今回の厄介者

カミツキガメ ~見えざる怪獣~

特徴

生物

『カミツキガメ』
爬虫綱カメ目カミツキガメ科の大型種で、甲長が最大で50cm程度に達する。
頭部は大きく、腕は太くて発達した爪が特徴で、尾は長く、雄の方がより長くなる。
気性が荒く、動きも俊敏で、不用意に近づくと、強靭な力で咬みつかれる危険性もある。

原産地

アメリカ大陸原産の夜行性で、緩やかな流れの水辺に生息し、とくに水生植物や岩、沈水木などが多い場所を好む。
雑食性で、魚やカエル・昆虫・ヘビ・藻・果実なども食べる。

問題

1960年代に愛玩用に輸入され、数年前までペット用に大量に流通。
飼育は容易だが、大型に成長し攻撃的になるため持て余され、遺棄されたと思われる。
日本には天敵となるワニや大型のヘビはほとんど存在しないため、繁殖範囲を広げている。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

カミツキガメは、水辺に幅30cmほどの穴を掘る。
肺呼吸であるカミツキガメは、15分に1度は、空気を吸いに水面に上がる。
そのため、穴の中は、本来の天敵のワニに見つからず呼吸できるよう、中で上向きになっている。

穴の近くに設置するのは、カニ獲り用のカゴ。
入口が「返し」になっていて、一度入ったカメは出られない。
餌として中には、優れた嗅覚を持つカミツキガメの大好物、青魚を内蔵ごとぶつ切りにしたものを入れる。

カゴを設置し、カミツキガメが入るのを待つ。
カゴを上げる際は、噛みつかれないよう細心の注意を払う。

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