第 1 章
マールテン・ファン・ファルケンボルフ
ヘンドリク・ファン・クレーフェ
バベルの塔
1580年頃 Private Collection, France
本作の主題は『旧約聖書』の「創世記」からとられており、天まで届く塔を築こうとした人間たちが、神の怒りに触れて、言葉を分けられてしまう物語です。この主題で最も有名な作品はピーテル1世による2点の《バベルの塔》であり、後の同主題作品に多大な影響を与えました。マールテン・ファン・ファルケンボルフとヘンドリク・ファン・クレーフェはピーテル1世の存命中からその作品を目にしていたと考えられます。