2006年8月6日(日)/30分枠

被爆カルテ ある町医者の遺言

制作=広島テレビ放送
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取材中、61年前のカルテが見つかった
38年前に閉鎖された広島の診療所で、去年、69人分のカルテと52人分の死亡診断書が発見された。記載したのは伴冬樹医師。原爆投下直後、爆心地から9km離れた診療所で押し寄せた被爆者を治療した。カルテは被爆医療に初めて取り組んだ現場を生々しく伝える。そして死亡診断書は日を追って死因の記述が変化していく。混乱の中で医師は何を考え何を知ったのか。「被爆」を医療の視点から見つめ、当時のカルテに記載された人々のその後を訪ねる。
ナレーター:柳生 博
2006年8月13日(日)/55分枠

カナリアの子供たち 検証・化学物質過敏症

制作=日本テレビ
OA写真
防護マスクをする化学物質過敏症の子供
微量の化学物質に反応するカナリアの様な子供が増えている。校舎の空気中の化学物質で不整脈や呼吸困難など身体症状を訴える他、神経中枢を侵され学習障害や鬱病で登校できなくなる小学生もいる。過敏になった原因は田畑や街路樹の農薬散布、新築の建材・畳の防虫剤などの有機リン剤とされる。田畑が多い地域に越してまもなく『化学物質過敏症』になった阿形深雪さん。長男(6)も空気に化学物質が混じっていると様々な症状を示す。理解されにくい化学物質過敏症の現状を探る。
ナレーター:高島雅羅
2006年8月20日(日)/30分枠

機影の下の闘い 40年目の成田闘争

制作=日本テレビ
OA写真
未買収地での田植え
02年のW杯サッカーにあわせ成田空港の暫定滑走路がオープンした。当初計画より320m短いのは移転を拒む地権者がいるからだ。反対派の最後の砦、東峰地区。1日の離発着155便。頭上40mを飛行機が飛ぶ度に家屋はきしみ騒音がとどろく。地権者の一人石井紀子さんは国に対する怒りの反面、次の世代にこの生活を続けさせるか迷い始めている。40年続く成田闘争は国際競争から取り残される空港と農民、双方を厳しい状況に追い込んでいるのだ。元空港公団の交渉人や支援学生など様々な立場から40年目の成田闘争をみつめる。
ナレーター:小山茉美
2006年8月27日(日)/30分枠

今しかない君と あの峰へ ロボット・友情・アルプス

制作=日本テレビ
OA写真
ロボットスーツHAL
進行性筋ジストロフィーの高校生、井出今日我君(15)と交通事故で下半身が動かない内田清司さん(43)。車椅子の彼らが夢見る場所はスイスアルプスのブライトホルン山頂4160m。「僕が背負って登ります」不可能に見えた夢に申し出たのは理学療法士の松本武志さん(27)だ。秘策は人間の身体機能や能力を増幅、拡張できる世界初のロボットスーツHAL(ハル)。計画に難色を示す病院や、周囲にある「壁」をロボットスーツHALが一歩一歩突き崩していく。
ナレーター:森 富美