5月15日 山本紘之

人生は出会いに溢れている。
何と出会い、誰と出会い、どのような道を選択するか。

初めての出会いはフランスW杯、10歳の時。
周囲の高揚感につられ、興奮し、アルゼンチンFWバティストゥータが好きになった。
練習前の教室で、みんなと「中田のダイビングヘッド」に歓喜した日韓W杯。
深夜の友人宅、ジダンの頭突きに開いた口が塞がらなかったドイツW杯。
明治大学体育会サッカー部寮(16人部屋)で「本田の無回転FK」に燃えた南アフリカW杯。

そして今年。
舞台はサッカー王国ブラジル。
街は熱狂の渦。
世界はお祭り騒ぎ。
日本代表5度目の挑戦を、私は現地で見届けることとなった。

自分にとってサッカーは、"アイデンティティ"であり"コンプレックス"。
この十数年、喜びや苦しみ、楽しみ、悲しみ、そしてうまくいかない悔しさも、全てサッカーが与えてくれた。
そしてそれらの乗り越え方も全て、サッカーが教えてくれた。
成長の隣には、常にサッカーがあった。
「サッカーは子供を大人にし、大人を紳士にする」
まさにその通りだ。
日本サッカーの父・デットマール・クラマーさんのその言葉を、身を持って経験してきた自負がある。
どんなに格上の相手でも立ち向かう不屈の精神。
辛い練習も共に乗り越えた仲間との絆。
指導者や先輩、目上の方々を敬う気持ち。
悪質なファウルを受けても、怒りを収める自制心。
ここには書ききれないほど多くの財産をくれたサッカー。
私は一生を懸けて恩返ししていかなくてはならない。
もう全力プレーは出来ないけれど、アナウンサーという立場で、全力で恩返しをしていこう。
その第一歩が6月のW杯だ...。

...いや待て、なに冷静に振り返っているんだ!?
なにをかっこつけているんだ!?
こんなの興奮しないわけがないじゃないか。
いいか、さっき代表メンバー発表を会見場で取材したばかりだぞ!!(12日夜現在)
大久保選手のサプライズ選出で周りと一緒にやっぱり「オー!!」ってなってただろ!!
落ち着いてなんかいられない!
いや落ち着け!!伝える立場だ!!!
現地ブラジルから、日本代表の、ブラジルの、列強の情報を伝えるんだ!
そしてこの思い、このパッションを、日本に届けるんだよ!!
よし!山本紘之25歳やる気満々ですよ!!
皆さんも一緒に日本代表を後押ししましょう!熱狂しましょう!!


毎日のW杯情報は「news every.」で!!
そして、6月20日(金)「日本vsギリシャ」は日本テレビ系列で!!
行ってきます!!!