昭和20年、北の大地・樺太で、
未来を信じ、懸命に生きた電話交換手たちの青春、恋愛、そして家族の物語。
第二次世界大戦末期、―昭和20年8月8日、ソ連が日本に宣戦布告。
当時、日本の領土だった樺太(現サハリン)南部は戦火につつまれました。
南樺太西海岸の街・真岡(現ホルムスク)は樺太有数の都市として栄えていました。
その真岡郵便局ではソ連との開戦後も、電話回線を守り通信を確保すべく十数人の電話交換手たちが職場を守り続けていました。
そして8月15日―終戦。
戦争は終ったはずでした。しかしソ連軍は南下を続け、真岡に迫っていました。
刻一刻と迫る恐怖の中でも彼女ら交換手たちは交換台に残りました。
8月20日朝―真岡沖にソ連軍艦が現れ、ソ連軍が上陸を始めます。
最後の瞬間まで職務と交換台を守り続けた交換手たちは服毒し、自ら死を選びます。
その日から63年後の平成20年、派遣社員の愛子が元・真岡の電話交換手である瑞枝の語る体験記を文章にまとめてくれ、という奇妙な依頼を受けるところから、この物語は始まります。
そして瑞枝は意外な事を、愛子に打ち明けます。
「私は…九人の仲間を…殺しました」と。
彼女の語る、霧の中の記憶―
昭和20年8月20日、真岡の郵便局で、青春時代の瑞枝に何が起こったのか?
瑞枝の残した謎の言葉を追ううち、愛子は驚くべき事実にたどり着きます。
「利家とまつ」、「点と線」など現代を代表する脚本家・竹山洋の書き下ろしオリジナル脚本で、過去と現代、二つの時代を生きる女性たちを通して、人を変えてしまう戦争の恐ろしさを、そして懸命に生きる事の素晴しさをリアルに、そしてせつなく、日本テレビ開局55年記念特別ドラマに相応しい壮大なスケールで描き出します。
中村瑞枝…市原悦子
井上愛子…香里奈
中村瑞枝…福田麻由子
山崎ミサ…白石美帆
中島桜…市川由衣
加賀谷ヨシ…佐藤仁美
野田玄一郎…向井理
山縣正大…中村獅童(友情出演)
山田史郎…遠藤憲一
中村カネ…名取裕子
酒井栄子…草笛光子
作・脚本
竹山洋
音楽
羽毛田丈史
主題歌
松山千春「思ひ」(コロムビアミュージックエンタテインメント)
プロデューサー
西牟田知夫(日本テレビ)、森雅弘(The icon)
演出
雨宮望
制作協力
The icon、札幌テレビ放送
製作著作
日本テレビ