ジャビット誕生物語~球団マスコット
巨人は15日から敵地でロッテ3連戦。交流戦のロッテといえば、挑発ポスター。さらに今年は球団キャラクター「謎の魚」が12日DeNA戦で第4形態に進化した。
いつもチームのそばにいて、ファンとも距離が近い存在。球団マスコットはグラウンド内外で愛される存在だ。
巨人の球団マスコット「ジャビット」は92年に誕生した。名称は公募され、応募期間1カ月間で7万3643通、2万4474種類ものアイディアが寄せられた。その中で、4112通を集めた第1位がジャイアンツ、ラビットを掛け合わせた造語「ジャビット」。ちなみに2位は「ジャンピー」だったという。
当初は「ジャビット」1人だけで、呼称は「ミスター・ジャビット」だった。この初期型の背番号が555であることから、現在の長男・ジャビィにあたる。次に、しっかり者の長女として大きなリボンが目印の「シスター・ジャビット」が登場。背番号777で、近年は「ビッキー」という名前がついた。さらに00年に「キッズ・ジャビット」が登場するなど増殖を続け、現在は長男、長女のほか、長男と顔はそっくり、やんちゃな次男・ジャバ(背番号333)、双子の三男・ツッピー、次女・チャッピー、14年には球団創設80周年を記念しておじいちゃんが仲間入り。おじいちゃんは球団創設年と同じ背番号1934を背負い、V9時代のクリーム色のユニホームを着用している。
たまに、長男のいとこ(背番号1105)、はとこ(背番号8105)が登場。総じて「ジャビット・ファミリー」と呼ばれるようになり、「ジャビット」は苗字であることが発覚した。ジャビット一族は11年にFacebookを始め、17年秋にはファミリーでLINEスタンプに登場。すっかり進化したファミリーは果たしてウサギなのか、宇宙人なのか迷うところだが、03年8月21日付の日刊スポーツでは、一族を「5頭」と動物としてカウントしている。
芸達者な球団マスコットといえば、ヤクルト「つば九郎」がいるが、ジャビットもFacebookでさまざまな活動を展開中だ。選手との交流だけでなく、深夜の自動販売機でコーヒーを買ったり、ベッド派ではなく布団派であることが判明したり、プライベートな一面もアップ中。最近では、今年のゴールデンウイークに広島の球団マスコット「スラィリー」に難解な似顔絵を書いてもらったりするなど、マスコット同士のダグアウト裏話も。17年6月8日の西武戦では、品行方正なはずのジャビットがダンスで「コマネチ!」を披露。チラリと見せる“素顔”も見どころの1つだ。