モデルはレンピッカの娘、キゼットである。この作品においてキゼットは初めて官能的で、意気揚々とした姿で描かれている。緑のドレスは背後ではためき、身体をぴったりと包み、乳房とへその形をあらわにしている。優雅な帽子と手袋をつけた彼女は、究極の女性らしさを体現している。レンピッカは自分自身の若い頃を思い出し、過去の自分を投影し描いたに違いない。つまり、この作品は自画像でもあるのだ。なお、この作品は彼女の最高傑作の一枚として世界の美術館で展示されている。(E・B)
作品解説
日本初公開
1930年/油彩・合板/ポンピドゥーセンター蔵
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ADAGP & SPDA