今回の厄介者

ウチダザリガニ ~北の侵略者~

特徴

生物

『ウチダザリガニ』
甲殻綱十脚目ザリガニ科で、アメリカザリガニよりも一回り大きい体長20cmほどにもなる大型のザリガニ。
真っ赤なアメリカザリガニとは異なり、暗緑色でハサミの付け根に青白色の大きな斑点があるのが特徴で、ハサミで挟む力も2倍ほどあるため、注意が必要。

原産地

北米原産で、冷水性の河川や湖沼に生息。
繁殖期の10月に、500個ほどの卵を産む。
翌年の夏までお腹で抱えて育てるため、孵化率は、ほぼ100%。

問題

昭和元年に、食用のために、北海道・摩周湖に持ち込まれたものが、逃げ出し野生化。
北海道は、原産地であるカナダのバンクーバー周辺に近い気候で、寒いうえに、天敵のサギが少ないことで大繁殖。
絶滅寸前の貴重な在来種や、天然記念物のマリモまでも食い荒らし、その生息域を次々と侵略するようになってしまった。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

普段は、川底の穴の中に身を潜めているため、穴に手を入れて捕まえるのも良いが、奥に潜んでいる場合は手が届かない事も。

そこで、50m先のニオイを嗅ぎ分けるとも言われるほど鋭い嗅覚を利用し、大好物の魚をぶつ切りにし、網に入れて、川の上流に設置し、その匂いでおびき出す。

巣穴から出てきたウチダザリガニを、ハサミに挟まれないように注意しながら手や網で捕獲!

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