2月7日 桝 太一

年をとると、趣味・趣向がだんだん変わってくる。
その流れに自分もしっかり乗っかっていると気付いたのは、今年のお正月。
37歳にして、釣りの楽しさに目覚めてしまいました。


さかのぼること15年前、大学で水産分野を学んでいた私は、「釣り実習」なる
楽しげな授業に参加しました。
しかし沖合の船上でうっかり手が滑り、あろうことか釣り針は私の指に深々とフィッシュオン。
その場でペンチを使い強引に指から針を引き抜くという、トラウマ級の痛さを味わいました
(今思い出しても体が震える)
その日を境に、私の人生から「釣り」の二文字は消えたのでした。
そもそも、見えない魚をただボーっと待つなんて、せっかちな自分の性に合わないし。

ところが今年のお正月、鉄腕!DASH!!でお馴染みの木村先生からの熱い誘いで
「初日の出を拝みながら鯛を釣る」という何ともメデタイ企画に参加してみると... 
おやおや、こりゃ楽しい!


海上にポツンと浮かぶ船の上で、お互い無理に会話するわけでもなく、
ただマイペースに釣り糸を垂らす。
魚の姿を想像するも良し、物思いにふけるも良し、ボーっとするも良し。
一つ言えるのは、そこには何の「縛り」も存在しない。そうか、これが釣りか。
これが釣り好きの楽しみ方なのか。


せっかちだった若い頃には理解できなかったけれど、今は、仕事で疲れている時ほど
行きたくなる気持ちも、わかる気がする。
2019年、私も遅ればせながら、太公望たちの仲間入りをしようと思っています。