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日本の冬はやっぱり温泉。湯のか漂う憩いの温泉地は、北海道から沖縄まで全国におよそ2600ヶ所も存在する、まさに世界でも有数の温泉の宝庫。そして、温泉は含まれる成分によって種類が分かれ、例えば、硫黄の沈殿で黄白色に濁った「硫黄泉」、鉄分の酸化で褐色となった「含鉄泉」など様々。 昭和23年7月に施行された温泉法によると、その定義は、源泉採取時の温度が25度以上あるか、泉水1kg中に19種類の成分が1つでも規定量以上含まれているものとされており、泉質は成分の特徴によって11種類に分けられる。 そして、様々な効能や味わいを楽しめる温泉の中でも、温泉情緒を最も堪能できるのが、「露天風呂」。たちこめる湯けむり、移ろい行く季節を肌で感じながら、極楽求めて温泉めぐりのこんな旅へ… 湯けむりを突き進め! 一日で露天風呂いくつ回れるか!? 今回、城島と長瀬が2手に分かれ露天風呂探しに奔走する。雪見酒をキュッとやるのが大好きな城島は北の温泉地を目指し、湯船で泳ぐのが大好きな長瀬は西へ進路をとる。ルールは午前7時東京駅をスタートし、タイムリミットの午前0時までに、露天風呂にいくつ入れるかを競う。その際、名前のついた露天風呂であれば、1つとしてカウントされる。 果たして、いくつ露天風呂に入れるのか? いざ、湯けむりへ! |
浴衣姿に桶を抱えた城島と長瀬。午前7時、東京駅前をスタート。 西の温泉地をめぐる長瀬、「やっぱり温泉と言えば箱根でしょ!」と、まずは東京から近い温泉街の神奈川県箱根を目指す。 一方、北の温泉地をめぐる城島は、地図とガイドブックをたよりに有名な温泉街が多い群馬県を目指し、AM9:30、まずは伊香保温泉に到着。早速、1軒目の「伊香保露天風呂」を見つけるが、まだ営業前だった。 時間が惜しい城島は受付でお願いしてみると、今回だけ特別に入れてもらえることに。 『伊香保露天温泉』 城島念願の露天、しかも一番風呂に入浴。入った証しに持参したビンにお湯を汲んで1つ目ゲット。 そして温泉からでると、休憩室には美容院で見かけるような頭にかぶせる機械が…それは旧式のドライヤーだった。 これで楽々髪を乾かすと、さらに受付で新たな情報をもらい、城島は2軒目へと急ぐ。 続いて2軒目の伊香保温泉「旅館さくらい」では、展望風呂など2種類の露天風呂を満喫! 『旅館さくらい 桔梗(ききょう)の湯・月見の湯』 その頃、箱根に到着した長瀬も、小涌谷温泉の「箱根ホテル小涌園」に入り、自慢の露天風呂「せせらぎの湯」に入浴。こちらも持参したビンにお湯を汲み、1つ目をゲット。 『箱根ホテル小涌園 せせらぎの湯』 さらに、その他にも水着で入る20種類のお風呂があると聞き、「箱根小涌園サンシャイン湯〜とぴあ」に向かう。ここは変り種の露天風呂など種類が豊富に揃い、温泉にコーヒーを混ぜた「リオの湯」や、床に温泉熱を利用した気泡が沸き、寝転んで温まるお風呂。さらに、足だけつかる「歩行風呂」や、湯船の前に巨大な酒樽がそびえ、樽から日本酒がしたたる「酒風呂」など様々。1時間かけて片っ端から入った長瀬は、一気に15種類の露天風呂をゲット! 『箱根小涌園サンシャイン湯〜とぴあ』 バーデ・クア(オアシス風呂)、山水の湯(酒風呂)、磁北の湯(磁気風呂)、カナディアンロッキーの湯(檜風呂)、ハーブの湯(薬草風呂)、リオの湯(コーヒー風呂)、ペリエの湯(バイブレーション風呂)、カリブの湯(超音波風呂)、清水の湯(滝風呂)、コーラルビーチ(歩行風呂)、カラカラ浴場(クリスタル気泡風呂)、シェルバの湯(岩風呂)、昆倫の湯(岩風呂)、エアーズロックの湯(岩風呂)、ナイアガラ(水風呂) スタートから5時間が経過し、西ルートの長瀬は「16種類」ゲット! 一方、北ルート伊香保の城島はまだ「3種類」。ここから城島の巻き返しなるか? その頃、城島は伊香保を後にして、同じく群馬県の四万温泉に到着。四万温泉は胃腸三名泉の1つに数えられ、飲んで効く飲泉が名物。城島は「清流の湯」の飲泉所でその味を堪能し、湯船の形から「ひょうたんの湯」と呼ばれる露天風呂につかって体の中からリフレッシュ! 『清流の湯』 一方、箱根で新たな情報を得た長瀬は、堂ヶ島温泉の「晴遊閣 大和屋ホテル」に来ていた。ここはなんと、入り口まで自家用のゴンドラに乗って移動! しかし、こちらも露天風呂は営業前だった。現在PM12:25、外来入浴は14時から。ところが、今回はご主人のご好意で快く入らせてくれた。 『長寿野天風呂』 ここまで長瀬は露天「17種類」ゲット! さらにお風呂から上がり、通路で卓球台を発見すると早速プレイ開始。その対戦相手は…旅館のご主人。 その頃、四万温泉の城島は、続いて「四万たむら」に到着し、四万川のほとりに構える静かな3つの露天風呂を堪能。滝と小川が望める「森のこだま」、川の水かさが増すと川底に沈むという「幻の湯/竜宮」。さらに、すぐとなりの温泉に足を入れて3つ目ゲットか?
と思いきや、川だった。 3つ目は、甌穴(おうけつ)をかたどった庭園風呂。また水着に着替え「足湯」「ジャグジー風呂」「蒸し風呂」「寝湯」など、合わせて7つの露天をゲット。
ここまで長瀬は露天「17種類」ゲット! さらにお風呂から上がり、通路で卓球台を発見すると早速プレイ開始。その対戦相手は…旅館のご主人。 その頃、四万温泉の城島は、続いて「四万たむら」に到着し、四万川のほとりに構える静かな3つの露天風呂を堪能。滝と小川が望める「森のこだま」、川の水かさが増すと川底に沈むという「幻の湯/竜宮」。さらに、すぐとなりの温泉に足を入れて3つ目ゲットか? と思いきや、川だった。 3つ目は、甌穴(おうけつ)をかたどった庭園風呂。また水着に着替え「足湯」「ジャグジー風呂」「蒸し風呂」「寝湯」など、合わせて7つの露天をゲット。 『四万温泉 四万たむら』 その頃、温泉と卓球を楽しんでお腹ぺこぺこの長瀬は、ここで昼食タイム。名物の猪鍋に舌鼓を打つ。 『大和屋ホテルのお風呂・食事コース』 一方、城島はうどんとカレーライスで早目に昼食を済ませると、四万温泉から次なる目的地「草津」を目指す。 同じく長瀬も食事を終え、地図で次の目的地を探すと静岡県伊豆半島の伊東市を発見!「伊東といえば…♪伊東に行くならハトヤ!」と、手拍子で軽快に歌う長瀬は、伊東の「サンハトヤ」を目指す。 一方、草津を目指す城島は、途中の「川原湯温泉」に立ち寄って数を稼ぐ作戦にでた。「敬業館みよしや」へ入ると、目の前に広がる吾妻渓谷を眺めながら、直径3mのしょうゆ樽でできた名物の「大樽風呂」を満喫。続いてこちらも名物の「断崖露天風呂」に入って2つの露天をゲット! 『敬業館みよしや 大樽風呂・断崖露天風呂』 続いて城島は「みよしや」の並びにある「温もりの宿 高田屋」にも入る。そして入り口に書かれた「砂塩酵素風呂」の看板を見つけると、城島は思い出した…この旅館は、平成9年1月16日の放送で唐辛子の砂風呂に挑み、湯冷め実験で町を裸で走ったという、思い出の場所だった! そこで、3年前はじっくりと味わえなかった本物の砂風呂を満喫。そして肝心の露天風呂は、明日のオープンを控えて改装中だった! そこを城島は無理にお願いし、ヘルメットをかぶった作業員が出入りする中、お試し入浴。檜づくりの「寝湯」(女湯)と小石を敷き詰めた「砂利湯」の2つをゲット! 『高田屋 寝湯・砂利湯』(現在は営業中) 一方、長瀬は伊東温泉「ホテルサンハトヤ」に到着すると、念願のお風呂は、目の前の巨大水槽で魚が泳ぐ名物の「海底温泉 千石風呂」。続いて露天風呂は、なんと太平洋が一望できる超絶景!
一方、再び草津を目指し山道を進む城島であったが、またしても途中の「湯の平温泉」に立ち寄る。時刻はPM3:40、駐車場でインターフォンを押すと、ここも時間外であったが何とか入れてもらえることに。そして、温泉を目指して林の中を延々と下り、川の吊り橋を渡ると、城島の頭上を何かが通過した? それは、ケーブル。実は、駐車場と旅館の間には川が流れており、谷間を結ぶ荷物運搬用のリフトが設置されていた。 その頃、伊東市をでた長瀬は、北川(ほっかわ)温泉の「黒根岩風呂」に到着。と、その露天には先客のアベックがいた。すると長瀬「ラブラブっすねぇ」と羨ましがる。波打ち際で混浴が楽しめる黒根岩風呂は気軽に入れる共同湯。 『黒根岩風呂』 一方、城島はまだ歩いていた。山道を登ること15分、ようやく湯の平温泉「松泉閣」に到着。だが、受付に行くと、肝心の露天風呂へは再び山を下らなくてはならない。ヘトヘトの城島は来た道を引き返し、今度こそ露天風呂に到着。疲れた体を秘湯でじっくりと癒すと、あまりの気持ち良さに城島は時間を忘れてしまった。到着から既に1時間が経過。我に返ると慌てて草津に出発。 『松船閣 露天風呂(男湯)・露天風呂(女湯)・ぬるめの湯(女湯)』 スタートから10時間が経過し、北ルートの城島は湯の平温泉までで「18種類」。一方、西ルートの長瀬は伊豆熱川の黒根岩風呂までで「19種類」。 そして、海沿いを進んでいた長瀬は東伊豆から中へ入り、大滝温泉の「天城荘」に到着。ここでは落差30mの滝を眺めながら温泉が楽しめる「河原の湯」をはじめ、「子宝の湯」「五右エ門風呂」「道祖神の湯」など4種類をゲット! 『天城荘』 その頃、城島はいよいよ勝負どころとなる群馬県の「草津温泉」に到着。自然に涌き出る湯の量は日本一! まずは名物の草津町「湯畑」を見学すると、続いて温泉街で何やら買い物…それは一体? 一方、長瀬は湯ヶ島温泉「白壁荘」に到着すると、日本一を誇る2つの露天風呂を満喫することに。 『巨木風呂』 但し、男女の入浴時間制限があり、16時〜19時は巨木風呂が男性、巨石風呂は女性、19時〜22時の間はそれぞれ入れ替わる。現在PM6:40、そこでまずは巨木風呂に入浴し、19時になると巨石風呂をじっくりと味わう。 『白壁荘』 その頃、草津温泉の城島、まずは「西ノ河原大露天風呂」に入る。ここはなんと、 100人が1度に入れる共同風呂。さらに城島は、ここで晩酌をはじめた。先ほど買っていたのは日本酒だった。月見酒と温泉をじっくり満喫。そして流れ落ちる温泉をビンに汲もうとするが、熱くて手が出ない。城島はブルース・リーの如く「アチョ!アチョ!」と雄叫びをあげながら必死にビンを突き出す。こうして苦労の末、新たに1種類をゲット。 『西ノ河原大露天風呂』 続いて城島はガイドブックで野生のサルも入るという「地獄谷温泉」を発見。そこで、草津から程近いこの温泉でサルとの遭遇にかける。が、ここでアクシデント発生! 車で進む城島の前方に通行止めの表示が…。実は、群馬県草津から長野県志賀高原までの国道は、冬の間は閉鎖される。よって志賀高原に寄りの地獄谷温泉へ向かうには、約2時間かかる迂回コースを進むしかない。タイムアップまで残り4時間だが、城島は地獄谷温泉にかけることにした。 その頃、長瀬は順調に数を重ね、湯ヶ島温泉で2軒目となる湯本館の「露天岩風呂」につかっていた。 『湯本館 露天岩風呂』 そしてお風呂からあがると、懐かしいジュークボックスを発見。そこで長瀬が選んだ1曲は、「ひとりぼっちで躍らせて」(唄 研ナオコ)、しかも鼻を突き上げて本人のモノマネ? さらに、文豪 川端康成の写真を発見。ここは「伊豆の踊り子」を執筆した宿として有名で、映画の撮影にも使われた場所。額に飾られた写真を眺めながら、伊豆の踊り子の雰囲気に酔っていると、「ちょっと音楽消して!」とナオコさんの名曲を邪魔扱い! 続いて長瀬は修善寺温泉に到着。しかし、時刻はPM9:40をまわり、温泉街は静まり返っていた。そして明りのついた宿を発見するが、既に外来入浴は終了。そこへ、従業員の方から嬉しい情報が! 西伊豆の「戸田温泉」に夜11時頃までやっている露天風呂があるという。しかし、移動には約1時間かかってしまう。迷う長瀬であったが、最後の望みをかけて戸田温泉に急行! 一方、地獄谷温泉に向かう城島は、途中の長野県「湯田中温泉」で露天風呂を発見すると、ここも時間外であったが何とか入らせてもらい、一息つく。
『よろづや 大野天風呂』 その頃、長瀬は「戸田温泉」に到着。時刻はPM10:40、入れる露天風呂はあるのか? そして1軒の浴場を見つけるも既に営業終了。すると、困った長瀬の目の前に、なんと「温泉スタンド」があった! 『戸田温泉(壱の湯)温泉スタンド』 とりあえず買うことにした長瀬は、ポリタンクを大量に集め、ホースで一気に注ぎ込む。10個のタンクに200リットルの温泉をゲット! しかし、湯船がない! そこで、湯船の代わりになる物を求めて移動。 一方、城島はまたしても途中で上林温泉「塵表閣(じんびょうかく)」を発見。時刻はPM11:00、営業しているか不安げに入ってみると、外来入浴は予約制だが、交渉の末特別に入らせてくれた。時間のない城島は慌てて浴場へ向かうと、そこには「岩風呂」と「樽風呂」2つの露天風呂があった。ここで貴重な2つをゲット。すると、城島の近くで「リーダー!」と囁く甘〜い声。なんとここは混浴風呂で、岩陰に若い女性が入っていた! 城島、思わずニヤける。 『塵表閣 岩風呂・樽風呂』 その頃、湯船を求めて戸田の港をさまよう長瀬は、妙な容器を発見!「これで入れるか?」と考え、表に書かれた連絡先に問い合わせてみると、なんとカニ用のいけすだった! 一方、城島はようやく「地獄谷温泉」の入り口を発見。しかし、ここから目的の露天風呂までは1.6kmの遊歩道を自力で進まなくてはならない。タイムアップまで残り25分、城島は走って突き進む。 その頃、戸田の港にいる長瀬の元に「カニ用のいけす」の持ち主が現れ、キレイないけすを持ってきてくれた。早速、温泉スタンドのお湯を投入。そして残り10分で何とか準備を終え、長瀬は海岸沿いで即席の露天風呂を満喫! 一方、城島もようやく地獄谷温泉の「後楽館」到着。通常、この時間の外来入浴はやっていないが、ご主人は快く入れてくれた。 『後楽園 露天風呂』 そして肝心のサルは、残念ながらこの時間はいなかったが、それでも最後の露天風呂は気持ちも落ちつきゆっくりと堪能できた。 こうして、深夜0時両者タイムアップ! <記録> 箱根から伊豆方面へ向かった長瀬の勝利となった! |
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社会のあらゆる情報を伝えるマスメディア。そこには、多くのプロフェッショナル達の活躍がある。そして、「株式会社 六峯(ろっぽう)テレビ」もその1つ。ここは主に、スポーツの撮影と取材を行うテレビ番組技術会社。 その中心的存在が、タフで頼れるカメラマンの山口達也。通称、グッさん。そして、ドジも多いがフットワークが自慢の音声担当・国分太一。通称、ター坊。彼の役目は現場の臨場感あふれる音を録ること。さらにもう1人、ベテランVE(ビデオエンジニア)の城島茂。通称、茂さん。さらにこの男はカメラマンと音声が撮ったテープの編集をもこなす。 今日の仕事現場は神奈川県の「平塚競輪場」。彼らの使命は緊張の一瞬、勝負の瞬間をキッチリ捕えること。 六峯テレビ出動! 今、プロフェッショナルの戦いが始まる… これは、DASHサブ出し隊の3人が自らの力で撮影・編集した映像が「果たして放送されるのか?」を追ったドキュメントシリーズである。 DASHサブ出し隊が行く!! 平塚競輪場編 3人はこの日の現場となる平塚競輪場に到着すると、今回共に現場に携わる「多摩川ワイヤードビジョン」のスタッフとの技術打ち合わせ(通称、技打ち)に参加。現場責任者はTD(テクニカルディレクター)の小川さん。 この日は「サンライフ杯争奪戦・前節」の全10レースが行われ、全戦の模様を計4台のカメラで追う。第1コーナーに設置される@カメは、選手全体を常に捕えるメインカメラ。担当はキャリア20年の土山さん(56歳)。メインスタンドに設置される2カメは、バックストレートで選手のアップを捕え、順位を明確に押さえる。担当は中堅の高橋さん(32歳)。第3コーナーに設置される3カメは、ゴールまでの接戦を捕える。担当は若手の後藤さん(30歳)。 そして、第1コーナーの屋上に設置される4カメ担当は達也。常に選手全体を捕え、メインの1カメと違う角度からサポートする。それぞれに役割を持つ4台のカメラが、臨場感と勝負の一瞬を逃すことなく捕える。 すると達也、資料を見ながら質問「G.S.って…グループサウンズですか?」G.S.はグループショットの略。続いて城島「VEって何するんですかね?」と、自分の仕事を理解していなかった。これには小川さんも苦笑い…。 そして、カメラが捕えた映像はサブ(副調整室)でチェックされ、TDの小川さんからトランシーバーを通じて、その都度厳しい指示が飛ぶ。 さらに、この日収録されたテープは、レース終了後すぐにテレビ神奈川(TVK)でスタッフの手によって編集され、夜11時35分からの生番組「KEIRINレーダー‘99」(月曜〜木曜放送)で放送される。 そして番組の中で再生される、編集されたVTRこそが「サブ出し」と呼ばれるもの。ちなみに、サブ(副調整室)で再生されるので「サブ出し」という。
果たして、六峯テレビが撮影した映像は、番組のサブ出しに使われるのか? |
技打ちを終えた3人は、早速作業にとりかかる。カメラを担ぐ達也、マイクを持つ音声の太一、中でもハードなのはVE(ビデオエンジニア)の仕事。 「VEの仕事・1」三脚・テープ・機材運び。VE城島、力強く機材を運ぶ。 次に4カメの設置場所となる屋上へはハシゴで昇る。カメラ片手にハシゴを昇る達也。業務用カメラはなんと約700〜800万円! 運ぶ手つきも慎重。そしてVE城島が三脚を担いで達也に続く。業務用三脚は約100〜200万円! これも落としたらシャレにならない。 3人は無事に機材を運び終えると、まず達也はカメラにテープを入れ、その横では、カメラが捕える映像をVE城島が小型モニターでチェック。 「VEの仕事・2」映像をモニターでチェック。 3人は手始めに、まずは屋上の下を通りがかったイメージガールの皆さんでカメラテスト。すると、達也が捕える映像に太一のマイクが映りこんでいた。さらに、イメージガールの皆さんがこちらに話しかけているようだが、太一は声を拾えなかった! しかし、鉄腕DASH担当のプロの音声さんは、その声をしっかり拾っていた。それは「鉄腕DASH見てます!」との温かい声援だった。 そして、TDの小川さんから指示が入り、4台のカメラがスタンバイに入る。失敗はもちろん許されない。六峯テレビの3人に緊張が走る。 AM11:20、第1レース発走 すると達也、いきなりのミスか? 選手の入場が進む中、慌ててテープチェンジ。だが、VE城島が受け取ると、30分の収録テープはまだ残っている。達也はレース中にテープが無くなることを恐れ、予め交換したのだ。 それでもスタートには間に合い、4カメ達也の撮影開始。選手全員を必死に捕える達也だが、中々ピントが合わない。そこへTDの小川さんから「フォーカスが甘いよ!」と、厳しい檄が飛ぶ。さらに、達也が一瞬ファインダーから目を離すと、すぐに選手を見失ってしまう。すると「何やってんだ!」と、また叱られる。そして最終コーナーに入っても、選手に寄ったり離れたりで安定せず、結局、第1レースではまともな映像が1つも撮れなかった。 全くピントが合わない達也だが、カメラ操作はズームとフォーカスを同時に調整しながら撮影しなければならず、高度な技術を必要とするのだ。 落ちこむ達也をよそに、城島は「枠連では…」と予想に夢中。実は城島、メンバーやスタッフに隠れてこっそり車券を購入していた。その様子は場内に設置された防犯カメラにしっかりと映っていたのだ! 小川さんから「第2レースはお願いしますよ」とハッパをかけられ、プレッシャーのかかる達也。 AM11:45、第2レース発走 レースが始まると、慎重に動く4カメ達也。ズームとフォーカスの調整、今度は大丈夫か? すると、第4コーナーを回る選手達の姿を着実に捕えている。達也は徐々に感覚を掴んできたようだ。 一方、音声の太一に問題が…一番肝心な場面で「オッ!オッ!来た来た」と叫ぶ城島の声が、太一のマイクに入ってしまった。後輩のグッさんとター坊に「仕事だから!」と注意を受ける茂さん、反省…。 そして12:10、第3レース発走 第4コーナーを追いかける達也、先ほどより着実に選手達を捕えさらに腕を上げた。ここで達也にようやく笑顔が見えた! 13:45、第6レース発走 慣れてきた4カメ達也に、小川さんから細かい指示が飛ぶようになる。 「達也への指示1」バックストレートで7番選手へ寄る。 それは、第6レースの注目選手である7番にバックストレートで寄れという指示。そして、「7番選手のユニフォームは黄色と黒」と教えてもらうが、達也には色の判別がつかない。実は、カメラマンが覗くファインダーはモノクロ、よって撮影時は常に反対の左目で対象を見ていなければならないが、達也は完全に目を閉じてしまっていたのだ。 達也は動揺したせいか、一瞬ピントがずれてしまったが、第4コーナーではきっちり捕え、7番選手を最後まで追いかけた。すると、小川さんから「その調子で頑張ってください」と、お褒めの言葉をいただいた。 そして、次のレースの前に、3カメの後藤さんが選手控え室へ移動すると、太一も同行して現場の音を録ることに。臨場感のある音をとるために、選手にマイクを近づける太一。すると後藤さんから「見切れてる!」と注意を受ける。 「見切れる」とは、カメラにスタッフが映り込んでしまうこと。 確かに、3カメ後藤さんの映像に太一のマイクが映り込んでいた。「カメラマンの動き見ながら動かないと…」と、後藤さんから真剣に注意を受ける太一、本気で落ち込む。 続いて太一は場内へ移動し、コーナーの内側にスタンバイ。ここで車輪の迫力ある音を録音する。 一瞬で走り抜ける車輪の音に圧倒される太一、実はここでも痛恨のミスを犯していた! コーナーの内側でうつ伏せになる太一の姿が、レース中の映像に見切れていたのだ。 第7レースを終え、小川さんから4カメ達也に再び指示が飛ぶ。 「達也への指示2」鐘(ジャン)が鳴ったら選手へ寄る。 それは、残り一周になるところでジャンを狙い、ジャンが残り1周の合図で鳴らされたら、選手に寄れという指示。達也は何度もシミュレーションを試みるが、果たしてうまくできるのか? その頃、サブ(副調整室)の小川さん達は、「うちの社員よりマジメに仕事してるよ」と、練習熱心な達也に感心していた。 そして14:55、第8レース発走 指示通りに4カメ達也がジャンに寄ると、小川さんは2カメにもジャンに寄るよう指示を飛ばした。4カメ達也だけでは心細いとの判断か? そしてジャンが鳴らされると、達也は慎重に選手に寄る。 その頃、音声の太一はメインスタンドで歓声を録音していた。すると観客のおじさんに「ジャマだ!向こう行け!」と突き飛ばされた。しかも、今のおじさんと太一の姿は、2カメの映像にしっかりと映っていた。 そして第8レースが終了すると、小川さんから4カメ達也に辛い通達が…今のジャンの映像は2カメの方が良かったため、達也の映像は使われないという。悔しがる達也の元に、休む間もなく小川さんから新たな指示が飛んだ。 「達也への指示3」一連の動作を実践。 本日の残り2レースで、今日やってきたことを全て実践しようというもの。「(1)バックストレートを走る選手へのズーム」「(2)ジャンが鳴ったら選手へ寄り、ゴールまで追う」この一連の動作を、達也は無事にこなせるのか? ここで城島から「責任重大やで!」と、珍しく檄が飛ぶ。運命の瞬間に備えてテープを交換。 「VEの仕事・3」テープ・バッテリーの管理 テープを管理するVE城島の手つきがいつの間にか慣れてきた。 そして15:30、第9レース発走 荒れ模様のレースを必死に捕える達也、ここで重大なミス発生! テープが回っていなかったのだ。焦る達也と城島、六峯テレビ最大の危機か? 結局レース前半は全く撮れておらず、その事実を小川さんは知らない。 通常、録画中にはカメラの赤いランプが点灯するが、実は達也、第4レースも、第5レースも、そして第8レースの時も撮れていなかったのだ! ここで達也は気をとりなおし、後半は指示通り懸命に動く。ジャンが鳴ったら選手へ寄り、ゴールまで追う動作もかなり様になった。 だが、2人は小川さんに衝撃の事実を報告しなくてはならない。深刻な達也、思わず「屋上から飛び降りるか?」と、まさに修羅場! そして達也は恐る恐る連絡を取ると、カメラが回ってなかった事を報告。すると小川さん…「何やってんだよ!」と、やっぱり叱られた! 残るは最終レースのみ。スタンドも緊張感とボルテージが最も高まる。放送に使われる可能性が最も高いメインレース。六峯テレビ、最後は維持と成果を見せつけられるのか? 16:10、最終レース発走 真剣な眼差しの達也、レース序盤は順調にこなし、第4コーナーもしっかり捕えた。が、ジャンが鳴って残り1周となったところで、なんとVE城島のモニター映像が消えてしまった! どうやらモニターのバッテリーが切れた模様。しかし、切れたのはモニターだけで、カメラは無事に録画されていた。 こうして今回の撮影は全て終了! そして後片付け。レース中は予想に夢中だったVE城島だが、準備と片付けはVEが最も大変。 小川さんのもとへ行き、今日の成果である4本のテープを手渡すと、最後はねぎらいの言葉をかけたくれた。そして、太一を厳しく注意した2カメの後藤さんも、最後は「頑張って!」と、やさしく声をかけてくれた。 果たして、録画したテープは放送に使われたのか? 結果はスタジオで発表! レース当日の深夜に放送された「KEIRINレーダー‘99」を全員で見てみると…どれも達也が捕えた映像ではない。が、最後の最後、平塚競輪からのお知らせの場面で、一瞬だが達也の映像が使われた! そして、テレビ神奈川のスタッフの皆さんから3人宛に手紙が寄せられた。それによると、映像にはスーパーテロップが表示されることが多く、その際、手ぶれのあるVTRを使うと、ぶれが通常の数倍もの印象を与えてしまう。よって、ぶれの多い達也の映像は、今回は見合わせる形となったという。 負けず嫌いのDASHサブ出し隊は、さらに練習を重ね、次の機会に再びチャレンジすることを決意! 果たして、次はどの会場に姿を現すのか? 今後のDASHサブ出し隊に乞うご期待! |