今回は、１本の携帯電話を頼りに人質を救い出す、実験ドキュメント!!
　「DASHサスペンス劇場」が幕を開ける!!

　

　日本の朝を告げる番組「ズームイン!!朝！」。その生放送終了後に事件は起こった!!　この番組の顔である福澤朗アナウンサーが、いつもの様に帰宅しようと駐車場へ向かうと…福澤の目の前で急停止した１台の車。そこから降りてきたのはサングラスに黒スーツの男たち。「何者か？」身構えた福澤に男達はいきなり襲いかかり、福澤は車へと押し込められ、そのまま連れ去られてしまった。

「福澤アナ何者かに連れ去られる!!」。この重大事件は新聞紙面を飾り、ワイドショーでも東海林リポーターが現場からリポート。そのワイドショーを「ズームイン!!朝！」スタッフルームでは、番組スタッフが心配気に見ていた。

　そこへ松岡・達也・太一、３人の刑事がこの事件の捜査に当たる為、警視庁から駆けつけた。突然の出来事に、スタッフにも全く心当たりがない。そして、ＡＭ９：３０を回ったその時、スタッフルームの電話が鳴った!!「犯人か!?」松岡が電話にでると、相手はなんと連れ去られた福澤アナ。電話によると、福澤アナは、犯人によってどこかの建物の一室に閉じ込められた上、イスに座らされた姿勢で両手を縛られ身動きが取れず、かろうじて持っていた携帯電話が使えるといった状態らしい。「場所はどこだか判りますか？」「そう言われても…ん？」見ると、１つだけある窓から外の景色が見える。

　囚われの身となった福澤の居場所を知る手段は、電話で伝えられる窓からの景色による情報のみ。果たして探し出せるのか!?　松岡・達也・太一、３人の刑事による捜査が始まる。

　「高いビルがない。庶民的な街です」「それじゃわからない。どこなんですか？」「高いネットが見えます」
　福澤から景色の詳細が伝えられ、その場所がマンションかアパートの３階か４階であることが判明。「ゴルフ場風のネット」「銭湯の煙突」など、手がかりとなりそうな情報が浮かび上がる。そして、「商店街の旗。地蔵のマークが書かれてます」商店街？　地蔵…これが現段階で最も有力な手がかりであると睨んだ３人は、地蔵と名の付く商店街に関して捜査を開始。携帯電話のバッテリーはいつなくなるかわからないため、一度電話を切ることにする福澤アナ。

　東京都商店街連合会に登録する商店街の数は1500以上。その中で、“地蔵”と名の付く商店街は14。さらに、地図上でゴルフ場風のネット、銭湯の煙突などの条件を照らし合わせ場所を絞り込む。その結果、豊島区巣鴨「地蔵通り商店街」が有力な候補地として浮上。ＡＭ１０：００、早速、３人は現場へと急行した。

　そして巣鴨の街をさまよい、高い場所に上ってみると…「サンシャインだ」巣鴨で商店街、煙突、ネットなどを見ようとすると、どうしてもサンシャイン60が視界に入ってしまう。サンシャイン60だったら、福澤アナも気づくはず。しかも、商店街の旗は地蔵ではない。捜査は振りだしに戻り、落胆する３人。

　と、そこへ…「デブ！チビ！ノッポ！」の呼び声が。「殿下!!」３人の前に現れたのは、元七曲署刑事、通称殿下こと小野寺昭デカ長であった。ＡＭ１１：１５、小野寺も捜査に加わり、２手に分かれて捜査を進める事に。

　気を取り直して地域を絞る。そして松岡・達也コンビは、墨田区東向島「地蔵坂通り商店街」へ、太一・小野寺コンビは、練馬区土支田「地蔵通り商店街」へ、それぞれ車で急行した。

　一足早く現場に向かった松岡・達也コンビ。墨田区「地蔵坂通り商店街」に到着してみると、周囲に高い建物も無く、もしかしたらと思わせる。が、ここも地蔵の旗ではない。すると、ＡＭ１１：４５松岡の携帯に福澤アナから２回目の連絡が入った。やや落ち着きを取り戻した福澤から、数々の新情報が提示された。
「銭湯らしき煙突が、半径約１Ｋｍ以内に３本見える」
「ある建物の先端部分が見える。四角形で先端が王冠のようにとがった黒い形、そこにアルファベットらしき文字が印されているが手前のマンションに隠れて半分見えない。予測では、ＰかＢかＤである」
「銀色に赤いラインの短い編成の電車が通っていて、踏み切りが見える」
「整骨院の看板が見える。そこに電話番号も記されているが、０３の先の局番が隣家の干し布団に隠れて「５」しか見えない」

　商店街の旗が地蔵でないことから、この場所での捜査を諦めた松岡と達也。再び新たな情報を重視し、地図上での捜査を開始。銀色に赤ラインの電車が走る場所、特に東急電鉄沿線が有力であると判断し、その結果「新蒲田」が地図上ではあるが、銭湯、ネット、整骨院などの条件が揃うことが判明。これはかなり有力であると思われる。２人は早速、「新蒲田」へと急行した。

　一方、練馬区土支田「地蔵通り商店街」に到着した太一・小野寺コンビだが、煙突、ネットなどが全く見えず、条件が明らかに違う。と、ここで松岡から２人にも新たな情報が伝えられ、その情報からも土支田ではないと判断。そこで、この場所から最も近い地蔵名が付く商店街であり、地図上で条件を満たしている豊島区千早の「地蔵坂商店街」へ向かうことに。

　双方、地図上ながら有力であると思われる場所を発見した。捜査開始から３時間が経過し、さらに気合が入る。

　先に到着したのは太一・小野寺コンビ。車から降りて、商店街を目指して歩くと…「あー!!!」なんと、太一が地蔵の旗を発見!!福澤から伝えられた旗の姿と殆どが一致する。「間違いない！」確信を深め、とりあえず高い場所からの眺めを確認する２人。銭湯の煙突、ネット…と次々に条件が揃う。しかし、「電車が見えない」有力な情報の１つである電車の姿が見つからない。福澤から伝えられた情報、その全てを満たしていなければ、たとえ地蔵の旗、銭湯の煙突、ネットなど、複数の条件を満たしていても、電車が見えなければその場所に辿りついたことにはならない。とはいえ、ここが有力な候補地であることに間違いない。２人は、この近辺で電車が見える場所へと移動。

　その頃、大田区新蒲田「道塚本通り商店街」に到着した松岡・達也コンビ。早速、高い所へ上ると、ネットを発見。さらに商店街で整骨院を発見。しかし、この位置からでは電車が見えない。そこで、歩いて移動しながら、福澤アナの情報に合致するポイントを探し出して行く。すると、短い編成の銀色電車を発見!!　すぐさま近くのマンションへ上がると、銭湯の煙突３本、ネット、電車は見えるが、それら全ての情報が、福澤アナと同じ１つの視点では重ならない。

　一方、豊島区で電車を望める建物を探す、太一・小野寺コンビ。ようやく目星をつけた建物に上ると、電車が進む方向に新宿の高層ビル群が見えてしまう。「違うな」豊島区を諦めて移動を開始した２人は、探していた電車の踏み切りにさしかかった。念のため車両をチェックしてみると…「黄色」やはりここでは無かった。そこで太一・小野寺コンビも、銀色に赤ラインの電車を求めて、東急電鉄沿線へと向かった。

　一方、相変わらず囚われの身である福澤アナ。長時間の拘束状態に業を煮やしていると、窓の左方向に「月」を発見!!早速、松岡に連絡を入れ、月の出ている方向をヒントに、居場所を割り出してもらおうという手段に出た。

　そして、新蒲田から池上周辺を車で捜査中の松岡・達也コンビに福澤アナが連絡が入れたちょうどその時、ヒントとなる「整骨院の電話番号」をふさぐ隣家の干し布団を取り込みに、オバちゃんがベランダから出てきた。すると、「０３−５７５」まで見えた!!　電話を切った松岡と達也は、福澤アナの情報とタウンページから、２軒の整骨院にターゲットを絞った。

　その頃、豊島区からようやく大田区にさしかかった太一・小野寺コンビ。すると、「王冠の形をしたＰのビル」を発見!!福澤アナに確認の連絡を入れると、条件が一致している。一気に、福澤に近づいた。さらに、新たな情報が入る。辺りが暗くなり、「短い編成の銀色電車」が走る線路の奥に、もう１つ「同じ車体の電車」が見えてきたらしい。福澤の推測では、この２本線路は、その先で交差するのではないかという。早速、太一と小野寺は地図上から大田区ではなく、品川区の東急目蒲線と池上線が交差する旗の台駅と断定。すぐさま急行!!

　一方、２軒の整骨院を捜索中の松岡・達也コンビも、品川区を走行中「Ｐの王冠ビル」を発見。実は、両者が「Ｐの王冠ビル」を見た位置は、ビルを挟んで逆方向。時間はＰＭ５：４５をまわっている。先に福澤アナの元へ辿りつけるのは、どちらなのか!?

　そして松岡・達也コンビは、池上線と東急・大井町線が交わる旗の台駅近くの「旗が岡商店街」に入ると、「地蔵の旗」を発見!!さらに「電車の踏み切り」「０３−５７５の整骨院」も発見し、ここで間違いないと睨んだ!!早速、目星をつけた建物の屋上へ上がり、周囲の景色を見てみると、福澤アナの条件と全てが一致した!!　では、福澤はどこにいるのか!?さらに別の建物の屋上へ上がり、辺りを見渡すと…後ろの見える隣りの建物の窓越しに、拘束された福澤アナを発見!!
　実は、福澤アナがいたのはその直前に松岡・達也が上がった建物だった。
そしてＰＭ６：３０、ついに松岡・達也コンビ、福澤朗アナウンサーを無事保護!!　ロープを解かれた福澤アナに、安堵の表情が浮かぶ。

　同じ頃、太一・小野寺コンビも「旗が岡商店街」で「地蔵の旗」を発見していた。さらに「整骨院」「電車の踏み切り」を見つけ、建物の屋上へ上がる。そして、周囲を見渡すと、全ての条件が一致する。すると、太一が左手に灯りのついた窓を発見、そこには…福澤・松岡・達也の姿が!!　小野寺と太一もすぐに駆けつけ、ＰＭ６：４５事件現場に無事到着!!

結果（福澤アナの最初の電話から）
松岡・達也コンビ「９時間」で発見。
太一・小野寺コンビ「９時間15分」で発見。
９時間余りに及んだ捜査の最後の決め手は、整骨院の電話番号（局番）だった!!

　そんな、全国からの参加者の中に、謎の黄色い影が!?　それは、真剣な眼差しのアヒル隊長!!川と縁の深い隊長は、今の日本の川が抱える汚染など、様々な問題について、日頃から考えていたらしい。

　そして、サミットを終えた隊長は、ある決意を胸に、単身シンガポールへ飛び立った!!　現地に着くと、環境問題に厳しく取り組んでいるシンガポールを視察。街はどこもキレイで整備が行き届いている。公園でもゴミを１つも見かけない。さらに、禁煙も徹底されている。そんな美しい国で、アヒル隊長がたまらず泳いでみたのは、シンガポールのシンボルともいえるマーライオンそばの池。

　美しさに感心していると、街の中でアヒルのイベント告知を発見!!　それは、シンガポール川で開催される「グレートシンガポールダックレース」。「レースを楽しみ、自然を満喫するのも悪くない」と、隊長は出場を決意。

　早速、会場へと向かい、サングラスをかけたアヒル達に交じって、急きょ堂々のエントリー!!　アヒル隊長のエントリーナンバーは39771番に決定!!　いよいよレース、闘志もみなぎる!!　すると、突如エントリーから外されてしまった!!　アヒル隊長は体格オーバーのため、規則により無念の出場停止!!

　川の周辺はお祭りムード。そんな中レースがはじまり、７万匹のアヒル達が一斉にスタート!!美しいシンガポール川を気持ち良さそうに泳いで行く。それをそっと見守るアヒル隊長。何を思うのか？
　しかし、レースが５分を経過すると、突然のスコール!!　アヒル達も大慌て。タチマチ大波乱の展開に。いつしか観衆もまばらになり、20分が経過した。先頭集団も混戦状態!!そして、スタートから30分、アヒル達、無事全員ゴール!!

　レースも終わり、雨上がりのシンガポール川を泳ぎながら、感動の余韻を噛みしめるアヒル隊長。
そして、隊長は思う。「もっと世界に目を向けて…」