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2017年10月15日 放送内容DASH ご当地PR課 ~熊本県 い草~
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今回のPRスポットは、熊本県八代市。
海に面した八代平野は、全国有数の干拓地で、元々は70%以上が海。
江戸時代から約350年かけて、海を土砂で堰き止めて干拓してきた。
現在では、その海からの塩分を含んだ独特な土壌で育つ、
フルーツ並に甘い「塩トマト」を始め、農作物さまざま。
九州イチの農業王国。しかし、500年以上続く伝統があるのに、
あまり知られていない日本一が…。 |
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達也「これね!い草。いわゆる畳になる原料」
い草は稲と同じく水田で栽培。それを専用の織機で編み込み、
ゴザ状になったものが『畳表』と呼ばれ、それを藁床などの表面に張って
縫い付けて作られるのが、日本独自の文化、『畳』。
八代市は、い草栽培に欠かせない水が豊富で、500年前から続く・い草の町。
現在、い草と畳表の生産量日本一で、国産のほぼ全てを支えている。 |
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しかし平成に入り、住居も欧米化。
和室自体が減った上に、格安の外国産も押し寄せ、全盛期には1万軒以上いた、
い草農家は500軒以下に激減。
今では、地元の子どもたちに聞いても、い草の事を知らない状態に。
そこで、八代が誇る日本一・い草をPR! |
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八代のい草の良さを学ぶため、い草農家の石橋さんのもとへ。
松岡「すっげー良いニオイ!」
畳独特の香りにはリラックス効果があるといわれている。
さらに、外国産と比べると、八代産は青々としたツヤがあり、
編み込んだ目も細かく滑らか。
達也「昼寝の時間が2時間変わるね」
しかも、外国産は1年ほどでささくれが出るが、八代産は、
丁寧に扱えば、30年も持つという優れもの。 |
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その違い、達也が気づいた。
達也「(い草って)こんなに伸びるんだ」
以前、福島DASH村で育てたい草は、長いものでも120㎝程度だったが、
八代産は、高温多湿で、連日30℃以上にもなる夏場、ぐんぐんと生長し、
180㎝近くにも生長。
畳表は、材料のい草を横に絡ませながら、編み込んでいくため、
い草が長いほど、太く均一な部分だけを使えるので、より美しく、丈夫な畳に。 |
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さらに、達也も知らなかった、い草の特長が。
石橋さん「い草というのは、表皮の中がスポンジ状になっている」
い草は、このスポンジ状の部分で、6畳間で約3L分の水分を吸ってくれる上、
乾燥すれば、その湿気を勝手に放出。
つまり、除湿器と加湿器の役目を、0円でまかなってくれる。
だからこそ、1200年以上前から、湿気の多い日本で親しまれてきた。 |
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そんな、い草の素晴らしさを知ってもらうため、熊本農業研究センターには、
地元の職人たちのアイデアを凝らした作品が。
その中にあったのが、い草で作ったミニチュア草舟。
許可を特別に頂き、試しに水に浮かべてみると…
達也「余裕だね!」
浮力が大きいため、手で押しても沈まない。
さらに、束ねたすき間から勝手に排水する、超優れもの! |
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しかも、研究センターの西田さんによると、
西田さん「(八代には)球磨川っていう日本三大急流があるんです」
日本三大急流の一つ・球磨川も八代の名物。
激流をゴムボートで下る、迫力満点のラフティングは全国屈指!そこで!
今回TOKIOが考えたのは「い草の舟」で激流下り!
目指すは、達也と松岡の2人乗り、全長4m! |
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協力してくれるのは、八代い草デザイン開発研究会の皆さん。
普段はそれぞれ、い草の加工品の製造や販売を行っている、
地元・八代のい草を愛する職人たちが集結。
使うい草は、地元農家さんから、短くてあまり使い道がないものを、
八代のPRになるならと頂いて集まった、約150kg。 |
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とはいえ、長さがバラバラなので、まずは、い草を小分けに束ねて、
縦の縄に通しながら横に並べ、畳表を織るように絡ませながら積み上げ、
大きな一枚モノを作る。
松岡「でっかい畳だね!」
サイズは幅4m、高さ70cm。この中に、い草の束を入れて包み込むことで、
バラけることのない、丈夫な骨組みに。 |
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い草の舟を作るには、これを5本。
さらに、「八代産のい草のPRになるなら」と、普段は、い草の加工品を
仕分けしているベテラン女性陣、地元のい草農家の若手たちも結集。
八代市民とTOKIOの総勢19人がかりで。
骨組みとなる5本のい草の束が完成! |
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骨組みとなる束を、激流で縄が切れて、バラバラに分解しないよう、
クロスさせながら、縄を何重にも巻いて合体。
さらに、舟の先端を反り上げることで、直進力をアップ!
仕上げは、い草の縄職人の井上さんが、激流でもほどけぬように、
ガッチリ縛り上げて。
松岡「完成!素晴らしい!舟の名前考える?」 |
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名前は、地元八代市出身、演歌の女王・八代亜紀さんの代表曲にかけて…
松岡「しみじみ~飲めば…。八代船歌(やしろふなうた)!」
材料は全て八代産のい草!
とはいえ、重さ120㎏の「八代船歌」は、そもそも浮かぶのか!?
日本三大急流の一つ、球磨川の激流に耐えられるか!? |
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コースは、安定と浮力に優れたゴムボートでも、転覆多い球磨川で、
特に急流ポイントが集中する4km!各所には、八代市のPRブースも。
1.5㎞地点には、八代が生産量日本一の世界最大級の柑橘・晩白柚のPR隊。
3.5㎞地点には、平安時代から八代に伝わる久連子古代踊り保存会の皆さん。
ゴール4㎞地点には、球磨川で獲れた30㎝を超える、尺アユの塩焼き。
さらに漁協の方々に混じって、畳のゆるキャラ・たあみくんも。 |
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さらに、舟を漕ぐオールも全て八代産。
八代で4代続くい草職人の井上さん親子が、地元の竹を割り、
何重にも重ねた畳表を挟み、い草の縄で縛り上げて作ったもの。
全ては、自分たちが誇るい草、その素晴らしさを、知ってもらうため。 |
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達也と松岡の体重を足すと130kg。乗ってみると…
松岡「浮く!ビクともしない!」
達也「座り心地最高だね!ゴムボートより柔らかい」
そして、応援に駆けつけた八代市長・中村さんの合図で…
中村市長「よーいスタート!」 |
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これまで、和紙や発泡スチロールの舟に乗ってきた松岡、すぐに気づいた。
松岡「安定してるな!」
和紙の舟や発泡スチロールの舟とは違い、重心が低く、
5本組み合わせて理想的な船底の「八代船歌」は安定感抜群。
しかし、流れが緩やかなのは、今だけ。待ち受ける幾多の激流を下りきれるか? |
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いよいよ、最初の難関へ。
水面から飛び出た岩が数多く、そこに流れがぶつかり、激しい白波がいくつも。
前の松岡が主に動力、後ろの達也がオールを舵代わりに、舟をコントロールし、
白波が立っていない場所を縫うように進んでいく。
松岡「おーすげえー。安定してる!!」 |
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そして、500m地点通過。最初の激流を下ってわかった。
松岡「この舟は強い。水がちゃんと抜けていくんだよ、下に」
確かに、舟が水にほぼ沈んでしまったにも関わらず、束ねたすき間から、
あっという間に排水。これも浮力の大きいい草だからこそ。
松岡「頼もしいね」
とはいえ、い草には保水力もある。
水を吸って浮力を失わないうちに、少しでも速く、前へ!!。 |
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スタートから20分で、1㎞地点を通過。
再び、多くの岩が頭を出した急流ポイント。しかも、その先は滝壺状態。
流れに飲み込まれないよう、慎重にコースを選び、ここも難なくクリア。
松岡「っていうか、八代船歌。頼もしいな」
和紙や発泡スチロールの舟とは違い、激流すら楽しめるほど安定し、
操作性も高い。さらに、畳の香りによる癒し効果も・・・ |
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そして、1.5km地点の八代名物・晩白柚のPRポイント。
世界最大級の柑橘類で、八代産は特にデカい。
でも旬は冬なので、今回は果肉入りのゼリーとジュースで、栄養補給を。
松岡「美味い!よっしゃいこう!」
さらに、2人のオールの呼吸が合うにつれ、スピードも上がり、
あっという間に、中間地点の2㎞を通過。 |
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その先には、激流が200m続くポイントが。
しかもスタートから40分が経ち、い草が水を吸って重くなり、浮力も低下。
水の抜けが悪くなってきた。
そこで、あえてスピードが出せる、流れの真ん中を行く作戦で。が!
松岡「これ、ヤバいんじゃないの」
激流に押され、舟が横向きになり、
舟の腹に流れがあたり、コントロールが効かず・・・ |
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達也「はまるー」
い草の舟が岩に引っかかってしまった。
なんとか体勢を持ち直そうと試みるも、流れが複雑な場所。
逆向きの流れに押し戻され、全く進まない。
その上、水を吸ったい草舟は、推定300㎏以上。すると、 |
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球磨川を何百回もカヌーで下ってきた、ラフティングガイドの境さんが、
境さん「この逆流に乗って、一旦上流に行きましょう」
つまり、下流ではなく、一度、上流に向かって進み、
そこから、再び、本流に乗って下っていく作戦に。
なんとか本流に戻ることができたが、15分程費やしてしまい、
スタートからは1時間、だいぶ舟も沈み始めてきた。 |
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残り1.8㎞。急流ポイントは、あと2カ所。
気付けば、沿道には噂を聞いて応援に駆け付けた地元の方々が。
地元「がんばれー!!」
声援に後押しされ、そのまま3㎞地点を通過。
そして、PRポイント・久連子古代踊り保存会の応援を背に、3.5㎞地点も通過! |
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やがて、目指すゴールが見えてきた!残り300m!
しかし、その手前に最後の激流が!
荒波が次々と「八代船歌」に襲いかかる!
松岡「もうちょっとだよ!」
水に強く、丈夫ない草は、千切れてバラバラになったりはしない。 |
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そして、スタートから1時間30分でゴール!
材料は全て八代産のい草。なのに、日本三大急流の激流、4㎞を下りきっても…、
松岡「ほぼ無傷だよ!」
い草の縄もオールも、どこも壊れていない。
これが、八代に500年以上前から伝わる、い草の素晴らしさ! |
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そして、これも八代名物・尺鮎の塩焼きをいただく。
達也「こんなデカイの!?ウマっ!」
畳表を含め、八代産のい草を使った製品は様々。
皆様も機会があれば、是非、八代へ。
八代市の皆様、お疲れ様でした! |
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