6月28日 山下美穂子

ここ数年、定期的にトレーニングをしている。ある日、いつも指導をお願いしているパーソナルトレーナーさんに「運動好きを活かした何か資格はないかしら?」と相談してみると、「パワーリハビリテーションというものがありますよ」と教えてくれた。
早速調べてみると、以下のようなものだった。
パワーリハビリテーションは、筋力強化を目的としたプログラムではありません。
マシントレーニングを軽負荷で行い、全身各部の使っていない筋を動かします。それにより、「すたすたと歩けるようになった」というような動作性・体力の改善、「外出するようになった」といった心理的活動性の改善が得られます。
パワーリハビリテーションが心臓に与える影響は「入浴」より軽く、運動によるリスクはほとんどないといえます。健康増進、介護予防の対象者から要介護度5の高齢者まで行うことができます。
(特定非営利活動法人 介護予防・自立支援・パワーリハビリテーション研究会HPより引用)

老化は誰にでも訪れるし、両親や祖母のイキイキライフの役に立つかもしれない。
早速講習会に参加してみた。
6時間程度の座学とワークショップ受講で上記の「特定非営利活動法人・介護予防・自立支援・パワーリハビリテーション研究会」からの研修終了証をもらえる。
45人程度の参加者は老若男女様々。理学療法士や看護士、デイサービスの運営をしている方などがいた。名札に所属や職業が記入されているのだが、私のように何も肩書きがない参加者も数人いた。
今回の研修会は初級編、概要とマシンの使い方を教わるものだった。そのなかで心に残ったことは「パワリハは行動変容をもたらすリハビリテーション」だということ。体が元気になれば心も元気になる。
ただ、気をつけなくてはいけないことは、健常者が体力向上を目指し自発的に行う筋トレと違い、
回復の為に行うものなので、その意欲をそがないことがとても重要。
指導の際に掛ける言葉ひとつで、利用者が「やっぱり私には無理だ」「もうやりたくない」となってしまうのだ。その為に工夫していることや、言葉の選び方はアナウンサーにとって、とても勉強になった。
ワークショップでは、2人一組になり利用者・指導者を体験した。
今回は冒頭のパーソナルトレーナーさんと一緒に参加したので「せっかくなので今日はいつもと反対になりましょう」と、私がトレーナー役・トレーナーさんが利用者役をした。
スポーツクラブにあるマシンとは違い、体が不自由な方が安全に使用できるように工夫されたマシンのセッティングは細かく体系に合わせて調整させるのが最初は難しい。もたつく私。「これではトレーニングを始める前に利用者も疲れてしまう、しかも、足を少し上げて下さいと言っても簡単に動かせないかもしれないし、これは根気が要りますね...。」と嘆くと、「だから信頼関係が大事なのです」とトレーナーさんに言われた。
数年間意欲的に続いている私のトレーニングは良い指導者のおかげなり!
今回の研修参加は色々な意味で勉強になるものだった。