3月18日 渡邉結衣

遡ること先月11日。

私は、アメリカ・ラスベガスにいました。

 

「NFL倶楽部」のアシスタントとして手にした、1枚の切符。

それは、アメリカ最大のスポーツイベント・第58回スーパーボウルの現地取材。

 

一生に一度でも行けたら奇跡、とも言われるこのイベント。

もちろんタダで行けるような甘い話ではなく、

「一週間で、過去57回分の優勝チームとMVPを完璧に覚えて番組内で答えよ」

という試練付きでした。

 

箱根駅伝準備もラストスパートに差し掛かった12月28日が、その“試練の日”。

私は無事、全て答えて、そのチケットを手に入れました。

 

『ああ、こんなご褒美があるなんて。』

 

文字通り、“これ以上ないくらい”の喜びでした。

 

5日後に迎えた、箱根駅伝当日。

新幹線で到着した小田原駅で、1人の女性が近づいてきました。

そして私に一言。

 

『渡邉さん、ラスベガスおめでとう!』

 

予想外だったうえに、あまりに嬉しくて、一瞬言葉を失いかけました、

が、なんとか、

 

『ええ!ありがとうございます!嬉しいです!』

 

と。

こういう時に出る言葉って、こんなにもシンプルなのか(笑)、と新たな発見。

 

それにしても、なんて嬉しいことだろう。

“これ以上ないくらい”の喜びは、こんなにすぐに更新されてしまうのか、と(笑)。

 

春からは社会人2年生。

“これ以上ないくらい”を更新し続けられる、そんな1年になれば。

 

次のリレーエッセイで、私はどんなことを綴るのか。

わくわくが止まらない、1年生の3月です。