7月1日 上重 聡

野球の世界には、いくつかの「不思議」がある。
今日はその「不思議」をご紹介したいと思う。
 
まず1つ目は「代わった選手のところにボールが飛んでいく」
途中から出場した選手のところに、しかも、代わってすぐに、不思議とボールが飛んでいくのだ。
もちろん、科学的な証明はない。
ただ、皆さんもよく目にするシーンだと思う。
印象的なのは、96年夏の甲子園の決勝。
松山商業対熊本工業戦の「奇跡のバックホーム」。
延長10回裏1アウト満塁。熊本工業サヨナラのチャンス。
この場面で、松山商業はチーム1の強肩・矢野選手をライトのポジションへ。
その直後に、打球は代わったライトの矢野選手のところに飛び、
あの「奇跡のバックホーム」が生まれた。
 
2つ目の不思議「前の試合、大量得点だと、次の試合、得点があまり入らない」
では、今シーズンの巨人で検証してみよう。
ここまで(6月22日現在)2ケタ得点が3回。では次の試合はというと3点、3点、1点。
まずまず「不思議」は当たっている。
 
3つ目の不思議「完全試合やノーヒットノーランを口にすると途端に打たれる」
これは、我々アナウンサーも野球中継の中でよく経験している。
また守っている野手は、気付いていても、敢えて言わないようにしているという。
 
他にも、「ノーアウト満塁は意外と点が入らない」
「三振前の大ファウル」
「ピンチの後にチャンスあり」
「投手は点を取った次の回に気をつけろ」などなど。
  
「野球」は実に不思議なスポーツだ。
だから面白い!!