10月26日 豊田 順子

高校時代、どうしても先生との相性が悪く、赤点ばかりだった教科がある。
暗記・暗記・暗記・・・当時は、年号や歴史用語を覚えなければならないという強迫観念にとらわれ、
心が全く受けつけなかった科目・・・「日本史」だ。
以来、頑なに「日本史・イコール・苦手で嫌い!」という鎧を着ていた私。


そんな私が今、「戦国時代」「徳川家」「幕末史」「水戸藩」「新撰組」・・・などといったテーマの
読書に夢中になり、それを準備として仕事に臨んでいる。

きっかけは、BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」の京都ロケ。
愛之助さんが大河ドラマで演じた人物の、ゆかりの地を一緒に訪ねたり、
史実の現場で歴史家の時代考証にじっくり耳を傾けたり、
教科書で見ていた写真のその場所に自分が立ち、想像力を自由に解き放ってリポートしたり、
歴史の「たられば」に思いを馳せることも・・・。
この齢になって、自分が別人になったようだ。


日本史って、こんなに面白い展開だったかしら・・・?
それって、今の政治のニュースと共通点がたくさん・・・?
結局人間の考えることは、同じかも・・・?


学び直せば直すほど「日本史は人間のストーリー。それを覚えること以上に、日本の歴史・時代を
つくってきた人間から何を学び、自分ならどうするかを考えることが醍醐味だ」ということが
分かってくる。
それはすなわち、「今の社会をともに考えていくために、情報をいかに伝えるか」という
アナウンサーとしてのあり方にも重なってくる。


事実認識
外国とのパワー関係
リーダーの資質
地政学、
戦争が始まるかもしれないという緊張感・・・。


歴史は繰り返す。
歴史の事実や考え方、時代を動かした人物の判断や人間関係が織りなす運命など、
今にも通ずる学ぶべきことはたくさんある。
何よりも、歴史に名が刻まれている偉人達は、みな魅力的な人たちばかりなり。
その物語は、現代の私達の心をも豊かにしてくれる。


学びたいと思った時が学び時。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
秋の夜長・・・時空間を超えた「読書」と「歴史捜査」の中で、次はどんな偉人とのインタビューを
楽しみましょうか?


昔々・・・町娘になって小芝居をしたこともありました@京都・太秦