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作品紹介

ピエール=オーギュスト・ルノワール《モネ夫人とその息子》

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《モネ夫人とその息子》
1874年 油彩・カンヴァス

National Gallery of Art, Washington
Ailsa Mellon Bruce Collection

クロード・モネの一家が住んでいたアルジャントゥイユは、ピエール=オーギュスト・ルノワールを始め、エドゥアール・マネ、アルフレッド・シスレーらがたびたび訪ね、1870年代半ばの一時期、印象派の画家たちの中心的な場所となりましたモネの家を訪れたマネは、木陰で休むモネの妻カミーユと7歳の息子ジャンを描き、一方でモネはイーゼルに向かって座るマネを描き始めました。ちょうどその時にルノワールがやって来て隣で絵を描き始めたそうです。彼らはこのようにお互いに描きあい、親密な交流をしていました。ルノワールは、庭の景色や背後にある木を大胆にトリミングし、カミーユとジャンを画面いっぱいに描いています。人物と背景が同じ重きを置いて描かれ、平面化された空間処理がなされています。自由でのびやかな筆遣いは、作品に生き生きとした雰囲気を与えています。本作は、モネが生涯手元に残し、最晩年にはジヴェルニーの寝室に掛けていたそうです。

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