2012年1月17日放送

「現代の浮世絵師」と呼ばれている人がいます。
島崎良平(しまざき りょうへい)さん。
色彩豊かな浮世絵風の絵を描く新進気鋭のアーティストです。

「デザイン学校に通っていたときに浮世絵に出会って、その色使いだとか
繊細な部分にものすごい衝撃を受けまして」

浮世絵の良さを活かした作品を作ろうと模索し、辿りついたのは、木版画である浮世絵の線を
全てデジタルで描くという手法。その細かさは0.1ミリ単位にまで及びます

「この手法を使うと昔の浮世絵では出せなかった
細密な線だとかなめらかな線が出るんです」

およそ200時間をかけ、全ての線を描き、印刷。
さらに色を塗り重ね、鮮やかな作品に仕上げます。
浮世絵を現代風に解釈した新しい試み、しかし・・・

「今までにないやり方だったので、なかなか認められなくて作品を持っていっても
門前払いっていうこともありましたね」

そんなとき彼の支えになった言葉、それは…

「千里の道も一歩から」

「千里の道も一歩から」

(老子・中国の思想家)

「千里の行(こう)も足元(そっか)に始まる」という言葉が語源

「どんな大きな目標も、最初の一歩を踏みだすことから始まる」
という中国・老子の言葉。

「やってみなければ始まらないというのがあると思うので、
僕が浮世絵を見たときに感じた感動や衝撃を与えられるような作品を
追求していきたいです」

はるか先の目標に向け、挑戦は続きます