9月13日 郡司恭子

「TOKYO」

その言葉に、ブエノスアイレスの会場も
日本でパブリックビューイングが行われた会場も
テレビにくぎ付けになっていた人も
この瞬間を待っていたすべての人が歓喜の声を上げました。

テレビで招致団のみなさんが発表と同時に跳ねる様に立ちあがり
抱き合いながら喜びに涙している姿を見ると、

私もいつか歴史を動かす瞬間に立ち会いたい。
興奮と感動、選手たちの近くで歴史が生まれる瞬間を目撃したい
そんな気持ちが高まってきます。

広大な海を隔てた5つの大陸が一つになる日。
オリンピックの歴史は、幼い私の記憶にも色濃く残っています。

一番古い思い出は6歳の時の
アトランタオリンピック。

シンクロナイズドスイミングの一糸乱れぬ華麗な演技と、
煌びやかなコスチュームに憧れを抱き
お風呂の中で、潜りながら足を上げたり、ポーズをきめたり、
小さいながらに浴槽の中で練習していたこと
はっきりと覚えています。

そして一番印象に残っているのは、
柔道・谷良子選手です。当時は田村選手でした。

真っ白な柔道着、キリリとした目ぢから。
凛々しいいでたちと、力強い戦いに一瞬で魅了されました。

6歳だった当時、あのちょこんと前髪を結んで、おでこを出すヘアスタイルに憧れて
勝手に「ヤワラちゃんスタイル」と銘打って、
髪を結んでくれる母にリクエストしていたこともありました。

ほかにも、柔道を習ってもいないのに、
父を相手に一本背負いの練習をしていたそうです。

谷選手がメダルをとったあの日、
私は一枚の絵を描き残しました。

それは、
純白の柔道着、胸に深紅の日の丸を付けた谷選手が組んでいる瞬間の画です。

今日ふとこの絵を描いた事を思い出し、
あの頃は純粋だったな、なんて思ってしまった私。

好きになったら、やってみたい!!
現実的なことは二の次で、まずは夢を膨らませ、期待に胸を高鳴らせていた6歳の夏。

最近はやはり現実的な目線でモノゴトを見てしまうし、
毎日とっても楽しいけれど、
夢を大きくする余裕まではなかなかありません。
それって大人になった証なのかしら?と考えてはみましたが・・・

やっぱり、いつまでたっても
夢は大きく、理想を追い求める自分でいたい!

お風呂で潜って足を上げて、
父を相手に足技を練習したりしていた頃のように
好奇心のむくままに色々な事への興味を行動にしてみよう。

そんな気持ちをふと思い出させてくれた一枚の画。
今回のLa Letterでその画の写真を乗せようと思っていたのですが、
見つからず...残念です。

2020年
ここ、東京にオリンピックがやってきます。

連日5色に輝く東京タワー。
隅田川の花火大会では、5色の大輪の花が夜空に咲き誇りました。

オリンピックを待ち望む全ての人が取り組んだ招致活動に、
今日「一本」勝ちすることができました。

2013年23歳。
ということは2020年は...  えっ?!30歳?!

三十路の私は、東京五輪を目の前に何を思うのでしょうか??
その時はオリンピックに携われますように...
なんて、さっそく夢を抱いている私です。

夢を原動力に、一日一日を大切にアナウンサー生活に精進致します。

明日も皆様にとって、
より良い一日となりますように。

*写真は「ヤワラちゃんヘア」の写真です。