今回の厄介者

プレコ ~鎧をまとった外来魚~

特徴

生物

『マダラロリカリア』通称:プレコ
ナマズ目ロリカリア科に属する魚の一種で、通称「プレコ」と呼ばれる。
幼少期は10cm以下の小型で可愛らしいが、数年で50cmほどに成長。
コケを主食とし、熱帯魚店では水槽の掃除屋として人気。
頭や鱗は鎧のように硬く、原産地での天敵はワニ。
唯一の急所は軟かいお腹部分。

原産地

アマゾンを中心とした南米が原産で、日本では観賞魚として輸入され販売されている。
日本では、熱帯魚店で購入された小型のものが成長し、大型になると同時に野外に捨てられ、沖縄などの温暖な地域では野生化し、定着。

問題

沖縄では、同じコケを主食とするリュウキュウアユの復活を目指しているが、プレコがいる限り、復活は難しい。
また、産卵のために巣穴を掘る習性があり、産卵期になると川の岸壁などに無数の穴が。
生息数の多い場所では、巣穴による地盤沈下の恐れも。
世界自然遺産になった沖縄北部ではまだ繁殖していないとされており、侵入した場合、コケを食べ、生態系が乱れる可能性も。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

振動を感知する側線がないプレコは、目で敵を察知する。
そこで、プレコの視覚を使って追い込み、捕獲する。
使うのは、ふわふわと動く紐とチェーンを付けたシルシカー。

二手に分かれ、両サイドからシルシカーでプレコを追い込む。

追い込んだ先に網を仕掛ける。

プレコが網の上にやって来たら、網を引き上げて捕獲する。

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