多くの人が熱い想いを抱いているので
これまであまり話さなかったことですが、
私はアニメが大好きです。
初めて買ったレコードはCAT'S EYE。
理想のタイプはルパン三世。
こどものころ、
テレビの前で正座して、
主題歌を一緒に歌い、
本編が始まると、母に呼ばれても気付かないほど夢中になる。
何より幸せな時間でした。
エンディングテーマまで熱唱していましたから、今でも空で歌えます。
ZIP!でもおなじみのガッチャマンやマジンガーZなど、戦闘ものも大好きでしたが、
一番の心のふるさとは、毎週日曜日の夜。
ハイジ、フランダースの犬、母をたずねて三千里、あらいぐまラスカル...
私にとってアニメーションは、
クールジャパンの代名詞として世界で脚光を浴びる前、
絵本のように、いつも、すぐそばにある、温かな存在でした。
そしてもう一つ。
こちらも多くの人にそれぞれ愛されているので
なんだか言いそびれていたのですが、
私はジブリが大好きです。
入社して17年。
念ずれば通ず!?
日本テレビに入社しながらジブリと直接ご縁がなく、
寡黙な(?)一ファンだった私が、
とうとう!鈴木敏夫プロデューサーにお目にかかる機会に恵まれたんです!
鈴木さんのお話はどれも、新しい発見や驚きに満ちていて、
ジブリ作品の味わい深さ、映画づくりの奥深さを改めて感じました。
『風立ちぬ』×ZIP!のコラボ特番でのこと。
芸能界きってのジブリ通、オリエンタルラジオの中田敦彦さんでも気付かなかった新事実。
鈴木さん曰く、「宮崎駿研究家はそれに気づかなきゃいけない」こと。
それは――
――宮崎駿監督の描く恋のかたち。
その一番の特徴は、「出会った瞬間に100%互いが好きになっている。」
普通、男女の恋を描くときには、実る過程や駆け引きを楽しむものですが、
たしかに宮崎監督の描く恋愛は、
オリラジあっちゃんのお言葉を借りると、とても「運命的」で「ロマンチック」。
出会って一瞬で、相手の存在も魂も、未来までも全て受け入れてしまうもの。
だから、「男女の出会いを劇的にしている。」
空から降ってきたシータをパズーが両の手で抱きとめる。
今回の『風立ちぬ』でも、帽子が、2人の出会いを演出しています。
この帽子というキーアイテムは、鈴木さんのアイデアなのです。
そうして宮崎駿監督は、
「世界の誰もやらないようなことをやっている」。
「ずっとそれを追いかけている」
と鈴木さんは仰います。
そして私、気付いてしまいました。
宮崎駿監督の世界観が、ハイジやルパンを通して、幼少のころからDNAレベルにまで刷り込まれていたことを。
運命の出会いという、宮崎監督の恋愛観が根付いていることを。
鈴木さん曰く「現実はそうはいかない」恋愛観。
これが、私がいまだに独身である理由だったのだ...!
個人的には衝撃のこの新事実。
しかし鈴木さんは完全に他人事で、
「ここまでいったら貫き通せばいいですよ(笑)」
あっちゃんも
「もしかしたら帽子飛んでくるかもしれないし(笑)」
ですって。
現実には「ない」って言い切ってたくせにぃ。