プーシキン  『最愛の妻を迎えた家』

(2004/7/21放送)


爽やかな風が吹くモスクワ。
青空に溶けこむように建つ建物は、
「愛と革命の詩人」、プーシキンが暮らした家です。


   
彼が新婚生活を送るため、
このアパートを借りたのは32歳のこと。


   
自ら選んだカーテンや、シャンデリア。を眺めていると、
プーシキンの心に、ここに至るまでの日々が想い出されます。


   
14歳年下の婚約者・ナターリヤに、初めて会った運命の日。
あどけない笑顔に、魂を奪われたあの瞬間・・・。
しかし彼女の家族は、
貧しい役人であるプーシキンとの結婚を認めようとせず、
許しを得るまで2年もの歳月が掛かりました。


 
結婚式を終えた夜。
妻となったナターリヤを抱きしめ、
彼は、2人の愛が永遠に続くことを約束します。


 
「わがマドンナよ この上なく清らかな美しさの
この上なく清らかな化身よ」(「マドンナ」より)


   
生涯、妻に変わらぬ愛情を捧げつづけたプーシキン。
彼は忘れなかったのかもしれません。
ここで初めて迎えた、2人の朝を。
愛の光に満たされた、あの至福のときを・・・。


プーシキン  『最愛の妻を迎えた家』

(2004/7/21放送)

今回の放送のBGM♪
歌劇「エウゲニ・オネーギン」 作詞 プーシキン
次回(7月28日)の『心に残る家』は
新選組 日野宿本陣
をお送りします。
お楽しみに。