7月19日 久野静香

『今、幕を閉じようとしているプロレス人生、自分の青春でした。』
2013年5月11日、武道館で行われた"FINAL BURNING in Budokan 小橋建太引退記念試合"で、小橋建太選手が試合後残したコメントです。

私は、この日初めてプロレスを観戦しました。

超満員の観客から沸き起こる「コ・バ・シ!」コール!
青春の握り拳からの、ムーンサルト!!
今まで経験したことのない、会場の一体感!!!

知らず知らずに、涙が頬をつたっていました。
私だけではありません。
周りを見渡すと、たくさんのファンの方も、手にハンカチを握りしめ潤んだ瞳でリングを見つめていました。
小橋建太選手の想い、共に戦った佐々木健介選手・武藤選手・秋山選手の想い、対戦相手の元付き人だった金丸選手・KENTA選手・潮﨑選手・マイバッハ選手の想い、そして会場に集まったファンの方や来られなかったファンの方々の想い。
その全ての想いが一つになり、目には見えない巨大なパワーが生まれていました。

試合前・試合中・試合後、一瞬一秒がもったいない。
この時この場所でしか生まれない空気をもっと吸っていたい。
終わらないでほしい。
心からそう思いました。

「勇気をくれてありがとう。」「青春をありがとう。」
試合後多くのファンの方は、感謝の気持ちを口にしていました。

ここまでファンの方に愛される小橋建太選手の最後の試合。
その試合を直接見られたこと、その場に居られたことに感謝します。

それからというもの、プロレスの魅力に取りつかれました。
プロレスを直接見に行ったり、過去の映像をみたり、まだまだ知らないことばかり。
プロレスの歴史・奥深さ・魅力を感じる日々が続いています。

新しい出会いは、日々の生活に新鮮な風を吹き込んでくれます。
小橋建太選手が、新たな青春の風を吹き込んでくれました。

プロレスに出会わせてくれた小橋建太選手に感謝します。

―自分自身で決断して歩んできたプロレス人生に悔いはありません。(試合後インタビュー)
私も、人生を振り返る時が来たら、同じ言葉を言いたいと思います。