12月2日のゲストは俳優で元宝塚歌劇団月組・星組トップ娘役の檀れいさん。訪れたのは台湾。大好きなことが詰まったこの場所で心と身体を整える。外国映画に心躍らせる少女だった。エンターテインメントに興味はあったけれど、自分とは遠い世界だと思っていた。17歳で一大決心をした。宝塚音楽学校を受験し、一発合格。憧れの世界へ足を踏み入れた。周りは幼い頃から目指して入ってきた人ばかり。人と比べるよりも自分に負けたくない。全身全霊で舞台に臨み続けた。入団して7年、新人公演最後の年にヒロインに大抜擢され、トップ娘役に就任。そうした過程を経て俳優としての現在がある。檀さんはこの旅でやりたかったことがある。ずっと憧れだったテレサ・テンさんの歌を中国語で歌うこと。10代の頃、台湾出身の歌姫に魅了された。すべてを包み込むような優しさが歌に溢れている。会ったことのない彼女の「優しい愛」に支えられてきた。演技者として前を向いて生きてきた中で、気がつくと、自分は彼女の歳を超えていた。今回、初めてテレサ・テンさんの墓前に花を手向けることができた。彼女は日本の方角を向いて眠っていた。想いは繋がっていたのかもしれない。