2007年2月4日(日)/30分枠
倖せの素描尼崎脱線事故・命の記録
制作=よみうりテレビ
05年4月25日、JR福知山線脱線衝突事故。鈴木順子さん(31)は57人の死者を出した2両目に乗っていた。内臓破裂、脳挫傷。誰もが死を覚悟した。母は意識のない娘に呼びかけ、姉はカメラを回した。そして半年後、意識が戻る。初めての言葉は「お母さん」。しかし彼女は脳障害により友人の名前や出来事、数時間前のことさえ忘れてしまう。不自由な体、車椅子の生活の中で彼女は絵筆を手にした。今は、鈴木家に集まる事故の負傷者や遺族の姿を描いている。数々の奇跡を生んだ壮絶な家族の記録。
ナレーター:三浦隆志
2007年2月11日(日)/30分枠
中一少女リンチ事件なぜ 学校は 隠すのか?
制作=日本テレビ
2003年10月福島県にある中学校で、女子生徒が柔道部の練習中に頭部を強打、意識不明となった。病院での診断は「急性硬膜下血腫」。8時間に及ぶ手術で一命は取り留めたが、3年経った今も意識は回復せず母親が24時間つきっきりの介護にあたっている。しかし学校側は未だに両親へ一切の説明も謝罪も行っていない。事故後、学校側は教育委員会へ「事故報告書」を提出したが、その内容は両親や関係者の証言と大きく食い違うものだった。隠ぺい工作とも思える疑惑だらけの報告書。その裏には事故では済まされない“リンチ事件”の実態があった。
ナレーター:玉川紗己子
2007年2月18日(日)/55分枠
富士に挑む女教師子供たちが支えた金メダル
制作=山梨放送
小学校の教師でありながら自転車レーサーの顔を持つ女性教師がいる。矢沢みつみ(32)。富士山の麓で休日や放課後を使っての厳しい練習。レースで成績が良かった時、不調の時、自分は何を思っていたか…。矢沢はとにかく子供たちに話す。それは夢や目標に向かって挑戦することの大切さ、あきらめない強い心を持ってもらいたいから。ある日スランプに陥り、いらつく担任を子供たちが手作りのミサンガとお守りで励ました。ちょっとおかしな風景。先生のことを誇れる小学6年のクラスに密着。子供たちが支えたレースの行方を追う。
ナレーター:山本太郎
2007年2月25日(日)/30分枠
その先は孤独死行き詰まる生活保護
制作=福岡放送
去年5月、北九州市の市営団地で男性が孤独死した。男性には生活保護の申請意思があったが申請書すら渡されなかった。北九州市は生活保護に関して全国でも低い受給率を維持している。一方で、生活保護を不正受給しているいわゆる「乱給」の状況にある自治体もある。不況の影響もあり国の社会保障関係費は膨らんだ。生活保護の財政の支出は国が7割、自治体が3割。北九州市の『水際作戦』は全国のモデルになりつつあるという。支出の削減が優先され助けを求める人たちの声を聞き逃す…、そんな方法が全国に広まろうとしている。
ナレーター:浜田治貴