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火山噴火から命を守る

火山噴火に備える

火山はどこにある

概ね過去1万年以内に噴火した火山、及び、現在活発な噴気活動のある火山を活火山と呼んでいます。

気象庁によると日本の活火山は111となっています。

活火山のうち、「監視観測体制の充実などが必要な山」とされた火山は、阿蘇山をはじめ全国に50あり、気象庁が24時間体制で常時観測を続けています。

※気象庁HPから

 

火山の「噴火」とは

噴火とは、火山の火口が開いて、マグマや火山灰などが噴き出す現象のことです。

火口が開いてマグマの圧力が減ると、マグマは一斉に気体を発生させて体積が増加し、火口からマグマが噴出することになります。

この発泡などが少ない場合には溶岩流として噴出することになります。

 

「水蒸気爆発」とは

マグマによって地下水が急激に熱せられると、地下水の上部の岩石が破壊され、高温の水蒸気と岩石片が吹き飛ばされることがあります。

これが「水蒸気爆発」です。

 

「マグマ水蒸気爆発」とは

マグマが直接地下水に触れたり、海などの水中に直接噴き出したりした場合には、マグマ自体も破壊されて吹き飛び、より激しい水蒸気爆発がおきます。

この現象を「マグマ水蒸気爆発」といいます。

 

「噴火警報」、「噴火警戒レベル」とは

「噴火警報」とは

噴火に伴い命に危険を及ぼす現象(大きな噴石、火砕流など)の発生や、危険が及ぶ範囲の拡大が予想される場合に、“警戒が必要な範囲”を示して発表されます。

 

「噴火警戒レベル」とは

火山の状況に応じて、“警戒が必要な範囲”と防災機関や住民が“とるべき対応”が5段階に分けて発表されます。

「避難」や「避難準備」「入山規制」など、人が住んでいる場所にどの程度、噴火の影響が及ぶのかに応じて変わります。

※気象庁HPから

 

噴火警戒レベルが運用されている火山

常時監視対象の50火山のうち、48火山(令和元年7月現在)で運用されています。

※気象庁HPから

各火山の噴火警戒レベルに応じたとるべき対応や、避難エリアの地図などの資料は、こちらから入手できます。

http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/keikailevel.html

 

「溶岩流」と「火砕流」の違いは

「溶岩流」とは

火山の噴火に伴って、地下のマグマが地表に出たものを溶岩といいます。

溶岩は高熱のため、溶岩流として流れ下ると道路を埋め、家や木々を燃やします。

流れの速さは、人が歩く程度なので、余裕を持って逃げることができます。

(※気象庁HPから)

 

「火砕流」とは

火山灰や岩塊、火山ガス等が一体となって斜面を高速で流れ下る現象です。

速度は時速数十キロメートルから数百キロメートル、温度は数百℃にも達します。

巻き込まれるとほとんどの生物が死亡します。

自動車より速いので、早めの避難が必要です。

(※気象庁HPから)

長崎県の雲仙普賢岳で1991年の6月3日に発生した大火砕流は、火口にできた溶岩ドームから3キロメートル以上流れ下り、報道関係者や警察、消防団、農作業中の住民や火山学者など、43人が死亡・行方不明となりました。

 

「融雪型火山泥流」とは

雪が積もっている季節に噴火が始まると、高温の火砕流などによって、雪が大量に溶けて高速で流れ落ちることがあります。

おもに谷底などの低いところを流れますが、一気に流れ下るので、早めの避難が必要です。

 

「火山性地震」とは

「火山の近くで発生する、震源が深さ10キロメートルより浅い地震」のことを火山性地震といいます。

マグマの動きや熱水の活動等に関連して発生するものや、噴火に伴うものもあります。

火山によっては火山活動が活発化すると多く発生する傾向があるので注意が必要です。

登山中に強い揺れを感じた時は、落石の恐れがありますので、大きな岩の陰などに身を寄せて下さい。

 

「火山性微動」とは

火山またはその周辺で発生する火山性地震よりも継続時間の長い震動で、始まりと終わりがはっきりしないものです。

マグマや火山ガス、熱水などが地下で移動する際の振動が原因の場合や、微小な地震が続けて発生したことによるものと考えられています。

火山活動が活発化した時や火山が噴火した際に多く観測されます。 

 

「噴石」と「火山灰」

火口から出る直径数センチ以上の岩の破片や軽石のことを「噴石」と呼びます。

大きな噴石に当たると、家は壊れ、人が死亡することもあります。

火口から半径3キロメートル以内は、噴石が多数飛んでくるので危険です。

近くで火山が噴火したら、丈夫な建物に避難し、やむを得ず外出する時はヘルメットをかぶるようにしましょう。

1707年に富士山でおきた宝永の大噴火では、火口から10キロ離れた場所で20センチの軽石が飛んできたことがわかっています。

「火山灰」は、火山噴火によって上空に噴き上げられた直径2㎜より小さいもので、風に乗って遠くまで拡散します。

火山灰を被った農作物は枯れてしまい、堆積した火山灰は雨が降ると泥流の元となります。

また、大気中の火山灰は視界を妨げ、飛行中の航空機が吸い込むとエンジンが停止することもあります。

電線に火山灰が積もると、放電を引き起こし送電が不能となり大規模な停電が発生することもあります。

 

「火山ガス」とは

火山ガスは、マグマに溶け込んでいたガスや水蒸気などが噴き出したものです。

硫化水素、二酸化硫黄、塩化水素などの成分が多いと、動植物に大きな被害が出ることもあります。

噴火しなくても、火山ガスだけを噴き出す火山も多くあります。

 

「空振」とは

空振(くうしん)とは噴火により空気の振動が伝わる現象で、人間の耳には聞こえないものです。

遠く離れた場所でも被害が発生することがあり、連続的にガラスが振動したり、場合によっては割れたりすることもあります。

2011年の霧島・新燃岳の噴火の際には、空振によってガラスが割れるなどの被害が相次ぎました。

 

火山噴火の時にはどうしたらいいの・・

噴火による災害は、事前に避難することで被害は減らせます

◆ハザードマップ(火山防災マップ)を見て、危険な場所を確認

◆あらかじめ、避難場所や避難経路を確認

◆噴火警報・噴火警戒レベルなどに気をつける

◆「警戒が必要な範囲」からの避難は、地元の自治体の指示に従う

 

火山灰への対処法は・・

◆火山灰を吸い込まない

防じんマスクを着用するなど、火山灰を吸い込まないようにしましょう。

空気と一緒に火山灰が肺の奥まで入っていくと、せきが増えたり、息苦しくなったりします。

特に気管支炎の人や心臓に重い病気がある人は注意しましょう。

 

◆目に火山灰が入らないようにする・・

目に入るとかゆみ、痛み、充血がおきます。

火山灰が目に入ったら、手でこすらずに、水で流しましょう。

 

◆火山灰から皮膚を守る・・

屋外に出る時は肌が露出しない服を着用しましょう。

火山灰に触れると、皮膚が炎症をおこすことがあります。

痛くなったり、はれたり、傷からばい菌が入ったりすることがあります。

 

◆車の運転にも注意を・・

火山灰が降ると見通しが悪くなって、横断歩道などの表示が見えにくくなります。

道路に火山灰が積もると滑りやすくなって、自転車や自動車のブレーキがききにくくなります。たくさん積もると運転できなくなります。

 

◆灰の除去作業には防じんマスクやゴーグルを着用しよう・・

火山灰は一般的なマスクを通りぬけてしまうので、防じんマスクを着用しましょう。

火山灰の除去作業を行う時は、しっかりとした防じんマスクを常に着用しましょう。

また、目への刺激を防ぐため、コンタクトレンズを使わずにメガネに換えましょう。さらにゴーグル着用がベストです。

 

◆下水に流すのは厳禁!

火山灰は重く、水に溶けません。排水溝や下水管は火山灰が溜まって固まってしまい、詰まる恐れがあるため、下流には流さないようにしましょう。

桜島がある鹿児島県の自治体では火山灰用のゴミ袋を用意し、定期的に収集しています。

 

◆屋根の火山灰は早めに処理を・・

屋根に積もった火山灰を濡らし過ぎると、屋根に重さがかかり、家がつぶれる危険があります。

火山灰の処理は、屋根に数センチ以上降り積もる前に行いましょう。

火山灰でとても滑りやすくなっています。作業は2人以上で。

 

◆火山灰で飛行機やコンピューターにも被害が・・

火山灰が飛行機のエンジンや電子機器に入ると、誤作動や故障を招くことがあります。

ガス湯沸かし器やエアコンなど、外気にさらされる電化製品は使用せず、火山灰が入らないようにラップをかけるなど対策をしましょう。

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