今回の厄介者

ミシシッピアカミミガメ ~祭りの縁日で人気者だった厄介者~

特徴

生物

『ミシシッピアカミミガメ』
爬虫綱カメ目ヌマガメ科。別名・ミドリガメ(幼体)。
最大甲長28cm。オスよりもメスの方が大型になる。
頭部の両側に赤色の斑紋があり、オスはしばしば全身が黒化。
北海道から沖縄までほとんどの都道府県に分布。
流れの緩やかな河川、湖、池に生息し、日光浴を好んで行う。
オスは伸長した爪をメスの前で震わせて求愛、交尾は春と秋にみられ、5月から7月にかけて1度に2~25個の卵を産出する。
雑食性で藻類や水草、水生昆虫、ザリガニ、エビ、貝類、魚類等様々なものを採食する。

原産地

アメリカ原産。

問題

1950年代にアメリカから持ち込まれ、かつて祭りの縁日で売られていた幼体(ミドリガメ)がペットとして人気となったが、大きくなって野外に放たれることなどで全国的に繁殖。
ニホンイシガメなどの在来種と餌や日光浴場所を巡って競合し、今やその数、全国で約800万匹とされる。
大人の個体は体も大きく、凶暴性もあることから噛まれる被害や、佐賀県ではレンコンの新芽食害等の農作物被害の報告もある。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

日光浴を好む習性を生かして、環境省が推奨する「日光浴ワナ」を仕掛ける。

水に浮かべる浮島型で、亀が日光浴のため板を登ると、重みでシーソーの様に傾き内側に落ちる仕組み。

環境省が紹介する作り方を参考に、塩ビパイプやわらこもなど2万円以内で材料を買い揃え、組み立てる。

城島とシンタロー、スタッフがそれぞれ作成した日光浴ワナを、お濠と池に流されないよう固定する。

雨や曇りが続いた場合、亀は日光浴をしないため、青魚など匂いの強い餌を置いておびき寄せる。

警戒心が強いので人通りの少ないポイントに仕掛け、そのまま一週間待ってから引き揚げる。

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