今回の厄介者

アフリカツメガエル ~水の底に潜む厄介者~

特徴

生物

『アフリカツメガエル』
南アフリカ原産の水生カエル。
一生の殆どを水中で生活し、息継ぎに出る以外は水中から出ない。そのため、体は水の抵抗を受けにくい平べったい形に進化、後ろ足には爪と水掻きが発達し、勢いよく水を蹴って素早く泳ぐ。
雑食性で、水中の生き物を手あたり次第捕食する大食漢。

原産地

アフリカ中部から南部に生息。
本来は温かい地域の生き物だが、環境適応能力に優れており、日本でも越冬が可能。

問題

1960年代以降、国内で実験用動物として流通し、野外に定着。
旺盛な食欲で日本の固有種の生態系を脅かしている。
日本で初めて定着が確認されたのは、和歌山県・鳥の巣半島。
その後、静岡・千葉・神奈川など、各地で相次いで確認。
兵庫県・淡路島には、2012年に、島の北西、江井地域の最大の溜め池、上那木池で発見された。
最初はわずか20匹ほどだったが、雨による増水などで、溢れ出た水とともに生息域を拡大。今や、江井地域全体に広がっている。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

長さ20m・高さ1m・網目8mmのワカサギ漁などで使われる地引き網を使用。

まず、タモで泥に隠れているアフリカツメガエルを脅かして、泥の中から飛び出させる。

2人が網の両端を持ち、カエルを奥のポケット部分へ。

ポケット部分に入ったカエルが逃げないように、土手に上げる。

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