放送内容

HATENAVI

2013/02/06 放送
最新技術をナビゲート!第1弾“ミクロの世界”

ミクロの世界の最先端

ミクロの世界の最先端

昨年のノーベル賞受賞以来、注目をあつめている山中教授のiPS細胞の研究は、新しい細胞を人工的に作り出すというものですが、そのサイズはおよそ1ミリの100分1という小ささ。
そう、今や世界の最先端技術はミクロの世界まで操作できるんです。

そこで、今日のハテナビは小さい、小さい「ミクロの世界」の最新技術を調査!


まずは、1mm以下の“もの作り”
調査しに来たのは神奈川県にある部品メーカー。
こちらのミクロの最新技術は、小さな小さなネジ。
軸の太さが実に0.4mmという、その名も「マイクロネジ」。
携帯電話やデジカメなど製品が小型化がする中で、今、小さなネジの需要が増えているそうです。

見せてもらったのは、0.8mmサイズのネジを作っているところ。
使うのは、こちらの会社が独自開発した、二つのマシン!
まず、ネジの材料となるのは、直径0.6mmの細いワイヤー状の金属。
それを型取りマシンの中へ入れて切断し、専用の金型でネジの形に押し出します。
すると、T字のネジの形になって出てきました。
しかし、よく見ると軸にかんじんな溝がありません。

と、ここでミクロの最新技術が!

登場したのは、もう一つの高速溝掘りマシン
さっきのマシンがつくったネジ達をキレイに整列させて、取り込みます。
そして、一つ一つに溝を掘り入れ、正真正銘、立派なネジの姿に成長させるんです。

こうして、出来たネジ、僅か2ミリの軸にいくつも溝が掘られていました。
溝の幅は約0.2ミリ。まさにミクロの技術。


ところで、ミクロの最新技術に必要なものといえば、“ミクロを見る道具”顕微鏡。
顕微鏡の最先端が、東京大学にありました。10mもの大きさの「超高圧電子顕微鏡」。
これを使うと、1億分の1ミリサイズの、原子の姿までも見えるそうです。

一方、東大の別の研究室では、世界初の技術も開発されていました。

こちら、顕微鏡で見た100分の1ミリの世界。
レーザーを使ってカブトムシを作っていました。
なんと100分の1ミリというミクロな世界で、こんな精巧なモノを作っていたんです。
同じく100分の1ミリの、機関車に優勝カップも。そして、こんなミクロの技術を使って、ある最先端の研究が行われているんです!
一般的にマイクロマシンとは1ミリ以下の超小型機械のこと、生田先生はその世界的第一人者で、医療の世界に役立てる研究をしています。
先生が開発研究しているものを高性能顕微鏡でみてみると超小型マイクロロボットが見えてきました。大きさは実に100分の1ミリ。

そしてさらにミクロの最新技術が!

なんと、このマイクロロボット、特殊なレーザー光線を当てることによって、人の手で自在に操作することができるんです。
この技術は、世界中でもこの研究室だけのもの。
人間が、直接触れることのできない、細胞やウイルスなどのミクロの世界も、このマイクロロボットを使うと、より簡単に詳しく調べることが可能に。
未来の医療に大きく役立つそうです。