story

#5 / 2018.02.07

理市(瑛太)は、亜乃音(田中裕子)の娘・玲(江口のりこ)と結婚の約束をしながら、妻の結季(鈴木杏)と娘と共に暮らす二重生活を送っていた。さらに、秘密の別宅では一人ニセ札作りを研究していて…。一方、亜乃音の元には、一千万円持ち逃げしたにも関わらず盗まれてしまったるい子(小林聡美)が、舵(阿部サダヲ)とともに謝罪に訪れる。行き場のない二人を受け入れた亜乃音の家で、四人の奇妙な共同生活が始まった。



ハリカ(広瀬すず)は、そんな日常の出来事をいつものようにチャットゲームで報告し、彦星(清水尋也)を元気づけようとするが、ある日突然彦星のログインが途絶え…。一方、印刷所で目眩を起こした舵を助けた理市は、るい子と舵が亜乃音の家で世話になっていることを知る。その頃、病院の窓から彦星の病室が片付けられているのを見たハリカは、慌てて院内へ駆けつける。すると、彦星が集中治療室に入っていること知り…。



最近、様子がおかしく帰りが遅いハリカを心配した亜乃音は、電話をかけるが、ハリカはわざと明るく振る舞う。「またそっち行くから」と答えるハリカに対し、亜乃音は、自分たちの住む家がハリカにとってはもう“帰るところ”だからね、と話す。亜乃音の言葉を聞いたハリカは震える声で病院にいることを打ち明け…。そして、過去に暗い影を抱える理市の目論見も徐々に明らかになろうとしていた―。


林田印刷所の元従業員・理市(瑛太)は、弁当屋で働きながら妻の結季(鈴木杏)と幼い娘を養う一方、亜乃音(田中裕子)の娘・玲(江口のりこ)を騙し結婚の約束をしていた。



一方、亜乃音の家には一千万円を持ち逃げした上に、盗まれてしまったるい子(小林聡美)舵(阿部サダヲ)と共に謝罪に訪れる。手料理をふるまおうとやってきた弁護士の万平(火野正平)に自分たちの存在を怪しまれないために、咄嗟に亜乃音の妹家族のふりをしたハリカ(広瀬すず)とるい子、舵は思いがけず疑似家族のような気分を味わい、打ち解けていく。その日から亜乃音の家で四人の奇妙な共同生活が始まる。



ハリカは彦星(清水尋也)を励まそうと、そんな日々の些細な出来事をチャットゲームで報告する。他愛ない報告を楽しみにしながらも、病気と未来の話になると途端に心を閉ざしてしまう彦星にハリカは心を痛めていた。そして、ある時から彦星がゲームにログインしなくなったことでハリカの胸を不安がよぎる。



その頃舵は、林田印刷所の使われなくなった印刷機を見て、印刷屋を営むというアイデアを思いつくが、突然目眩に襲われて、現れた理市に助けられる。そこで、理市は亜乃音の家でるい子と舵が世話になっていることを知る。そして、理市は秘密の別宅で一人試行錯誤していた「両替機を騙すことのできるニセ札」を完成させて…。



アルバイト中に嫌な予感がし、病院に駆けつけたハリカは、窓越しに彦星の病室が片付けられているのを見て、慌てて院内へ走る。看護師たちの話から、肺炎を起こした彦星がICUに入っていることを知るが、彦星の両親が、危険な状態にいる彦星よりも、予約したレストランに行く用事を優先させたことを知り、ショックを受ける…。



一方、夕飯の支度の進む亜乃音の家では、帰りの遅いハリカのことを亜乃音は心配していた。電話の向こうでは明るい声を装い「今日は亜乃音の元へ行けない」と話すハリカだったが、亜乃音からこの家はもう「行く」場所ではなく「帰る」場所だと言われ、震える声で病院にいることを打ち明ける…。



亜乃音が駆けつけると病院の前に立つハリカの姿が。そこで、ハリカは初めて彦星のことについて話し始める。彦星が苦しんでいる時に、笑ったりご飯食べたりしていた自分は、彦星を置いてレストランに行く両親と同じだ、と無力な自分を責め立てる。そして何もできない自分に嫌気が差し、帰ろうとするハリカに亜乃音は「何もできなくてもいい。思うだけでいい。」と言い残しその場を離れるのだった。そして、ハリカは夜通し彦星の回復を祈り続け、夜が明けた頃ついに、病室に彦星が姿を現す。言葉にできない喜びを噛み締め、ハリカが帰路につこうとすると、そこには亜乃音の姿が。彦星が目を覚ましたことを、泣きながら報告するハリカを亜乃音は優しく抱きしめるのだった。そして、家に帰ると前の日と同じ佇まいでるい子と舵が二人を出迎える。4人で昨夜食べるはずだったとんかつを朝ごはんにし、幼い子供のように無邪気に話すハリカの話を3人は優しく聞いてあげるのだった。そして話し疲れたハリカはそのまま寝てしまう・・・。目を覚ましたハリカが、チャットゲームにログインすると彦星のキャラクターが現れ、そこで彦星は自分が見た夢の話を始める。パン屋に行った彦星が、ハリカからパンを買う夢だったという。そこでもらったスタンプカードを見て、またそこでパンを買いたいと思い、久しぶりに明日のことを考えることができたと喜ぶ。そしていつかハリカに会いたいという思いを初めて伝える。
そんな中、本格的に印刷屋を営むことを考える舵に、亜乃音は理市から教わることを提案。その夜、亜乃音の家に現れた理市は、夕飯もさておき、唐突に4人の前に一万円札を置き、ニセ札製造への協力を求めるのだった−。





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