2016年10月9日 放送内容新宿DASH ~大都会に人と生き物たちが一緒に暮らせる未来の街をつくれるか!?~

新宿DASH!!生き物と一緒に暮らす未来の街つくれるか!?
新宿区高田馬場にある基地ベースに、生き物を呼び戻すために、
達也「土、作ろうよ」
生き物が棲む上で欠かせない土づくりが始動!
まずは、栄養豊富な土を探すことに。
土づくりのスペシャリスト大森さんによると、
池に溜まった泥には、畑に使われる黒土の倍の栄養分があるという。
そこで、TOKIOが向かったのは、同じく新宿区にある曙橋。
城島「新宿の池なんて、全然想像がつかない」
靖国通りで発見したのは、カッパの銅像。
この辺りは、合羽坂と呼ばれ、古くからカッパ伝説が多く残る。
今から140年前の明治時代頃には、沢山の池があったという。
明治時代の地図を頼りにやってきたのは、防衛省から
わずか5分程の所にある、新宿区荒木町の住宅街。
その奥の一角には、江戸時代から今なお残る池、「策(むち)の池」が。
100年前は、推定テニスコート50面分もあったが、今やテニスコート半面分に。
江戸時代、この辺りには、美濃高須藩(岐阜県)藩主の
松平摂津守の武家屋敷があり、テニスコート50面分くらいになる
池が広がっており、豊富な湧き水が溢れ出し、高さ4mの滝があるなど、
江戸屈指の名所として栄えていたが、今は、テニスコート半面分となったが、
街の憩いの場にとなっていた。
城島「これだけ残っただけでも素晴らしい」
60年に渡り、この池を見守り続けてきた町会長の木村さんによると、
木村さん「僕の子供のころから“カッパ池"と呼ばれていて、
昭和30年頃まではもっと大きくて水がキレイだった」
新宿区荒木町は、東京有数の窪んだ地形。
そのため、この池には、新宿に降った雨水が地下に染み込み、
湧き出た水が、今でも、池のどこからか流れ込むんでいる。
木村さん「年々、池が汚れてきていると思う」
池の底には、長年に渡り溜まった泥や落ち葉が堆積していた。
太一「この泥が池を濁らす原因なのかな?」
かつては近くに川が流れ池の水は流れ出していたが、都市化にともない
それが止まり、湧き水の量自体も減っているという。
とはいえ、取り出せば、畑の肥料などにも使える栄養満点の土になる。
そこで作業に取り掛かろうとするが、突然のゲリラ豪雨。
結局、水場の作業は困難と判断し、撤収。
後日、組み合わせを変更し、達也と太一で作業続行。
まずは、池の底の泥の状態を調査。するとわかったのは、
達也「これはヘドロではないね」
横浜DASH海岸で経験したヘドロのような嫌な臭いはせず、独特の粘りもない。
酸素が豊富な湧き水があることで微生物が落ち葉などを分解し、
良質な泥になっているらしい。
太一「新宿の土で植物育てられるかもしれないね」
そこで、作業にもう一人加わってもらうことに。
お呼びしたのは、亀田さん。
都会の池を掃除してきた池掃除のプロフェッショナル。
そのやり方は、江戸時代から続く池の浄化方法「掻い掘り」。
池の水を抜き、底に溜まっていた泥を掻き出すことで、水がキレイになる。
使うのは、野外工事用の機械と水を一旦保管するための7tプール。
電動式水中ポンプで一気に水を吸い出す。
1時間程すると、池の水のほとんどがプールへ。
水を抜くと、池のあちこちで湧きでる地下水を発見。
太一「新宿で水が湧いてるってすごくない?」
さらに、わずかに残った水の中には、生き物の影が…。
達也「調べますか」
東京都庁からわずか3km。
かつての100分の1になってしまった池には、どんな生態系が残っているのか?
都会の池の生き物や生態を研究する久保田さんと共に生き物調査!
久保田さん「良い環境なので生き物も期待できそうです」
早速捕まえたのは、ビッグサイズのコイ。
江戸時代には珍重され、鯛やカツオと並ぶ高級魚。将軍にも献上されていた。
捕まえた生き物は、速やかに避難プールへ。
さらに、キレイな水にしか棲めないコイの仲間のオイカワ。
水が汚れた多摩川でも絶滅しかけたが、近年、水もきれいになり、戻ってきた。
つまり、
達也「湧き水のおかげだ」
体は繁殖期の証である婚姻色になっており、この池で繁殖している可能性も。
太一「やっぱり湧き水って大事なんだね」
続けても珍しい魚が。それは、コイやオイカワのエサになる、モツゴ。
海で言えばイワシのような存在。
久保田さん「モツゴを新宿で見たのは初めてです」
新宿を始めとする都会では、生息環境が悪化し、今や幻とも呼ばれる魚。
そんなモツゴが、大都会新宿のビルの狭間で生き延びていた。
しかし、続けて捕まえたのは、ミシシッピアカミミガメ。
雑食性でモツゴだけでなく、棲み処の水草も食べてしまう。
1960年代に飼育用として日本に持ち込まれたが、
飼いきれなくなり人の手で放された結果、脅威の繁殖力で増え続け、
今や日本にいる野生ガメの4割を占めるほどに…。
さらに、同じく外来種のオオクチバス。
ブラックバスとも呼ばれ、1920年頃に箱根の芦ノ湖に
食用として放流され、1960年代の釣りブームをきっかけに、
全国の湖や川にも放流され大繁殖した。
そんなブラックバスが江戸から残るこの小さな池にも…。
別名がフィッシュ・イーターである通り、在来種を食べ尽くしてしまう可能性が!
しかし、その後もモツゴが大量に見つかった。
これには、プロの久保田さんも予想外。
これほど在来種が生き残ることができた理由は、池の隅にいたスッポン。
体長60㎝!年齢は推定40歳!
太一「ちょっとデカくない!?」
久保田さん「僕が今まで見た中でも一番デカい」
スッポンは小魚だけでなく、ザリガニなども食べ、
池の中の生態系の頂点に立っている。このスッポンは、
砂に潜り、表層の魚を食べるので、物陰に隠れるモツゴではなく、
表層を泳ぎ回るブラックバスの方が食べやすい。
つまり、スッポンが外来種達を食べてくれているお陰で、
コイ、オイカワ、モツゴなど江戸時代からの生態系が保たれていると思われる。
池の生き物を避難プールに移し終えたところで、いよいよ泥を掻き出す。
生き物のフンや、落ち葉が溜まり、泥は栄養満点。さらに、この泥には、
久保田さん「埋土種子が泥の中に残っているかも」
埋土種子とは、昔に流れ込んだ植物の種が泥に埋もれたもの。つまり、
太一「江戸時代の種が残っているかも。夢がある話ですね」
さらに泥の中に眠っていたのは…
太一「うそ!?刀!?」
なんと、刀の刃を発見!
この池は、かつて大名屋敷に広がっていた池の一部だったことから、
歴史ある刀の可能性も!
結果が出るのはしばらく先になるとのこと。
一方、回収した泥600㎏は、新宿の新たな生態系づくりに生かすために、
天日で乾燥させる。
抜いた水を池に戻し、避難プールの生き物も元の居場所へ。
後日、泥をとった池の水を見てみると、以前と比べ、透明度が増していた。
この新宿の歴史ある池の底に溜まっていた泥が、時代を経て都会へと
変わった新宿のビルの屋上で、再び生き物が棲みつく土へと変わってくれるのか。
TOKIOの挑戦は、まだ始まったばかり。
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