トルストイ  『愛の尊さを知った生家』

(2003/12/24放送)


ひっそりと雪が舞う、モスクワ郊外の村、ヤースナヤ・ポリャーナ。
その白と溶け合うように立つ家は、ロシアの文豪・トルストイの生家です。


   
彼が、軍人として戦場に赴いた後、
再びこの家に戻り、結婚したのは34歳の秋のこと。
18歳の妻は、笑顔の可愛い人でした。


   
   
朝。目覚めれば隣にある、温もり。「おはよう」と交わす、優しいキス。
カーテンからこぼれる、やわらかな陽射しが、
今日という一日を祝福するかのように、二人を包んでくれます。


 
「人間は、愛の力によって生きている」


   
 
 
トルストイが感じた幸せは、やがてひとつの長編小説を生みました。
『戦争と平和』・・・。
その中には、戦いに翻弄されていく登場人物、
ひとりひとりの様々な心が、丹念に描かれています。


   
 
 
彼は、伝えたかったのでしょう。人が人を愛し、慈しむ心。
すべての人に愛があれば、争いのない平和が訪れるということを。
世界中から戦争がなくなる日を願って。


トルストイ  『愛の尊さを知った生家』

(2003/12/24放送)

今回の放送のBGM♪
「OUR LOVE NEVER ENDS」 Sydney Forest
次回(1月14日)の『心に残る家』は
チャイコフスキー「交響曲第六番〜悲愴〜」を作曲した家をお送りします。
お楽しみに。