2月27日 藤井恒久

どーもー、アナウンス部「相撲実況班」チーフの藤井恒久です!
2020年1月、令和になって最初の大相撲初場所。
前頭17枚目の徳勝龍が見事、幕尻で初優勝を飾った。
長年、相撲を見続けてきた私には、衝撃の、未だに信じられない優勝だ。(←失礼)
場所前に徳勝龍の優勝を予想出来た人がいただろうか。
20年ぶりの幕尻力士の優勝。だが、20年前の貴闘力の優勝は、
それまでに大関獲りを経験していた実力者が、番付を下げていたものだ。
徳勝龍は三役経験がなく、ここ最近は十両で相撲を取ることが多かった。
それにしても、14勝1敗は立派な成績。千秋楽は大関も撃破した。
終盤は神懸かったかのような「突き落とし」が決まっていた。
2横綱が途中休場、貴景勝以外の上位陣は不調という条件が重なったものの、
「奇跡」だけでは優勝は出来ない。
そして徳勝龍の人柄、キャラクターも最高であった。
時代の流れも感じる。スポーツ界には、これまでの常識を覆す事例が
多々起きている(大谷選手の二刀流、日本人の100m、10秒切りなど・・)
相撲はこれまで、力士の「格」や「実績」というものが
そのまま取組の結果に表れていることが多いと感じていた。
しかし、これからの時代は、心技体が充実した時には、
どの力士にも優勝を狙える可能性が出てきた気がする。
見るほうにとっては、非常に楽しい場所ではあったが・・。
ただ、新たに絶対的な強さを持つ力士が出現することも
「大相撲」には必要であることも事実である。期待したい。