フロイト  『心を見つめた家』  2001/12/5放送

   
ウィーン ベルクガッセ19番地。
近くにドナウ川が流れる、この閑静なアパートの2階は
心理学者・フロイトが診療所を開いていた場所です。

1891年、35歳のとき、家族と一緒に、ここへ引っ越してきました。



  子供と散歩するのが大好きで、あちこち歩き回ったフロイト。
実は、忘れっぽくてひどい方向音痴。
帰り道がわからなくなって子供に助けてもらう、そんなこともしょっちゅうでした。


   
   
その反面、仕事は几帳面。
彼の一日は、散髪屋さんに濃いヒゲを整えてもらうことから始まります。


   
診察を始めるのは朝の8時。
患者1人あたりの時間は55分と決まっていて、5分の休憩の後、次の患者へ。
訪ねてくる人を決して拒んだりしなかったので、いつも大忙しです。


   
カウンセリングをしていたフロイトは気づきます。
「忘れたいから、忘れるのだ」


   
忘れた筈の記憶は「隠された記憶」となって
眠っている間に見る「夢」としてあらわれる。
『夢判断』は、こうして生まれました。


   
お酒を飲んでフラフラすることを嫌い
1日に20本は葉巻を吸っていたフロイト。


彼は、いつも自分の意識をはっきりさせていたかったといいます。


「夢」という無意識の世界を見詰めていたこの家で。


フロイト  『心を見つめた家』  2001/12/5放送

 


次回(12月12日)の『心に残る家』は
相田みつを 『にんげんだもの』を書き上げた家
をお送りします。お楽しみに。


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