第1話「中学生の妊娠…ごめんね、お母さん」
2006年10月11日放送
名門といわれる私立の女子中高一貫校に通う中学2年生の一ノ瀬未希(志田未来)は、ファミレスでパートをしている母・加奈子(田中美佐子)、住宅販売会社に勤務する父・忠彦(生瀬勝久)、小学生の弟・健太(小清水一揮)の4人家族。忠彦は、自分たちの暮らしに満足し、加奈子は未希が名門私立校に入ってくれている事を喜ぶ、極々普通な夫婦であり、家族である。
近所には、エレキギターショップを経営する、加奈子の弟夫婦・三井マコト(河本準一)、ひな子(金子さやか)がおり、未希はそこにちょくちょく遊びに行っていた。
放送部に所属する未希のことは、その自由で活発な言動や行動から、校長の中谷栄三(小野寺昭)や教頭の光江(長谷川稀世)も知っている。担任の遠藤香子(山口紗弥加)はそんな奔放な未希を、「私が教える事は勉強だけ」、と冷めた目で見ていた。
加奈子が無理をして未希を今の学校に入れたのは、自分なりのこだわりもあった。高い学費の足しにするためパートを始めたのも、加奈子の見栄と打算が絡んでいた。娘の幸せな将来を夢見る加奈子は、未希にもその自覚を促すため、常々、“自分のしたことに責任を持ちなさい”と言い含めていた。
未希はマコトの店で、塾仲間で別の男子校に通う中学3年生の桐野智志(三浦春馬)とよく会っていた。高級マンションに、母親・静香(室井滋)と二人暮らしの智志は、成績も優秀で経済的に何の不自由もない。静香は、シングルマザーながら会社を興し成功したことで、たびたびマスコミに登場する有名・女起業家であった。
ある日の夕方、未希と智志が一緒にいる時、街の不良たちに絡まれる。
追いかけられた未希と智志は、夜の公園に逃げ込む。
そこで、お互いの話をするうち、未希は智志の中に横たわる孤独を感じとる。
そして、二人は…………。
2ヵ月後――。
体育を休み、1年休学をしていた柳沢真由那(谷村美月)と共に自習をしていた時、未希は、保健体育の教科書に「妊娠」という文字を見つける。
ドキリとする。
未希が、生理が来ないことを心配し始めたのは、その時からだった。
パソコンで『妊娠』の項目を検索する未希は、次第に焦りの色を濃くする。そして、誰にも状況を打ち明けられない未希は、どうしていいのか分からず――。
第2話「お前なんかもう娘じゃない」
2006年10月18日放送
妊娠していることに気づいた未希(志田未来)は、勇気を出して一人で産婦人科を訪れるが、戸惑いのあまり逃げ出してしまう。お腹の子の父親である智志(三浦春馬)にはその事実を打ち明けられず、カラ元気で普通のフリをする。
一方、母親の加奈子(田中美佐子)は未希の中で“何かが起こった”ことに気づき、あることからその事実がもしかしたら“妊娠”なのではないかと思い始める。
学校でもどこか様子のおかしい未希を親友の恵(北乃きい)たちは不思議に思うが、未希は誰にも話すことが出来ない。
そんな未希と恵のところに真由那(谷村美月)が現れ、ささいなことから大ゲンカになってしまう。担任教師の香子(山口紗弥加)からケンカのことを知らされた加奈子は、ケンカなどするはずのない未希の“変化”を察し、ついに、未希に妊娠のことを問いただす。
未希は、ある決意を持って母に事実を告げる。衝撃を受ける加奈子…。
子供だとばかり思っていた娘の妊娠を信じられない加奈子は、自分が未希を産んだ産婦人科・的場クリニックに未希を連れていく。
そこで産婦人科医・春子(高畑淳子)から、14才での出産がどれだけ大変なことなのか、中絶するにはどうするか、次々と事実を突きつけられた未希は――
第3話「さよなら…私の赤ちゃん」
2006年10月25日放送
未希(志田未来)は、智志(三浦春馬)に勇気を出して妊娠したことを打ち明ける。思いもよらない未希の告白に動揺を隠せない智志。
一方、加奈子(田中美佐子)と忠彦(生瀬勝久)は智志の母・静香(室井滋)のもとを訪れ、未希の妊娠とお腹の子の父親が智志だということを告げる。
加奈子と忠彦は、まだ中学生の2人には、学校のこと、お金のことなど多くの問題があり、出産することは考えられないと未希に伝え、“手術”を早くしたほうがいい――と未希を説得する。
学校に行った未希は、恵(北乃きい)に様子がおかしいことを詰め寄られ、意を決して妊娠したことを告白する。
そんな中、静香の取材をしていた波多野(北村一輝)が身辺の異変に気付き――
第4話「旅立ち 私はもう泣かないよ」
2006年11月1日放送
手術の直前、産婦人科病院から逃げ出した未希(志田未来)を捜し出した加奈子(田中美佐子)は、出産に絶対反対だと告げる。
出産で直面する厳しい現実を突きつけられた未希は、何も反論できずただ涙を浮かべるばかり。
一方、忠彦(生瀬勝久)に厳しく叱責された智志(三浦春馬)は罪悪感を抱く中、静香(室井滋)に海外への留学を迫られる。
翌日、学校に呼び出された加奈子は、未希の妊娠を知った教師たちに囲まれて質問攻めに遭っていた。
手術するから退学だけは許して欲しい、と訴える加奈子。だが、智志からの伝言で勇気をもらった未希は…
第5話「バイバイ…初恋が死んだ日」
2006年11月8日放送
未希(志田未来)の「産みたい」という強い意志を聞いた恵(北乃きい)や真由那(谷村美月)たちクラスメイトは動揺を隠せず、職員会議では香子(山口紗弥加)たちが未希の退学へ向けて話を進めていた。
未希は、加奈子(田中美佐子)、忠彦(生瀬勝久)と一緒に、的場クリニックを訪ねるが、春子(高畑淳子)は14才での出産には多くの困難が伴うことを説明し、命の危険を伴う可能性もあるため、この病院では面倒をみられないかもしれないと未希に告げる。
一方、一ノ瀬家にやって来た静香(室井滋)は、未希が出産する覚悟だと知り愕然。さらに、息子のスキャンダルが来週発売の週刊誌の記事になると知り、気が気ではない。
まもなく、未希は、母のもとを逃げ出しマコト(河本準一)の店に来ていた智志(三浦春馬)と会い、智志や静香に迷惑を掛けずに出産すると宣言し、智志に父親になってもらうつもりはないと伝えて――。
第6話「私にも母子手帳くれますか」
2006年11月15日放送
波多野(北村一輝)が書いた記事によって未希(志田未来)の妊娠が様々な所に広まった。
静香(室井滋)は波多野と対決する覚悟を決め、智志(三浦春馬)にも学校を休むように言うが、智志は未希との約束を果たす為、それでも学校へ行く。
的場クリニックで、春子(高畑淳子)にもうじき“手術”は出来ない時期になると告げられた未希は改めて産むことを決意する。
学校では職員会議が続き、一刻も早く未希を退学させようと教師たちは動き始める。
だがひとり、何か言いたそうな香子(山口紗弥加)―。
一方、静香は一ノ瀬家を訪ね、出産することをもう一度考え直してほしいと未希を説得しようとする。
そんな中、自分のせいで健太(小清水一揮)が学校でいじめられていると知り、加奈子(田中美佐子)や忠彦(生瀬勝久)にも迷惑がかかると痛感した未希は、家を出ることを決意するが――
第7話「お金で未来は買えますか?」
2006年11月22日放送
――3ヵ月後、母子手帳を手に取る一ノ瀬未希(志田未来)は「認知」という重大な問題に直面していた。
静香(室井滋)が一ノ瀬家に送りつけた誓約書には、智志(三浦春馬)が父親であるという認知の請求をしないならば、未希に慰謝料を支払うということが書かれており、加奈子(田中美佐子)や忠彦(生瀬勝久)は憤りを隠せずにいた。
一方、的場クリニックで開かれる母親学級に参加し始めた未希は、講師役の看護師兼助産師・桃田ヒロミ(西野妙子)から、今後、子どもを産んで生活していくには「お金」が必要であると教えられ、どうすればよいか考え始める。
ある雪の夜、未希はバスの中から外を歩く智志の姿を見つけ、思わず窓から身を乗り出して声をかける。
だが、突然の腹痛に襲われた未希は――
第8話「二つの命…どちらを選ぶ?」
2006年11月29日放送
突然の腹痛に見舞われた未希(志田未来)は的場クリニックに搬送され、体に“問題”があることを春子(高畑淳子)に知らされ、入院することになった。
静香(室井滋)の会社が倒産すると書かれた新聞記事を見て、加奈子(田中美佐子)と忠彦(生瀬勝久)は愕然とする。
未希が知れば体に障るだろうと不安になるが、何か詳しいことを知っているのではないか、と波多野(北村一輝)を訪ねることにする。
一方、債権者から身を隠すため夜逃げをした静香は必死になって会社を盛り返そうとしていたが、智志(三浦春馬)はメモを残して姿を消してしまう。
そんな中、相部屋の妊婦・あゆみ(戸田菜穂)が、夫や子供たちと幸せそうにしているのを目の当たりにした未希は――
第9話「出産・命をかけた24時間」
2006年12月6日放送
突然の陣痛に襲われた未希(志田未来)は、波多野(北村一輝)に助けられ的場クリニックへたどり着く。予定日よりも1ヶ月以上早いが、春子(高畑淳子)の判断でそのまま自然分娩することになった。
加奈子(田中美佐子)は不安でたまらないが、懸命に未希を励ます。
駆けつけた忠彦(生瀬勝久)は、未希の顔色があまりに悪く、苦しんでいる様子にうろたえる。慌てて春子を呼び戻すと、既に赤ちゃんの胎動も停止しており、「早期胎盤剥離」……未希も赤ちゃんも危険な状態に陥っていることがわかる。
想像を絶する痛みに苦しみながら、未希は、うわごとのように智志(三浦春馬)の名前を呼ぶが――
第10話「もう一度笑って…」
2006年12月13日放送
帝王切開による出産を終えた未希(志田未来)は、出血が止まらず危険な状態に陥っていた。
意識の戻らない未希の姿を見て、加奈子(田中美佐子)はただただ動揺するばかりだが、医師たちは「今は待つしかない」と言うことしか出来なかった。
一方、未希の赤ちゃんも危険な状態のため、NICU担当の小児科医・土田太郎(反町隆史)により、新生児集中治療室に搬送される。
忠彦(生瀬勝久)は、荒廃したアパートの一室を訪れ、そこで、変わり果てた静香(室井滋)と智志(三浦春馬)の姿を目の当たりにする。
驚きを隠せずにいたが、せめて一目だけでも、未希に会ってくれないかと頭を下げる。
学校でも香子(山口紗弥加)、真由那(谷村美月)、恵(北乃きい)たちが未希の様子を心配していた。
そんな中、ICUで眠り続けている未希は――
第11話「涙の最終回スペシャル…命ってなに?」
2006年12月20日放送
話題のドラマ「14才の母」がいよいよ最終回を迎えます。
14才で妊娠し、いくつもの障害を乗り越えて遂に出産した未希。
緊急手術で意識不明に陥った未希と未熟児として生まれてきた赤ちゃん…幼い母子の運命は? そして、衝撃の物語はどのような結末を迎えるのか?