出張DASH村

岡山県岡山市

  • 岡山市の面積は789.95平方km(令和元年6月末現在 岡山市HPより)、人口は720,964人(令和元年8月1日現在 岡山県毎月流動人口調査より)
  • 岡山市は様々な地形に富んでおり、その地域にあった特色ある農業が営まれている。
  • マスカットオブアレキサンドリアは日本一の栽培面積で海外でも岡山ブランドとして高く評価されている。(平成28年度 農林水産省調べ)
  • 岡山市は温暖で雨が少なく台風などによる災害も少ない為、「晴れの国」と呼ばれ、農業に適した気候風土と言われる。
  • 農家の件数が多く、全国有数の農業都市である。

お世話になった方

田中 節三さん(70歳)

大好きなバナナをたくさん食べたいという気持ちから熱帯植物であるバナナを日本でも育てる研究を始めて40年、その結果寒さに強い苗になる『凍結解凍覚醒法』を生み出した。

田中 哲也さん(47歳)

節三さんの甥で、ともに国産バナナの普及を目指している。

酒井 水乃理さん(21歳)

農業大学時代にこの会社のことを知り、就職。主に水やりを担当している。

バナナ

  • 世界中で栽培されているバナナの種類は大きく「生食用」と「料理用」に分かれ、300種類以上あると言われている。
  • バナナの生産地は熱帯、亜熱帯地域に分布され、赤道を挟んで南緯30°、北緯30°の間の「バナナベルト地帯」と呼ばれる場所で主に栽培される。
  • 紀元前5千年~1万年頃、偶然できた種のないバナナの苗を人間が栽培化したのが始まりと言われている。
  • 日本にバナナがやってきたのは明治36年(1903年)4月10日に台湾から輸入されたのが最初。
  • 神経を落ち着かせたり、睡眠を促したりする働きがあるセロトニン(別名:しあわせホルモン)を作り出す必須アミノ酸『トリプトファン』を多く含む。
  • 高血圧予防やむくみ予防に働くカリウムの含有量は果物の中でもトップクラスである。
  • 腸内環境を整える『フラクトオリゴ糖』を含んでいる。
  • バナナは消化が早く吸収が良い為、マラソンランナーなどに愛される。

日本に出回るバナナ

  • 日本のバナナは99.9%以上が輸入されているもの。
    その中でもフィリピンからの輸入が約84%を占めている。
  • 輸入の主要国であるフィリピンで2005年に新パナマ病が発見される。
    台風や新パナマ病が原因で2013年から生産量が落ち始め、2014年急激に減少した。
    2013年に新パナマ病によりフィリピンが大打撃を受けたとも言われ、生産の危機に見舞われている。
    ※新パナマ病…フザリウムというカビがバナナの草に感染して起きる病気であり、根っこを枯らし、一度蔓延すると何年にもわたって農地が汚染されてしまう。

もんげーバナナ

  • D&T Farmで栽培しているバナナ。
  • もんげーバナナは一般的なバナナよりも、ポリフェノールやビタミンB群、ビタミンKが多く、抗酸化作用が期待できる。
  • カリウム、食物繊維など一般のバナナより栄養素が多いがカロリーは低い。
  • フィリピンでは3年で2回収穫できるが、D&T Farmのバナナは3年で5回収穫できる。
  • 日本の本州では新パナマ病などの病気は繁殖しないため、無農薬栽培に徹底している。
    そのため実と一緒に皮ごと食べられる。

<凍結解凍覚醒法>

凍結解凍覚醒法とは
節三さんが40年の研究の中で生み出した方法。寒さや病気に強いバナナにする為に、バナナの生長細胞を特殊な冷凍庫で1日0.5℃ずつ、180日間かけて-60℃まで下げてゆっくり凍らせる。
凍らせることで氷河期を体験させ、それを乗り越えた耐寒性のあるDNAが覚醒、解凍した時に寒さに強い苗になり芽を出すと考えられている。

効果・効能
凍結解凍覚醒法を行うことで、生長が早く、耐寒性・耐暑性が高まる。
その為、栽培地域や期間が広がり、生長速度も速いことからバナナの収穫量が増加する。

<追熟>

  • 追熟するものは収穫後に「糖度が上がる」「果肉が柔らかくなる」「香りが良くなる」など品質が向上するものを指す。
  • バナナは追熟をする果物であり、デンプンを多く含む。
    『エチレン』という成熟ホルモンを自ら発することで追熟をし、それによってデンプンが分解されて糖になり、糖度が増して果肉が柔らかくなる。
  • 一般的な輸入バナナは熟度合60~70%ほどで収穫して輸送される船の中で追熟させているが、もんげーバナナは木の上で熟度合90%まで木に生らせ、収穫後は温度管理がされた専用倉庫で追熟し出荷している。

収穫・出荷

  • 収穫前には実が日に焼けて色が悪くなるのと、香りが飛ぶのを防ぐために袋掛けを行なっている。
  • 1株に150~200本ついている30kg程あるバナナを一人で収穫する。
  • 気温が上がる前の午前中に収穫し、1日にバナナの木20本分ほど収穫する。
    収穫後はすぐに房に切り分ける。
  • 収穫後は専用倉庫で追熟させ、出荷する。

調理

バナナソーススペアリブ

  1. スペアリブの表面を5分焼く。
  2. 肉が被る程度の水とバナナの皮を入れて煮立て、アクが出てきたら水を捨てる。
    (バナナの皮には肉を柔らかくする酵素『プロテアーゼ』が含まれ、無農薬栽培なので料理にも利用できる)
  3. バナナは角切りにし、擦り下ろしたニンニクと生姜、醤油を合わせてソースを作る。
  4. (2)に(3)で作ったソースと水を入れ、蓋をして10分煮る。
  5. 角切りにしたバナナを入れて、更に5分煮る。
  6. スペアリブをひっくり返し更に5分煮たら、皿に盛り付けて仕上げに粗挽きコショウを振る。

バナナパンケーキ

  1. バナナ3本分をフォークで潰す。
  2. ボウルに卵を溶き、砂糖と牛乳を加えて混ぜる。
    そこにふるった薄力粉とベーキングパウダーを入れて混ぜ合わせる。
    粉っぽさがなくなったら、溶かしたバターと(1)を混ぜる。
  3. パンケーキの型の内側にオリーブオイルを薄く塗り、クッキングシートを貼り付ける。
  4. フライパンにサラダ油を敷き、熱した後火から一度外して濡れ布巾で冷やす。
    型に生地を流し入れ、蓋をして15分、型を外して裏面を5分焼く。
    別のフライパンで目玉焼きとベーコンを焼いておく。
  5. 目玉焼きとベーコン、ベビーリーフを添えて完成。

バナナスムージー

  1. 輪切りにしたバナナを凍らせる。
  2. バナナと豆乳、蜂蜜をミキサーにかける。
  3. 飾り用のバナナを輪切りにし、(2)をグラスに注いでバナナを飾ったら完成。