今回の厄介者

アメリカナマズ ~爆食プレデター~

特徴

生物

『アメリカナマズ』
別名・チャネルキャットフィッシュ。通称・アメリカナマズ。
大型の種で体長は最大1m超え、体重は最大30kgほどになる。
水温0~32℃で生息可能で、主に湖沼、河川下流域に棲んでいる。
口元には8本のヒゲがあり、周囲の振動を敏感に感じ取り、魚類だけでなく、甲殻類や水生昆虫なども捕食する大食漢。

原産地

北アメリカ。

問題

食利用への研究で、霞ヶ浦には1981年頃に導入され、1994年以降急激に増加し、特定外来生物に指定されている。
霞ヶ浦では天敵であるワニがいないため上位捕食者となり、手当たり次第に生き物を捕食。
ワカサギやアユなど在来生物が激減し、生態系が脅かされている。
胃の内容物調査では、1匹から100匹以上の生き物が発見された例も。
背ビレと胸ビレには鋭い棘があるため、魚網への被害や漁師などにケガを負わせる危険性も指摘されている。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部准教授。
准教授として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

振動に敏感なため音で追い込む、高知県・四万十川の伝統漁法「ガラ曳き漁」で。

川上から音と振動で魚を追い立て、川下で川幅いっぱいに広げた刺し網で待ち構える。

本来は貝殻を使うが、今回は30mのロープに、鎖と短く切った塩ビ管を等間隔で取り付ける。

これを川の両側に渡して、川上から川底を引きずりながらゆっくり進む。

また、水面を叩いたり、足で川岸の隙間などを刺激しながら、追い立てていく。

250m先の刺し網まで追い立てたら、魚が掛かった網を引き揚げる。

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