日本全国駅弁対決! 一日で駅弁いくつ探せるか!?

 世界に誇る日本の食文化「駅弁」。その土地の風土や名産を小さな箱に織り成す旅の必需品。そして季節は味覚の秋、様々な食材が旬を迎えるこの時期に、駅弁求めて日本列島を股にかけた旅が今はじまる!

日本全国駅弁対決! 一日で駅弁いくつ探せるか!?

 駅弁探しに挑むのは達也・太一ペア、対するは城島&おなじみ気象予報士の木原さんコンビ。午前6時にスタートし、タイムアップの午後9時までに駅弁いくつ集められるかで競う!

 まずは達也と太一、スタート地点に選んだのは羽田空港? 空の玄関口なら北と南どちらへも行けるという狙い。一方、城島と木原は「日本海の美味しい海の幸」を狙って、青森駅をスタート地点に選んだ。駅を背に意気込みを語る2人のもとへ、突如おじさんが現われ「駅弁だば青森だべな〜」とだけ言い残して去って行った"。まったくの赤の他人らしい。

 駅弁求めて日本全国北から南、果たしてどんな旅になるのか? そしていくつ探せるのか!?

 午前6時、両者スタート! 青森駅の城島と木原、まずは構内で駅弁屋を探すが、どこも開店前"そこへ、営業中のキヨスクを発見! 店頭に積まれた箱は駅弁か? しかし駅弁はなく、城島が手にとったのは「特選ねぶた漬け」。念のため確認するが、やはり漬物だった。この時間はどこも駅弁を販売しておらず、店頭に並ぶのは午前7時30分以降だという。城島は思った"「青森 失敗じゃないですか?」。

 2人は少しでも先へ進み、もっと多くの弁当を探すことに。次に目指すのは岩手県の盛岡駅。路線図によると電車が各方面から盛岡駅に集まっている! ならば「駅弁も盛岡に集中しているのでは?」との予想。さらにみどりの窓口を訪ねると、係の方が時刻表を開いた。そのページの端に、表示された路線の地域を代表する駅弁が記されていた! 今までずっと時刻表を持ち歩いていた2人だが、まったく気づかず"。

 一方、羽田空港の達也と太一はどこへ向かうのか? すると空港内で売店を見つけ、まさかと思い近づいてみると"駅弁が売っていた! 実は、羽田空港には全国から運ばれた名産弁当が販売されていたのだ。思いがけない収穫で一気に13個ゲット!

 その頃、城島と木原は盛岡行きのホームで立ち食いそば屋を見つけると、そこになんと駅弁が売られていた! それは伯養軒の「帆立釜めし」。諦めていた青森駅で1個目ゲット! さらに別の駅弁屋も見つけ、結局合計8個! 城島は思った"「青森大正解ですよ!」と、手の平を返したような感激ぶり。電車を待つ間、早速ホームで駅弁をいただく。木原のお目当ては伯養軒の「津軽いかいっぱい」弁当"味の染みこんだイカに至福の笑み! 続いて城島が手にしたのは、伯養軒の「しゃけいくら釜めし」。たっぷりのイクラにお値段は"たったの900円(税込み)。さらに伯養軒の「青森味づくし」弁当は、多彩なおかずに十和田風牛タンの炊き込みご飯。城島はやわらかな牛タンを独りで平らげ、一口狙っていた木原をそっちのけ!

 一方、達也と太一は飛行機で羽田を発った。機内で早速いただく朝食は「カツサンド弁当」。ところで、いったいどこへ向かうのか?

 その頃、城島と木原は青森駅から特急に乗り、次の野辺地駅で途中下車。そして駅弁屋を見つけると、店頭に「野辺地名物駅弁とりめし」の看板が! ここで3個ゲットし、またもベンチでいただく。城島はスタンダードの「とりめし」弁当。木原は「特選とりめし」。2人は自然な味付けを絶賛すると、さらに駅弁を熱く語り出した! そこへ木原が大事そうに取り出したのは、なんと地酒の「八甲田おろし」。実は、青森で駅弁をゲットしたついでに、お酒もしっかり買っていた! 時刻は朝の7時51分であるが、2人は静かなホームで朝の宴"。

 一方、達也と太一は福岡空港駅に到着。青森に対抗して選んだのは博多駅! 2人は大きな駅で大量ゲットを狙う。そして駅へと向かう車の中、情報誌片手に作戦を練る太一。そして隣に話し掛けると"達也はグッスリ寝ていた! 太一、一人淋しく涙ぐむ"。

 その頃、城島と木原はホロ酔い気分で八戸駅に到着。駅構内の売店では、海の幸中心の駅弁を8個ゲット! そして駅前へ出ると、ここでも駅弁を開く。木原が手にしたのは、吉田屋の「八戸小唄寿司」。なんと三味線をかたどった弁当! 箱は三味線の「胴」に見立て、フタには「弦」をイメージした三本線。中はサケとサバの押し寿司で、これを小さな「バチ」で取り分けていただく。そして城島のお気に入りは、吉田屋の「いわし蒲焼風弁当」。ご飯に乗った蒲焼を豪快に頬張る! そして一言、「これは本当に旨い!」。

 そして時刻は午前9時をまわり、達也と太一は博多駅に到着。ここから本格的に駅弁探しスタート! 構内には駅弁屋が5軒あり、全部まわって一気に46個ゲット! 祭をイメージした寿軒の「博多どんたく弁当」、名物がぎっしり詰った寿軒の「九州の彩」。さらに来味の「西暦2000弁当」なる高級弁当など、明るく鮮やかな駅弁揃い! 2人は電車に乗り次の目的地へ。やはり気になるのは「西暦2000年弁当」。包みのふろしきを開くと、「寿」と書かれたおてもと! そしてフタを開けると、握り寿司など高級食材をふんだんに使ったお弁当だった! 太一が迷わず箸をつけたのは、松茸の握り。その味を噛み締めて一言"「国産!!」(最高級の味ということらしい)。

 その頃、八戸駅の城島と木原は特急はつかりに乗り換え、目指すは新幹線のターミナル駅「盛岡」。そして車両に乗ると、ホームから木原に手を振る人の姿"この方は木原の知り合いで、スタッフを通じて差し入れが届けられた。袋の中身は、またしても日本酒!

 一方、達也と太一は折尾駅に到着。ホームへ降りると駅弁売りのおじさんと遭遇! 太一が全種類注文すると、大感激のおじさんは全部の弁当を袋に詰めだした! 慌てて止める2人、おじさんは「全種類」と「全部」を勘違い"。続いて駅弁屋も見つけ、折尾駅で8個ゲット!

 スタートから4時間30分が経過し、ここまで城島・木原ペアは「19個」で岩手を移動中。対する達也・太一ペアは「67個」で福岡を移動中。

 折尾駅を後にした達也と太一、まず太一が開けたのは東築軒の「かしわめし」。鶏と玉子のそぼろ、海苔の三色に彩られた折尾の名物。続いて達也が開けたのは、さらに大きな特大版! 大皿に盛られた「鉢盛かしわめし」は6人前! あまりの大きさに太一「東京ドーム6個分?」。すると達也は1人で食べはじめた! 太一が一人前をのんびり味わう横で、達也は半分をペロリ! そしてなぜか急ピッチ"「あと何分? 水は飲んでいいの?」と、勝手に大食い選手権をやっていた! 顔にご飯つぶをつけながら、達也は見事6人前を完食!

 その頃、城島と木原は盛岡駅に到着。構内には駅弁屋が3軒並び、大量ゲットの予感"。まず木原が目をつけたのはワイン付きのステーキ弁当"かと思ったら、別売りだった! それでも一気に46個ゲット! 地元の前沢牛を使った伯養軒の「前沢弁当」。日本レストランの「岩手短角牛ステーキ弁当」。さらに器がこけしの顔をした、村井松月堂の「みちのくこけし弁当」など、三陸の魚介類と牛肉といった多彩な味の数々。ついでに次のルートを探るべく情報収集。伯養軒の売り場を訪ねると、秋田で同じく伯養軒が季節限定の駅弁を出しているという。そこで目指すは秋田駅!

 一方、達也と太一は福岡県の小倉駅に着き、構内で気になる駅弁屋を見つけた。その店名は「ぷらっとぴっと」。店のおばちゃんいわく「ブラットピット」に間違われて人気があるという"。すかさず太一「間違えねぇよ!」と鋭いツッコミ! そんなプラピで17個ゲットし、2人は九州から本州へ渡ることに。

 スタートから5時間30分が経過し、城島・木原ペアは「66個」で東北を横断中。対する達也・太一ペアは「84個」で本州へと入った。

 そして達也と太一は山口県の下関駅に到着。ホームへ降りると潮の香りが漂い、前方には海が見える。そして構内でお目当ての駅弁を発見! この時期ちょうどはじまった季節限定フグの駅弁「ふくめし」など、占めて13個ゲット! ここで、これまでにゲットした駅弁を、スタッフが楽しみに待つ東京へ発送。

 一方、城島と木原は新幹線で一路秋田へ"と思ったら、木原は旅を続けられないという。実は、夕方の生放送ニュースプラス1(日本テレビ)に出演中の気象予報士・木原、この日も生放送のため東京へ帰らなくてはならないのだ。これまで集めた弁当は木原が一緒に持ち帰る。唖然とする城島、ここから独りで秋田を目指す。本当は木原が持ち帰った前沢牛の弁当が食べたかった"。そして木原は東京を目指し、城島目当ての「前沢弁当」に舌鼓。さらに地酒もキュッと一杯!

 その頃、下関駅を出た達也と太一は「ふくめし」をいただく。フグの顔をした器にワクワクしながら「せーの!」でフタを開けると、さらに中ブタが"。そしてお目当ての白身を一口"太一は締まった身を味わい「よく泳いでたね!」と絶賛?

 一方、一人旅の城島は午後1時6分、秋田駅に到着。そして売店で微妙な弁当に遭遇"。売り場のお母さんいわく「お昼用の弁当」だという。そこへ「お母さんが駅弁と言ってくれれば駅弁なんですよ!」と城島が強引に言わそうとすると、お母さんは「駅弁じゃないです」"やっぱりダメだった! それでも秋田駅で18個ゲット! 名物の稲庭うどんが入った関根屋の「稲庭割子弁当」。伯養軒の「南部鮭はらこめし」はサケとイクラがタップリ。

 その頃、達也と太一は広島駅に到着。中国地方最大規模の駅で大量ゲットを狙う! 構内には6軒の駅弁屋があり、狙うは広島名産「カキ」の駅弁。だが、シーズンは11月からで今の時期は無かった。それでも6軒まわって51個ゲット! まずはウィンテスの「広島風おこのみ焼」弁当。そして、あじろやの「なんまんえ」。なんまんえとはお酢でしめた名産の小アジのことで、ご飯にタップリ盛られている。さらに構内である人物に遭遇"元広島東洋カープの大野豊さん! カープの黄金時代をささえた左腕投手に太一は大興奮!

 一方、城島は特急に乗り、日本海を眺めながら新潟方面を目指す。ここでいただくのは秋田駅で買った「南部鮭はらこめし」。美味しいらしいが、1人になって言葉も少め"。

 広島の達也と太一は次なる目的地を四国・松山駅に決め、広島港のフェリー乗り場を目指して路面電車で移動。太一は「広島風おこのみ焼」、達也は「なんまんえ」を頬張る。会話が弾むが、乗客で食べているのは2人だけ"。

 スタートから8時間が経過し、達也・太一ペアは博多・広島の大量ゲットで「161個」。城島・木原ペアは「84個」で城島の一人旅が続く。

 新潟を目指す城島、次の停車は酒田駅。ここで2分の停車時間中に駅弁ゲットを狙う。そして午後3時2分、山形県の酒田駅に到着。ホームを降りると慌てて店を探す。と、そこに駅弁売りのおじさんがいた! ここで2個ゲットし、車両へ戻り難なくセーフ!

 一方、達也と太一は四国上陸! 愛媛県内最大の松山駅に到着するも、肝心の駅弁は10個に留まった。鈴木弁当店の「醤油めし」は松山名物の炊き込みご飯。ここで2人は残り時間を考え、再び本州へ戻ることに。

 その頃、城島は北陸最大の駅・新潟駅に到着。ここでゲットした大量の駅弁を背負い、上越新幹線に乗って一息。座席に駅弁を並べると、その数なんと30個! 中でも城島が気になったのは、オレンジアヴェニューの「特製コシヒカリ弁当」。開けてみると"そのまんまご飯だけ! 試しに食べてみると、甘味があり、おかず無しでも十分美味しい! 城島はシンプルな新潟の味を堪能。

 タイムアップまで残り4時間、続いて城島は長岡駅に到着。1軒の駅弁屋で購入し、他に種類は無いか訊ねると、店のお母さんいわく長岡には3社の駅弁屋があり、中でも池田屋が一番美味しいという。もちろん、このお店は池田屋! 花火の町・長岡にちなんだ「正三尺玉ちらしずし」をはじめ、池田屋の駅弁7個ゲット! 続く2軒目、そこは長岡浩養軒の売り場。「やっぱり長岡浩養軒さんが一番美味しいんですよね?」と、どのお店でもヨイショする城島。さらに8個ゲットし、ここで目を惹くのは五段重ねの「五間はしご弁当」。そして3軒目、野本弁等部の売り場で9個ゲット! 新潟の海と山の幸を握った「おてだま寿し」は見た目も鮮やか。既に駅弁を抱えきれなくなった城島、こちらも宅配便でスタッフが楽しみに待つ東京へ送る。

 一方、達也と太一は大阪府の天王寺駅に到着。時刻は間もなく午後6時30分を迎え、辺りも暗くなってきた。天王寺駅では将棋の駒の形をした「王将」弁当をはじめ、占めて8個ゲット! そして2人は情報誌を手に、次のターゲットを奈良の「おでん弁当」と「茶がゆ弁当」に決め、これを最終目標に定めた!

 その頃、上越新幹線の城島は持ち込んだ小型テレビで、ニュースプラス1に出演する木原さんの天気予報をチェック。ところが、出ているのは女性キャスター? 城島がいるのは新潟県、実は木原さんの出演は関東地方だけだった! それでも城島、「嘘だね!仕事じゃなく逃げただけだ!」と木原を疑う"。

 一方、達也と太一は車内で食事タイム。達也は天王寺駅で買った押し寿司、芦の屋の「大阪寿司」をいただく。

 タイムアップの夜9時まで残り2時間、新潟県内を移動中の城島(木原)は「137個」。奈良へ向かう達也・太一ペアは「183個」と城島を大きくリード!

 そして城島は越後湯沢駅に到着。店は開いているものの、次第に品切れの駅弁が出てきた。ここでゲットは7個、残り時間で追い上げなるか? 次は群馬県の高崎駅を目指す。

 奈良を目指す達也と太一、大きくリードはしているが油断はできない! そして残り30分で奈良駅に到着。構内を歩くと駅弁屋のシャッターが閉まりかけている"そこへ急いで駆け込みセーフ! ここで8個ゲットするが、目的の「おでん」と「茶がゆ」は無い。店のお母さんによると今の時期は販売しておらず、工場へ行けばもしかしたら手に入るかもしれない"とのこと。何としても手にしたい2人は、駅からほど近い工場を目指す!

 その頃、城島も高崎駅に到着。タイムアップまで残り15分、ホームを見渡すが駅弁屋は既に閉店"。すると、ホームの向こうにキヨスクの明かりが! だが、駅弁は置いてなかった。

 一方、達也と太一は重い駅弁を担ぎ、おでんを求めて奈良の町を走る。すると前方に明かりが"工場だ! そこは製造元の精宏軒。係の女性に事情を話すと、なんと作ってくれるという! 但し、材料が揃っていないため完全なものは作れない。それでも、15分で作ってもらえるよう頼み込むと、それならば、と2人も駅弁作りを手伝うことに。

 高崎駅の城島、時刻表で次なる手を探すが、タイムアップまでに移動できる駅がない! ベンチに座り込む城島、打つ手なしか"。そこへ、「リーダー!!」の叫び声"向かいのホームを見ると、木原さんが立っていた! しかも、両手いっぱいの駅弁! 再会を果たした恋人のように、線路越しに見つめ合う2人。同時にホームを歩き、階段を降り、そして構内で抱き合った! 実は木原さん、生放送の終了後、予定をすべてキャンセルして東京駅へ向かった。そこで駅弁をゲットし、スタッフに連絡して高崎へと駆けつけたのだった。

 残り3分、おでん作りの達也と太一は指示に従い、おでんの入った小さな釜にフタをし、箱に詰めて完成! さらに、同じく釜に入った茶がゆも間に合ったが、2人はお金の支払いにもたつく"。そして無事に払い終えたところで、タイムアップの目覚ましが鳴った!

 その頃、高崎駅の城島と木原、構内を歩いていると営業中の駅弁屋を発見! しかも、ここへ来て一気に11個ゲット! さらに駅を出て店を探すが、周囲をさまよっているところでタイムアップ!

 達也と太一は工場の外で、自らも手伝った最後の駅弁「大和の茶がゆ弁当」と「おでん弁当」をささやかに味わった。

 果たして、どちらが多く探せたのか? 結果はスタジオで!

<記 録>
西日本ルートの達也・太一ペア「193個」。
東日本ルートの城島・木原ペア「201個」。

 15時間に渡る駅弁探しの旅、制したのは城島・木原ペア! 勝利の決め手となったのは、やはり木原さんの活躍。東京駅で購入した駅弁は45個にのぼった。

 スタジオには両ペアおすすめの駅弁が登場。城島・木原のおすすめ弁当"盛岡駅「前沢弁当」、秋田駅「南部鮭はらこめし」、八戸駅「いわしの蒲焼風弁当」。達也・太一のおすすめ弁当"折尾駅「かしわめし」と「鉢盛かしわめし」、下関駅「ふくめし」。

 最後は全員で、全国の秋の味覚に舌鼓をうった。

自転車3000コギでどこまで行けるか!?

 1996年10月に挑んだ「3000円でどこまで行けるか!?」。そして1998年11月、「3000歩でタイから日本へ帰れるか!?」では、全長4400kmの道程に挑んだ。こだわり続けた3000の限界!  そして今回、新たに挑むのは"自転車「3000コギ!」。  TOKIOの5人が3000コギで35km離れた海を目指す! しかし、そこには新たな厳しさが"。「1コギ」とはペダルの「1回転」。その1コギを有効に使うのがポイント。下り坂はこがずに進めるが、上り坂はたくさんこがなければ進めない。よって、コギ数を節約するルート選びが勝敗の大きな分かれ目となる! 自転車3000コギでどこまで行けるか!?  2000年8月8日気温31度。猛暑の中、ウォーミングアップに余念のないメンバー。達也と長瀬は重いギアで進み、コギ数を稼ぐ作戦。ランニングシャツに麦わら帽子の城島はおなじみの三輪自転車。  スタート地点は川崎市多摩区の日本テレビ生田スタジオ。建物の屋上を出発し、神奈川県を南下してゴールの鎌倉・由比ヶ浜海水浴場を目指す。直線にして約35kmの道程だが、行く手には山や丘の激しいアップダウンにくわえ、迷路のような住宅地も多い。普通にこいではコギ数がかさんでしまう。さらにスタートからゴールまで、直線的に進める大きな道はない!  自転車には特製のカウンターを装備し、ペダルが1回転すると1コギとカウントされる。今回足をつくのはOKだが、そのまま押して進むことはできない。  これまでの知識と経験で臨む未知なる挑戦"。果たして、海まで行けるのか!?


 真夏の正午、一斉にスタート! ペダルをこがずにゆっくり進む5人、マウンテンバイクに乗るのは達也、そして松岡と太一。得意のサイクリング車には長瀬、遅れてのスタートは三輪自転車の城島。

 4コギで最初に生田スタジオを飛び出した長瀬、右へ曲がるとしばらく下り坂が続き、こがずに300m進んだ。そのすぐ後ろには同じく4コギの松岡。そして長瀬が直進した道を松岡は右折。太一も同じく下りを選ぶが、無意識でこいでしまい9コギに。一方、達也はあえて逆の上り坂を進む。遅れをとった城島は早くも16コギ、生田スタジオの出口を得意の茂ちゃんマンカーブで曲がり、そのまま下りの道へ。

 その頃、上り坂の達也は79コギとかさんだが、道を曲がってようやく下り坂ヘ。しばらく安心か"と思ったら、行く手に階段が! ここは迷わず得意の「階段降り」でクリア! 一方、4コギをキープしていた長瀬は緩やかな上りに直面! ここでペダルに体重を乗せ、1コギずつ踏ん張って進む。果たして効果的な方法なのか? 松岡も緩い上り坂に入り、やむなくこぎはじめた。徐々に増えて19コギに。それに続く太一も19コギ。マイペースの城島は32コギで下りを進む。そして茂ちゃんマンカーブで歩道に乗り上げようとしたら、段差に引っ掛かってムダな失速!

 一方、達也は住宅地から津久井道に抜けて登戸方面へ。交差点にさしかかると、前方の通りを松岡が通過。松岡は読売ランド駅前の商店街を進み、上り続きで早くも156コギ。対する達也は広い道から横浜方面へ進み、ここで100コギに達した。既に314コギの城島、下りを快調に進んでいたその時、麦わら帽子が落ちた! だが、自転車を押しての移動はダメ! 仕方なくUターンして上るハメに"。帽子を落として2コギのロス。

 スタートから30分、ここまでのコギ数、5位・城島は316コギ、4位の松岡は187コギ、3位は太一で138コギ、2位は長瀬の136コギ、そして最も少ない1位・達也は100コギ。しかし、この先は大きな難所"小高い丘の上り坂が立ちはだかる!

 長瀬はここまで重いギアできたが、下りから長い上りに入り、コギ数増加を覚悟で軽いギアにチェンジ! 一方、達也は丘越えの途中で168コギと一気にかさんだ。厳しい上りだが、コギ数を押さえるため重いギアのまま進む。そしてコギ数そっちのけで淡々とこぐ城島"三輪自転車にはギアがなかった! そのまま上り坂に入り、34℃の炎天下の中ふらつきながらも懸命にこぐ。すると、歩いている人に追い抜かれた! 下りを進む太一、前方に急勾配が見えるとギアを軽くし、コギ数覚悟で助走をつけた"その勢いで上りに突入!

 重いギアに耐える達也、細い道へ入るとさらに斜度が増してきた。そしてようやく上り切り、T字路を曲がって下りに入った! ここまで260コギ。だが、道はさらに細くなり、その前方は"行き止まりだった! せっかく上った道を引き返すしかない。すると達也、自転車を放ってその場で不て寝"。ここで43コギのロス。その頃、長瀬は300コギを超えてなおも辛い上りが続く。そして331コギとなってようやく下りへと入り、丘越えの難所をトップでクリア!

 一方、上りの城島は530コギで立ち止まった。この先斜度が急激に増しているのだ。意を決してスタート! 奇声を発しながら懸命にこぐが"力尽きて逆戻り! しかも、急でブレーキが効かず13コギのロス。だが、城島は諦めずに再チャレンジ! さらに声を荒げ「アッ!ダッ!モッ!スッ!テー!!」の掛け声で見事上りきった! アダモちゃん作戦大成功!

 その頃、長瀬は下り坂を進み川崎市内を一気に南下。そして復活した達也はようやく難関突破! 丘の上の住宅街を一気に下る。

 一方、住宅街を進む城島は648コギ。一瞬だけ緩やかな下りに入るが、三輪自転車はスピードが出ない。そこへ、左の道からやってきた松岡とニアミス! 城島はここで上りに入り、10コギで松岡を引き離す"が、勢いで進む松岡に0コギで追い抜かれた! 共にこの上りをクリアすれば待望の下り坂。先に丘越えを果たした松岡は390コギで右へ進路をとった。対する城島は720コギでクリアし左の道へ。

 スタートから1時間、依然コギ数の多い城島が5位で720コギ。そして4位に下がった太一は495コギ。ルートにてこずり距離を伸ばせない松岡は3位で408コギ。最初に難所を突破した長瀬は2位で398コギ。そして、重いギアでコギ数を押さえる達也が350コギで1位。

 そして、未だ難所の上りで苦しむ太一はついに700コギを突破! 一方、下りでスピードにのる城島はここまで720コギ。だが、赤信号で無念のストップ! しかし、2分間コギ数変わらず。実は川崎市内の約1.2kmの道程をまったくこがずに下っていたのだ! やはり大事なルート選び。

 その頃、達也もこがずに200m進んだ。しかし前方に上り坂が"。ここを達也は意地でもこがずに体を左右に振って前進! 529コギのまましばらく進み、止まりかけたところで1コギ。こうして、上り坂を含む約1kmの距離で使ったのはたったの1コギ! 一方、長瀬は車道を順調に下っていたが、背後から2台のサイクリング車が迫ってきた! これでは邪魔になるため、仕方なくこぎだす"。

 その頃、たった1人難関に苦しんでいた太一であったが、727コギでようやく突破! 下りで一気に巻き返しを図る。とそこへ、背後から車が近づき、「太一く〜ん」と黄色い声援が"さらにその女性から飲み物とお弁当が手渡された。一口食べて元気を取り戻す太一、ここから下り坂で距離を稼ぎ、横浜市青葉区こどもの国付近をわずか3コギで約2kmも前進!

 一方、長い下りを進む長瀬だったが、前方の信号が赤に"。ここで止まるのを避けるため、交差点で左折! 横浜市青葉区美しが丘の高台をさらに下る。そして同じく横浜市内を走る達也。住宅街を進むと目の前に長い下り階段が! だが、達也はこれを物ともせず、またしても下りだした! 40にも及ぶ階段を難なくクリア!

 その頃、城島は上りの細道を進み、ついに1000コギ到達! ゴールの鎌倉・由比ヶ浜まで残り30.2km、2000コギで辿り着けるか? すると城島は自分の現在地を見失い、立ち往生していると背後からクラクションが! 振り返ると、城島がもたついたために、車が連なり渋滞になっていた! 渋滞を引き起こした張本人、慌てて走りだしコギ数もかさむ。

 一方、松岡は東京都町田市を走行し、こちらは700コギ。すると、自転車に乗った少年に追い抜かれ、独り呟く「いいな、何回もこげて"」。ここで松岡、「3コギで100m"30kmで1km」と距離計算をはじめた。その頃、達也は723コギでアップダウンの多い横浜の住宅街を進み、広い道を探す。ここまで重いギアを変えずにきたが、次第に緩い上りも辛くなってきた。

 一方、下り坂の城島はやけにスピードが遅く、荷台にはなぜかスイカが2個も乗っている"。実はその20分前、ゴールしたらみんなで食べようと、自腹で買っていたのだ!

 そして長瀬は下りから緩い上り坂に入った。すると、意地でもこぐまいと全身を使い飛び跳ねる勢いで前へ進む。だが、ついに止まってしまい、力尽きて自転車ごと路肩の垣根に倒れ込んでしまった!

 スタートから2時間、5人ともに横浜市北部を移動中。ここまでの順位、5位・城島は1305コギ、4位は太一の1003コギ、3位は松岡で937コギ。そして達也は787コギで2位に下がり、長瀬が767コギで1位に踊り出た! この先5人を待ちうける、更なる丘越えの難所が待っている"。

 上り坂を進む長瀬の背後から、またしても何かが近づいてきた。それは、自転車のメッセンジャーだった! 由比ヶ浜を目指していることを告げると、「鶴見川に出て、川沿いのサイクリングコースを南に進めば近い」と、アドバイスをくれ、さらに近くまで先導してくれるという。すると、メッセンジャーは物凄い勢いで上り坂を進み、長瀬、追いつけず"。途中で分かれて鶴見川にぶつかると、教わった通り川沿いの道へ"だが、その先は民家の行き止まり? サイクリングコースは隣りの道だった! 道を間違えUターンの長瀬、ロスを押さえるため1コギで勢いをつけるが、結局2コギでサイクリングコースに戻り、ここまで1031コギ。しばらく平たんなコースが続き、ここで長瀬はギアを重くしてコギ数を稼ぐことに。

 一方、太一は道に迷ったらしい。辺りは見たことのない景色ばかり"。高速道路上の橋を渡り、高速に向かって叫ぶ"「どこだ?俺は今!?」。そして松岡は横浜市青葉区を進み、緩い上り坂で1000コギを超えた。城島は一旦停止して地元の野球少年たちに道を訊ねると、真っ直ぐ行けば下りがあるというが、その先さらに上りも下りもあるらしい。城島、覚悟を決めて直進!

 長瀬はサイクリングコースを終え、横浜市緑区の鴨居駅に到着。さらにゴール目指して南へ進むと、前方に急な上り坂が立ちはだかった! ここを一気に突進! そして見事クリアし、しばらく進んでようやく下りに入ると、前方の信号には「鴨居駅東」の表示"元に戻ってた! 長瀬は上りと下りに気を取られ、細い道を抜けたと思ったら、緩やかに戻る道だった。鴨居駅で1244コギ、戻ったところで1379コギと、痛い135コギのロス。恐るべし住宅街の道"。

 その頃、達也は横浜市緑区で苦しい上り坂と格闘中! 意地でも貫く重いギア。
そして緩い上り坂になると体を左右に揺らして進み、まったくこがずにクリア!

 じわじわと複雑になる横浜の住宅街、思うように距離を伸ばせずコギ数だけがかさんでいく。スタートから3時間、5位は依然、城島の1927コギ。4位は松岡で1450コギ。3位の太一は1428コギ。2位は長瀬で1379コギ。そして1位は達也の1187コギ。

 5人の中で1人住宅街を抜け出した太一、草木の生い茂ったのどかな道を進むと、懐かしさ溢れて「少年時代」を歌いだした。「♪夏が過ぎ風あざみ"」ここまでしか知らなかった!

 その頃、大通りを進む達也、車の渋滞に阻まれ思うように進めない。そこで道をそれて左折すると、「海軍道路」と呼ばれる延々と続く一本道にでた! 海軍道路は、かつて物資運搬用鉄道があった場所に作られ平たんな道が3kmも続く。達也がリズムに合わせてマイペースで進んでいると、背後から自転車に乗った外国の少年に追い抜かれ、「COME ON!」と挑発された! すると達也、思わず乗ってしまった! 達也が少年を抜き返し「カモーン!」と挑発し返すと、再び少年が抜き返した! こうして激しいデッドヒートの末、結局少年は道をそれて帰ってしまった!「何だよ今の"?」達也は子供との競争に24コギを費やし、ここまで1340コギ。

 一方、城島はゆっくりと川沿いを進み、そのまま海へ出る作戦。しかし、ここまで2225コギ、残りのコギ数で辿り着けるのか? するとスタッフが城島の異変に気づいた。止まって自転車を確認すると、タイヤがパンクしていた! 残り24kmとなって思わぬ足止め"。早く修理屋を探さなければ! そこへ軽トラックが通りがかり運転手のおじさんに聞いてみるが、近所に自転車屋さんはなく、街へ行けばあるという。すると、おじさんは街へ向かう途中だったらしく、自転車を店まで運んでくれるという! 城島はそのご好意に甘え、軽トラで自転車屋を目指す。これで戦列復帰なるか?

 その頃、太一は深い森の中へ入り険しい道が続く。既に半分の1523コギを超え、この先迷わず道へ抜けられるのか? 一方、長瀬は長い上り坂を走行中。疲れの溜まった体には苛酷すぎる上り。ここまで1510コギ、こちらも半分を切った。

 そして上り坂を行く松岡に、ある大事件が起きようとしていた"。すれ違った女の子がよっぱど可愛かったらしく、「超カワイイ!」を連発! 勝手に気分も弾み、ペダルにも力が入る"とその時、松岡の足がつった!! 急きょドクターのマッサージを受け、2070コギで戦線離脱"。

 一方、太一は未だ森の中。そして1681コギでようやく大通りへの脱出に成功! そこは横浜市の中原街道、通りを下る太一はまずまずの様子。

 スタートから4時間、5位はパンクで戦線離脱の城島、2225コギ。同じく戦線離脱は4位の松岡、2075コギでつった脚の治療中。3位は1681コギの太一、2位は長瀬の1507コギ。そして1位は力技で進む達也、1436コギ。ゴールまで残り20kmを切り、このままコギ数を押さえて行けるのか?

 戦線離脱の2人、城島は自転車屋さんに到着。パンクを直してもらい、無事に戦列復帰!! そして松岡、まだ立ち上がれず、マッサージに顔をしかめる"。

 一方、達也の背後から近所の奥様が近づき、「お先に!」といって追い抜いて行った。すると再び達也の闘争心に火がつき、奥様に勝負を挑んだ! しかし今回はムダこぎせず、体を揺らしてスピードアップを図る。そして奥様が交差点の手前で自転車を降りると、追い抜いた達也は1人勝利の拳を掲げる! だが、すぐに交差点の信号待ちとなり、奥様に再び並ばれた! 信号が変わって延長戦、先を行く達也は助走で数コギ、あとは全身を揺らして逃げ切り体勢! ところで、奥様は勝負のつもりでこいでいるのか"?

 そして奥様との戦いを終えると、今度は150mにも及ぶ上り坂が立ちはだかった! ここでも重いギアのまま進み、重いペダルを全身でこぐ。そして何とかクリアし、ここまで1920コギ。

 その頃、下りを一気に進む長瀬、ゴールまで13kmとなり、ここまで2165コギ。だが、前方の赤信号でやむなく停止。そして青に変わり、ガードレールの端に足をかけて助走をつけようとしたその時、足が滑った? と思ったら、ガードレールの端の部分はフニャフニャだった! 結局、こいで進むハメに"。

 一方、足の故障に苦しむ松岡だったが、ようやく戦線復帰! すると、「あの子可愛かったよな〜」と未だ引きずっている模様"。その頃、太一は長くキツイ上り坂に直面! 勢いをつけて挑み、何とか上りきると、もう既にフラフラ。大通りを進む城島は残り400コギあまり。すると次第に歩道が狭くなり、三輪には厳しい道幅。身をすぼめて中へ"すると緩やかな下りとなり、0コギでクリア! さらに、その先しばらく緩やかな下りが続き、「このままこがずに海まで行ける勢いやで!」とはいうものの、残りまだ15km以上。

 そして達也はゴールまで残り10kmとなった! ここまで2063コギ、果たしてゴールまで行けるか? 長瀬は2287コギで残り11.4km、さらに城島は残り13.7kmで、既に2717コギと残りのコギ数もわずか。

 一方、残り800コギの達也は陸橋に直面するが、上りを避けるため側道へそれた。川沿いを進むと、いよいよ漂ってきた潮の香り。するとその5分後、達也がやってきた道に太一がやってきた。こちらは陸橋を駆け上り、軽いギアでたちまち2500コギ突破! それでも上りきって満足そうにガッツポーズ!

 そして、達也は鎌倉市に一番乗り!! しかし、鎌倉市に入って海へ出るには、小高い山や丘をいくつも越えなければならない。ゴール目前にしてまだまだ難所が待ちうける! 勝負はいよいよラストスパート!

 時刻は午後6時をまわり、鎌倉の海に5人が近づいてきた。その頃、ゴールの由比ヶ浜海水浴場にはゴールゲートが用意され、にわかに人々も集まりだし、
福澤アナが場内を盛りたてる。

 鎌倉市内に一番乗りの達也、山を越えて一気にゴールまで下る作戦。続いて長瀬、さらに松岡も鎌倉市内へ。太一も既に市内入り、「誰かゴールしたのでは?」と気がかり。それぞれ、残りのコギ数あとわずかか?

 その頃、城島は夕暮れの通りをマイペースで進む。肝心のコギ数は"既に2996コギ!! すると前方に鎌倉市の看板が! せめて鎌倉市には入りたい"。1コギずつ大事にペダルをこいで2999コギ。その勢いで進み、看板の1m手前、このままゴールか? そして看板に気を取られていたその時、路肩の段差にタイヤがつまずいてしまった! カウンターを見ると、3000コギになっていた! 城島、鎌倉市内の1m手前でリタイヤ!

 残るは達也・太一・松岡・長瀬の4人、3000コギでゴールはなるのか?

 そして太一が一本道を進むと、辺り一面に広がる海! ゴールまであと150m。ここで海沿いの道に出るため信号待ち。すると、その背後から迫ってきたのは"長瀬! 3000コギでついに海までやってきた。ゴール地点にトップで入ってきたのは太一、続く長瀬が後を追う。

 こうしてスタートから6時間35分、ついに太一が1着でゴール! 続く2着は長瀬、6時間35分。さらにその5分後、達也がやってきた! 3着の達也は6時間40分でゴール! 残るは松岡、体を前後に揺らしながら近づいてきた! 大歓声の中ゴールゲートをくぐると、高らかに腕を掲げ「NO.1」のポーズ! と、その脇から達也・太一・長瀬が現われ、松岡あ然"。

 だが、順位はコギ数で決まる。果たして、4人の中で最も多いコギ数は誰なのか?

<記 録>
1位・山口達也「2680コギ」(走行距離50.35km)
2位・長瀬智也「2869コギ」(走行距離52.62km)
3位・国分太一「2948コギ」(走行距離50.27km)
4位・松岡昌宏「2978コギ」(走行距離47.27km)
5位・城島 茂「3000コギ」(走行距離46.6km)

 川崎から鎌倉の海まで、4人が3000コギで到達した!

 最後は観客とTOKIOの「ザ!鉄腕!DASH!!」の掛け声と共に、真夏の夜空に花火が舞った! ところで、1人ゴールを逃した城島、リタイヤ地点で鎌倉市の看板を見つめ、壮絶な戦いを振り返った"。

 今回優勝を果たした達也、途中2度の階段降りにに成功したが、特に40段の階段をクリアした際、スタッフは大慌てだった! 達也の後をスタッフは自転車やスクーターで追っていたが、さすがに階段まではついて行けず、坂を大回りして後から追いかける格好となり、全員置き去り状態に"。

 そして2位の長瀬、すれ違う人や車から多くの声援をもらったが、中には「城島に負けるな!」といった声援もあり、渋滞対決と間違えられていた! また、3位の太一はよみうりランド駅付近を走行中、前方の車の助手席からいきなり白いボードが出てきた。そこには「太一の勝ち!」と書かれ、太一はいっそう力が湧いた!

 一方、4位の松岡は青葉区鴨志田の田んぼ道を走行中、目の前に突如女性の顔が出現!? それはカカシ代わりの人形だが、細い棒にマネキンの顔だけがくっついたちょっと奇妙なカカシ。 一瞬怯む松岡であったが、近づいて「元気?暑いね〜!」と気さくに話しかけていた。

 そして5位に終わった城島、ゴールしたらみんなで食べようとスイカを2つ購入したが、実はパンクした際、軽トラックで運んでくれたおじさんにお礼として1つお裾分けした。そしてもう1つは戦いを終え、日中の日差しで温まったスイカを、リタイア地点で1人頬張った。同じ頃、ゴールを果たした4人は、由比ヶ浜の海の家で冷たいスイカを頬張っていた。

村づくり実験 畑はつくれるか!?

全景

 国土地理院発行の日本地図にDASHの名前を載せられるか!? 6月にはじまった村づくり実験、まずは土地探しからスタートし、水や緑の自然溢れる1万2000坪の土地に決定した。そして前回、20年間ほったらかしだった古民家の改築に挑み、見事 住むための家が完成した!

 そしてDASH村が次に目指すのは、「農作物」。1万2000坪(約4万m2)の広大な土地には川が流れ湧き水もある。ならば、自分たちの手で作れるはず!

 そこで、まずは畑づくりにチャレンジ!

 今回やってきたのは城島と達也、早速 畑となる土地を見てまわるが、広大な土地はすべてが20年間に渡って荒れ放題! かつては畑だったというが、ここを蘇らせるにはどうすれば良いのか? そこへ現われたのは、村に在住する番組スタッフの清 隼一郎。まずは全員で草刈り、畑にするのは540坪(約874・)の平たんな一角。

 喜びの収穫に向け、男たちの畑づくりがはじまった!

  草刈りに精をだす城島と達也、そして清。雑草のほとんどはヨモギやススキ。鎌を手に30分が経過するが、刈った範囲はほんの少し。尚も刈り続けてたちまち2時間が経つものの、あまり変わらず"。540坪を刈るには、1日あっても足りなそう。そこで、ひとまず農協へ行って相談してみることに。

 JA(農協)は、農業者の生産物の販売ルートを確保したり、肥料・農機具等、農業に関する物の販売と供給といった手助けをしてくれる機関。

 そして、窓口を訪ねて事情を説明すると、三瓶明雄さんという方を紹介してくれた。三瓶さんは、DASH村を含めた周辺の地域を開拓した人だという。明るい時間は農作業に出ているらしく、畑に向かうとそこに三瓶さんがいた。

 この方は、今後のDASH村の大きな力となってくれる農業の達人・三瓶明雄さん(71歳)。昭和25年からこの地に住み、農業をはじめて50年。自然を愛し、時に戦うこの仕事こそ人間の喜びという。

 早速相談を持ちかける2人だが、まずは土地を見てみないと分からないという。そこで村の土地を見てもらうと、「この土地じゃちょっと無理なんだな!」と、いきなり厳しい返事! 三瓶さんいわく、一番の問題は大量の「ススキの根」だという。

 ススキ(イネ科ススキ属)とは、日当たりの良い所に生える多年草で、大きな株(根)をつくって群生する。

 地中に広く深く伸びた根は土の養分を強く吸い取り、土地を荒らす要因となる。よって今の土では、畑としてまったくの栄養不足。土を蘇らせるには、やはりススキを刈り取るのが先決。そこへ、三瓶さんが草刈り機を持ち出した!

 三瓶さん愛用の草刈り機は、「エンジン刈払機 EKG−226S」(ガス式)。最大出力"1.1PS、刈刃の種類"丸のこ・切込刃・チップソー、使用可能時間・2時間。この機械なら、手作業に比べて10倍のパワーがあるという。

 まずは三瓶さんのお手本、素早くエンジンをかけ、手際良く刈っていく。その腕前に2人は拍手喝采! 使い方の手ほどきを受けて2人も挑戦! ハンドルを握り、バイクごっこをしながら作業する城島に対し、達也は黙々と励む。そして開始から15分であっという間に3分の2を刈り終え、ヤギの八木橋くんもたくさん食べてお手伝い。こうして、540坪の雑草をわずか30分で刈り終えた!

 続いて、刈った雑草をかき集め、集積所に運ぶ作業。刈った雑草を集めておけば、いずれ畑の肥料として使えるのだ。三瓶さん・達也・清で雑草をかき集め、城島が手押し車で運ぶ。一面の雑草を運ぶには、この作業を数十回こなさなければならない。この作業を終え、城島と達也、農作業の大変さを、身をもって学ぶ。

 「これでようやく種植え」と喜ぶ城島と達也だが、その前に「堆肥(肥料)」を蒔かなくてはならない! 荒れた土のままでは栄養不足。そこで、手近なとこから肥料を探す。三瓶さんと達也は山で腐葉土探し。腐葉土とは落ち葉が腐ってできた土で、畑の土に必要な栄養がいっぱい含まれているのだ。フカフカの状態ほど肥料に適しており、これを袋に詰めて運ぶ。

 一方、城島と清がリヤカーで向かったのは牛舎。ここでいただく肥料は「牛の糞」。集積された牛の糞は天然の肥料に生まれ変わる。集積所へ行くと、山積みになった堆肥には葉が生い茂り、また腐った糞はまったく臭いがしない。すると、城島がミミズを発見! ミミズが多いのは栄養豊富な証拠。堆肥や土の中をミミズが動きまわることで通気性が良くなり、配置される糞がその土を肥やすという農業にとってありがたい存在。ミミズとこの堆肥が、荒地を畑に蘇らせる大きな力となる。急がないと日が暮れてしまう"2人は急いでリヤカーに積み込む。

 その頃、三瓶さんと達也は家の縁側で一休み。お茶をすすっているところへ、城島と清がリヤカーを引いて戻ってきた。すると三瓶さん、お茶の出がらしも使えるという。

 動物や植物が元となる有機肥料"牛糞、腐葉土、灰、緑肥(マメ科の植物)、またコーヒーやお茶の葉も立派に使える。

 休憩を終え、次は「肥料散布」。集めた肥料を土に蒔き、栄養分を補う。この作業を終え、城島が「これで種が蒔けますね!」と張り切ると、「まだ!まだ!」と三瓶さんの厳しいダメだし!

 雑草に覆われ、荒れ放題だった土地が、草を刈り、土を蘇らせることで徐々に畑へと近づく。

 だが、畑づくりはまだまだ続く"

  その一方で、黙々と作業をしていたのは長瀬。古材に釘を打ち込み、何やら作っている様子。細い木をコの字型に組み、柵らしき物を作っているが"。長瀬はこの場所でシイタケを栽培するという。三瓶さんからもらったホダ木と呼ばれる木の切れ端を、作った柵に立て掛けた。先ほど作っていたのはホダ木の支えだった。その立て掛けた木からシイタケが生えてくるというが"。

 「ホダ木」とは直径10cm、長さ約1mほどの木の切れ端で、ブナやナラの原木にキノコの菌を植えつけたキノコ栽培用の木。

 いただいたホダ木は、シイタケの菌が植えつけられた物。小さな穴から菌が育ち、やがてシイタケとなるという。しかし、本当に生えるのか半信半疑の長瀬、そこで成長の様子を固定カメラで捕え続けることに。

 ホダ木を立て掛けて3日後、再びやってきた長瀬はその成長ぶりに驚いた! 菌を植えつけた木から、たくさんのシイタケが顔をのぞかせている。

「しいたけ」(キシメジ科シイタケ属)"傘の直径5〜10cm、低カロリーの健康食品として広く食べられる。

 観察用カメラによると、1日目は特に変化が見られず、2日目になるとシイタケが木の皮を破って飛び出てきた! 3日目は、さらに1つ1つが大きく成長した! 長瀬はさらなる成長を楽しみに、この日は村を後にした。

 さらに観察用カメラの4日目、数が増えそれぞれに大きく成長。5日目には傘がなおも大きくなる。そして6日目になると、画面の隅に何やら白くて丸い物体が"これはいったい!?

 気になるスタッフは、6日目からこの物体も撮りはじめた。謎の物体は日を増すごとに膨らみ、8日目に入るとさらに巨大化!

  そして5日ぶりに訪れた長瀬はその物体に騒然! 生物なのか? 形も表面もただ白い異様な物体"。実は、3日目の映像にも映っていたのだが、小さくて気づかなかった。それが今では直径32.2cm、高さ23.1cmの大きさ! 長瀬が触れてみると、やけに弾力がある。

 実はこの物体、「おにふすべ」と呼ばれるキノコの一種だった!

 千葉県立中央博物館 菌類生態学の吹春俊光先生によると「おにふすべ」(ホコリタケ科オニフスベ属)は、白いうちは美味しく食べられるのだ。さらに、成長過程を映像に捕えたのは、世界でも初めてではないかという。この記録は世界初の貴重な映像だった!

 長瀬のシイタケ栽培に思わぬ副産物が生まれた。その後、胞子を飛ばしはじめたシイタケだが、オニフスベも同じように胞子が飛んできてこの地に育った。

 その後も畑づくりは着々と進み、収穫へ向けて作業は急ピッチで進む。果たして、土は蘇るのか!?

 喜びの収穫を目指すDASH村、乞うご期待!