2004年度のわが国の自殺者数は、過去最高。厚生労働省の資料によると、このうち約9割が、うつ病との指摘もある。そして、中でも増えているのが、中高年のうつ病なのである。
この作品は、68歳でうつ病を発症した名優・高島忠夫と、妻・寿美花代、息子の政宏、政伸一家4人の6年間に及ぶ壮絶な闘病の過程を描いたドキュメントドラマである。うつ病の衝撃的な症状、忠夫が作ったワケの分からない借金の恐怖、一向に改善の兆しもないことから増大する家族のストレス、不安―。
ドラマは、本人や家族のインタビューを交え、大黒柱である主人・忠夫のうつ病が原因で、幸せな家庭が否応なく叩き込まれた地獄のように悲惨な状況を、赤裸々に描きながら展開して行く。
果たして、高島忠夫は、どのように回復の道を歩んだのか、地獄のような状況から脱出するためにした家族の努力とは。
なお、番組内では、専門医の話も加えて、うつ病との取り組み方を具体的に紹介している。
名優として知られる68歳の高島忠夫(松方弘樹)がうつ病と診断されたのは、1998年の7月のこと。妻で女優の寿美花代(高橋惠子)は、医師の指導に従って忠夫を看病するが、病状は一向に変わらない。忠夫の症状は、いわゆるうつ状態とそう状態の繰り返し。家中に酒を隠して浴びるように飲む時もあれば、能面のように無表情で黙りこくっている時もあった。
そんなある日、忠夫がどこかに多額の借金を作っていたらしいことが判明。その額、期限、借りた先などが一切不明だったことから、寿美、息子の政宏(別所哲也)、政伸(袴田吉彦)らは、言いようのない不安に襲われ、家族崩壊寸前にまで追い詰められて―。
高島忠夫…松方弘樹
寿美花代…高橋惠子
髙嶋政宏…別所哲也
高嶋政伸…袴田吉彦
心療内科部長…寺田農
年配の女医…藤田弓子
若い女医…生田智子
医師…大和田獏
リハビリの先生…遠藤憲一
【インタビュー出演】
高島忠夫
寿美花代
髙嶋政宏
高嶋政伸
脚本
阿部美佳
チーフプロデューサー
黒岩直樹(日本テレビ)
プロデューサー
大野哲哉(日本テレビ)
協力プロデューサー
生田篤(東映)
プロデューサー・監督
近澤駿
協力
東映東京撮影所
制作協力
株式会社リュウ・エンタープライズ
製作著作
日本テレビ放送網株式会社