世界一うまいラーメンを目指す、男たちの熱き挑戦。 福島の大地で育てた、日本が世界に誇る最高級小麦『春よ恋』。 最大の特徴は、水でこねると出る強いコシ。 そのため、弾力が強すぎてしまい、うまくこねる事ができず、 初めての麺作りは失敗に終わった。
どうすれば、弾力にも負けずに麺をこねることができるのか? そのヒントを求めて、城島が訪れたのは、栃木県佐野市。 『麺屋ようすけ』は、開店30分で、50台の駐車場が埋まる人気店。 城島「麺が美味しい!モッチモチ!弾力性とコシがすごい!」
青竹打ちで作られる平打ち縮れ麺が、濃口醤油をタレに、 鶏、豚、牛を5時間煮込んだ出汁を加えたあっさり系スープに絶妙に絡む。
ごく普通の外国産小麦を使用しているが、青竹打ちと呼ばれる 打ち方で作られた麺は、強いコシと弾力があり、 表面の凹凸がスープを持ち上げる。
その青竹打ちとは、竹を使い、てこの原理で小麦を打つもの。 その発祥は、中国・広東省。100年前に佐野に伝わった。 自分の体重だけが頼りの手打ちよりも、3倍近い力で打つことができる。 これならば、『春よ恋』の強い弾力にも負けずにこねることができる。
早速、この青竹打ちを試してみる。 小麦に水を加え、青竹をももの裏で踏んで、一定のリズムで打つ。 城島「これは難しい…。運動神経とリズム感が大事ですね」 時間をかけすぎると、生地が乾燥して固くなり、麺が切れやすくなってしまう。 つまり、時間との勝負。
均等に力を加えないと、生地にムラができてしまう。 重要なのは、竹を押す左手の動かし方。 徐々に感覚を掴み、打ち終わったのは30分後。 城島「かなり延びた!」 プロから見れば、まだムラだらけだが、縦1.5m、横2m、薄さ1㎜にまで延び、 およそ40人前の生地ができた。
その生地を均等な大きさに切り、手で揉めば、試作第二号の完成。 城島「麺を持ってる指先がモチモチしてる!細縮れ麺!」 早速、茹でてみると、失敗した試作第一号とは違い、 途中でちぎれることなく、しっかり茹でる事ができた。 城島「ラーメンの麺だ!」
しかし、食べてみると… 城島「あれ?おかしいな?」 思っていた以上にコシがなく、柔らかくて水っぽいその理由は、城島の未熟さ。 本来、青竹打ちでは中に入っている空気を抜くことも目的の1つ。 ところが、城島の打ち方にムラがあったため、空気が抜けていない場所が。 その空気が茹でた際に膨張し、破裂して水が入り込んでしまった。
城島「これはダメだな…」 そこで、城島は、都内某所にある潰れたラーメン屋をキレイに掃除し、 そこを拠点に麺打ち修行を始めた。 麺を打つ麺打ち台を自ら作り、麺を打つ孟宗竹も自ら見つけた。 あとは、練習あるのみ。 一週間後には、リズムやコツを掴んだ城島の姿があった。 全ては、最高のラーメンのため。