はじめてのニッポン! 富士山にたどりつけるか !?
 今では外国人のいる風景が珍しくなくなった日本。町を歩けば必ずといっていいほど、会うことができる。そんな国際化した日本だが、まだまだ英語が通じる人は少ない。
 そこで、こんな実験。日本語の話せない外国人を2名日本に呼び、日本の空港に着くなり、5000円札を見せ、この裏の風景まで行くように指令を出す。はたしてたどり着けるのか? この2名を長瀬・城島・山口の3人が遠くから見守る。

 スタート地点の成田空港。達也の前に現れたのはアメリカ・ロサンゼルスから来たシェーンさん(23才)。生まれも育ちもロサンゼルス。幼い頃から積極的で陽気。現在はUCLAで東洋史を勉強中。日本映画の大ファンだが、来日は初めて。日本語は出来ない。

 そんなシェーンさんに達也が指令の書かれた手紙を渡す。指令内容は、「5千円札の裏側に印刷されている場所へ行け」。しかも、費用は1万5千円以内。ヒントとなる5千円札も自力で入手する。

 さらにスタート地点は、もう一つあった。それは、関西空港。長瀬と城島の前に現れた青年は、スリランカから来たチャリタさん(20才)。初来日。小さい頃から学者を夢見る優等生。現在、大学で経営学を学ぶ。常に冷静な反面、やや引っ込み思案。日本のアニメが大好きという。そして、シェーンさんと同様の指令を渡される。

 達也と別れたシェーンは、積極的に日本人をキャッチして、「5千円札の裏側を知りたいんだ」と話しかける。しかし、英語が通じない。ようやく、富士山に行かなければならないと分かるが、見当もつかないゴールに、荒れてしまう。

 その頃、関西空港のチャリタは、冷静な判断で、両替窓口で両替して5千円札を入手していた。そして、英語で応対してもらえる案内センターで、絵の場所を聞き、関西空港からの電車ルートもここで得る。

 シェーンは、空港を出てタクシーで富士山を目指そうとするが、手持ちの金額だと足りないことが分かり、再度空港に引き返す。

タクシー代 660円
残り 1万4,340円


 新大阪へ出ようとするチャリタ、関西空港駅の切符売り場で、初めての券売機に挑む。買い方は、他の人のやり方を見て学習。試行錯誤の末、新大阪までの切符を入手。

電車代(関西空港・新大阪) 2,170円
残り 1万2,530円

 案内所でルートを聞いたシェーンは、新宿を目指す。

リムジン代(成田空港・新宿) 3,000円
水代 150円
菓子代 180円
残り 1万1,010円

 新宿に着いたシェーンは、新宿駅の場所を道行く人にたずねるが、誰も英語が出来ないためか教えてもらえない。途中、ゲームセンターでゲームを楽しむ。そして再度、新宿駅への道順をたずねるために積極的に話しかけてみるが、誰も立ち止まってくれない。そして、ようやくたずねる事ができたのは、シェーンと同じ外国人だった。初めての人ごみをかわしながら、ようやく新宿駅へ着く。

ゲーム代 200円
残り 1万810円

 チャリタの乗った電車は、英語でのアナウンスがあるため、無事大阪駅に下車。そこから新幹線の停まる新大阪駅へ向かう。内気なチャリタは、足早に行く通行人に道順をたずねることもできずに、構内をさまよう。そして、駅員さんに「富士山へ行きたい」と英語でたずねる。
 新大阪に着いたチャリタは、乗り換えの場所が分からず、ふたたび駅員さんにたずね、切符売り場へ。

新幹線代(新大阪・新富士) 1万810円
残り 1,720円

 駅構内のカレー屋の匂いに誘われたチャリタは、日本のカレーライスに初挑戦。初めて食べたラッキョウに複雑な表情。

カレー代 650円
残り 1,070円

 新宿駅のシェーンは、英語表記の切符の料金表を見つけることはできたが、富士山に行くにはどこまで買っていいのか分からない。金髪の男性を見つけ、行き方をたずねるが、かれは英語の話せない日本人だった。しかし、お互いの懸命なコミュニケーションの結果、シェーンは大月駅を目指す。新宿駅の自動券売機は英語表記に切り替えることができるので、難なく切符を入手。便利なサービスに、「いいじゃん」と笑顔を見せるシェーン。

電車賃(新宿・大月) 1,280円
残り 9,530円
 中央線に乗ったシェーン、終点高尾駅に着いて乗り換える必要があったのだが、気がつかなかったため、電車が逆方向へ進み始め、新宿に向かってしまった。そこで初めて気がつき、西八王子駅で戻る。再び高尾駅についたシェーンは、無事に乗り換えることができた。ジュースを買って一息つく。
ジュース代 120円
残り 9,410円

 新富士駅に着いたチャリタ。この駅前からも富士山が見えるが、バス乗り場をさまよっているチャリタは気がつかない。案内窓口で5千円札を見せてもらい、ここに行きたいと窓口の人に言う。5千円札に描かれている湖は「本栖湖」だと分かる。しかし、この日はこのバス乗り場から本栖湖へ向かうバスはなく、ここから2km離れた富士駅まで歩き、さらに電車、バスを乗り継ぐしかない。

 大月に着いたシェーン。看板に英語の表記がないため頭を抱える。

電車代(大月・河口湖) 1,110円
残り 8,300円

 シェーン、河口湖駅に到着。本栖湖行きのバスに乗ろうとするが、このバスは後ろから乗る方式だった。なかなかそれに気がつかなかったシェーンは「難しいよ」とつぶやく。

 富士宮駅に着いたチャリタは、バス乗り場の案内窓口で白糸の滝まで向かうバスが2番乗り場だということを聞く。しかし、慎重なチャリタがバスを確認して切符を買っている間に、そのバスは発車してしまった。次のバスに乗る。

電車代(富士・富士宮) 230円
バス代(富士宮・白糸滝) 600円
残り 240円

 白糸滝に着いたチャリタだが、ここからは目的地まで電車もバスもない。ゴールまではあと18km。タクシーの運転手さんに「モトスコへ行きたいのですが」と言い、残金(240円)を見せる。困っているチャリタに運転手さんが、「もう仕事が終わったところで、自分の家が本栖湖の方だから途中まで乗せていってあげる」と言ってくれた。

 シェーンの乗ったバスが、本栖湖国民宿舎前に着いた。
バス代(河口湖・本栖湖) 1,240円
残り 7,060円
バスの運転手さんに5千円札を見せて行き方を聞く。

 シェーン、成田空港から5千円札の裏の場所(全長207km)に6時間51分で到着 !!

 そしてチャリタは、関西空港から5千円札の裏の場所(全長468km)に9時間5分で到着 !!

 初めて行く外国は、とっても心配。つい先日、ボクも初めての海外、韓国へ行きました。もちろん言葉も分からず、文字も分からず・・・。とっても歯がゆい気持ちの連続。きっとチャリタ達も同じ気持ちだったでしょう。これからは外国人の人に優しいボクになります。

ストリートミュージシャン 稼いだお金でCDは作れるか !?
いよいよ始まる、待望の新シリーズ!
路上のアーティスト、そう、ストリートミュージシャン。道行く人々のリクエストに応え、そして幾ばくかのお金をいただく、まさに実力勝負、自作自演のアーティスト達!
この路上の腕試しに、太一、達也、リーダーが立ち上がった。
そして、気になる今回の目的は一体?

 自ら路上で歌い、稼いだお金で、CDを自主制作するという目的で、3人の男(城島・達也・太一)が立ち上がった。


インディーズで一作品作る場合にかかる費用

3千枚1枚
スタジオ録音費40万円16,660円(10分で終わらせた場合)
マスタリング費2万円10,500円(さくさくやると)
プレス費49万円3,000円(原盤1枚のみ)
ジャケットとケース費11万円150円(1枚分)
102万円3万310円



 目標金額3万310円に向けて今回の舞台は、博多。

AM 1:00 博多駅前
「恋しくて/BEGIN」からスタート。
3人のそばに、別の盛り上がりを見せるストリートミュージシャンがいた。そのメロディーを聴いて、レベルの高さを知る。歌っていても、誰一人立ち止まる気配はない。そこへ、この日初めてのお客さんが集まってきた。4人の客にリクエストを聞いて、太一の18番である「乾杯/長渕剛」を唄う。しかし、肝心のお金が誰からも出る気配がないため、移動をする。

AM 3:00
二手に分かれて、別のスポットへと繰り出す。城島がやってきたのは、中州ノ屋台。ここに集まるほろ酔い気分の大人達がターゲット。
「ダンシング・オールナイト('80)/もんた&ブラザーズ」でスタート。
・・・成果なし。
「思い出がいっぱい('83)/H2O」
通りかかるお兄さんのために唄うが、通り過ぎてしまったので終了。
「暗い歌がよくないのかもしれない。明るい歌を唄おう」ということで、
「E気持ち('81)/沖田浩之」
通りかかるカップルに向かって、「さよなら('79)/オフコース」
1時間唄っていぜん稼ぎは0円。

 そんな城島の前に一人の男性が立ち止まる。リクエストを求めると、その男性は「会社に辞表を叩きつけてきた」と言う。新しい人生を歩むその人のために、心を込めて「上を向いて歩こう/坂本九('61)」を唄う。「すごいいい選曲だね」と千円札を入れてくれた。

 その頃、太一と達也は若者のスポット親不孝通りにいた。唄っている2人の前に、楽器を持った男たちが寄ってきた。地元のストリートミュージシャンらしい。彼らが、太一たちに「オリジナル曲を聴かせて」と言う。そこで太一は、北海道ロケの夜、雪を見ていたらふと浮かんだという、まだ詞のないメロディを弾く。

 そして、楽器を持った3人の男たち「ヤドカリ」というグループが動きだした。ストリートで唄ってまだ一年の彼ら。達也と太一の前で演奏が始まった。誰もが振り返るそのメロディーとパワー。達也と太一も圧倒されていた。そこに、お巡りさんが通りかかったので、演奏は中止。

 「ヤドカリ」のパワーに、太一と達也はショックを受け、「プロとして失格だよね」「もう東京に帰ります !!」と言う。
「スタートから圧倒された。怖かった」(達也)
「遅いけど俺ら甘えてた部分いっぱいあったね」(太一)
「あれがあって良かった」(達也)
「ほんと出会えて良かった」(太一)

 まだ歌詞のないメロディーの練習をし続ける太一と達也。唄い続け朝6時。中州の出会い橋で城島とおちあう。城島に「ヤドカリ」との出会いを話す。
 そして、歌が続く。この時間ではもう立ち止まってくれる人はいない。博多の夜のしめくくりに、心に浮かんだ曲という城島作詞作曲の「今日もいい一日」を唄う。

朝7時、演奏終了。

今夜唄った曲
田園/恋しくて/ガッツだぜ!!/ルビーの指輪/巡恋歌/I LOVE YOU/田園/雨上がりの夜空に/君がいるだけで/田園/それが大事/抱きしめたい/国分太一オリジナル/knockin' on heaven's door/乾杯/ダンシング・オールナイト/Tomorrow never knows/メモリーグラス/アイ・ラヴ・ユーOK/矢切りの渡し/SACHIKO/大都会/与作/さよなら/僕が僕であるために/E気持ち/思い出がいっぱい/悲しい色やね/いっそセレナーデ/にんげんていいな/みちのくひとり旅/北の漁場/大阪で生まれた女/季節の中で/メリージェーン/城島茂オリジナル/熱視線/冬の稲妻/夢は夜ひらく/とんぼ/ツッパリHigh School Rock'n Roll/城島茂オリジナル/上を向いて歩こう/とんぼ/サボテンの花/TRUE LOVE/恋しくて/国分太一オリジナル/HELLO/とんぼ/セロリ/国分太一オリジナル/心の旅/knockin' on heaven's door/国分太一オリジナル/城島茂オリジナル/I LOVE YOU/とんぼ/サボテンの花/乾杯/ONLY YOU/シクラメンのかほり/セロリ/TRUE LOVE/Everything(It's you)/田園
合計 67曲

今夜の稼ぎ 4,600円
CD制作まであと 25,710円

 昨年より密かに番組が温めていたプロジェクトは、やっぱり、これでした。先週出したクイズでも、ほとんどの方が「ストリートミュージシャン」をやって欲しいとメールを下さっていたことには、驚きました。
本当に忙しいスケジュールの中、太一君、山口君、リーダー、頑張ってくれています。やっぱりTOKIO はミュージシャン。魂に火がついたのでしょう。

 一昨年、リーダーの「ストリートミュージシャンin 新潟」を編集した時のこと。あの時茂君が唄った「OH MY LITTLE GIRL」にシビれて、自分もアコースティックギターを買いました。案の定、三日で挫折したけれど・・・
今回も、久々にシビれたね。また、ギター出してこようかな。

 音楽の聖地「博多」を舞台に行われた今回のロケ。地元のストリートミュージシャン「やどかり」の歌が頭から離れなくなってしまった。スタッフの間でも静かなブームが起こって、いろんなところから彼らの歌のフレーズが聞こえる。きっと博多では今日もこの歌が響いていることだろう。