Special スペシャル
魅惑のベルギー、ブリューゲル紀行
1、フランドル絵画とブリューゲル
九州ほどの小さな面積に、芸術と美食がいっぱいにつまった国ベルギー。各時代の壮麗な建築に囲まれた"世界一美しい"広場「グランプラス」や、かわいらしい小便小僧の銅像が知られる首都ブリュッセルは、EU(欧州連合)の本部があり、フランドル(フランダース)の首都も兼ねるヨーロッパの一大拠点です。

15世紀の建築なので、ブリューゲルも見たことがあったはず
©神戸シュン/NTV

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もちろん、《バベルの塔》の作者として知られる、ピーテル・ブリューゲル1世もそのひとり。多くの画家が活躍した家系の初代であることから、「大ブリューゲル」や「ブリューゲル(父)」などと記名されることの多いピーテル・ブリューゲル1世は、16世紀に生まれました(生年&生地は不明)。彼の生涯は詳らかではありませんが、1551年に画家として独立した後、2年間のイタリア旅行を経てアントウェルペンに帰国、1563年、マイケン・クックとの結婚を機に、ブリュッセルに移り住んだことがわかっています。

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妻と埋葬されているノートルダム・ド・ラ・シャペル聖堂
©神戸シュン/NTV
ブリューゲル1世夫妻が結婚式を挙げ、仲良く眠るノートルダム・ド・ラ・シャペル聖堂は、今もブリュッセルの下町マロール地区に建っています。
■木谷節子 プロフィール
アートライター。現在「婦人公論」「SODA」などの雑誌やアートムックなどで美術情報を執筆。近年は、絵画講座の講師としても活動中。
アートライター。現在「婦人公論」「SODA」などの雑誌やアートムックなどで美術情報を執筆。近年は、絵画講座の講師としても活動中。