僕らの力で夏の風物詩DASH風鈴は作れるか!?

 日本の夏…うだるような暑さの中、涼を求めてプールやクーラーもいいけれど、日本人ならやっぱり「風鈴」。暑さも忘れる涼しげな音は、夏の風情を楽しむいにしえの心。中でもガラスの響きが心地良い江戸風鈴は、懐かしさと情緒あふれる夏の定番。これを自分たちの手で作れないものか? 手作りといえば…冬には東京中を駆けまわり、焼き物に適した土を探して一からの土鍋作りに挑んだ。今度は大都会でガラスの原料を探しだし、音も涼しい風鈴作りに挑む!

僕らの力で、夏の風物詩DASH風鈴は作れるか!?

  ところで、ガラスは何で出来ているのか…。昔々こんなお話がありました。ある旅人が砂浜で夜を迎え、そこで焚き火をはじめました。燃え続ける火のそばで眠ってしまった旅人…やがて夜が明け、目を覚ました旅人はあっと驚いた! 焚き火の跡には見た事もないキラキラとしたかたまりが出来ていたそうな…。実は、ガラスの原料は主に「砂」。砂の中に含まれる白い粒やキラキラした粒が「ケイ砂」と呼ばれるガラスの原料。焚き火の結果、砂の中のケイ砂が熱せられ、ガラスのかたまりを作ったのである。

 今回、風鈴作りに挑むのは太一と長瀬。2手に分かれ、まず手に入れるべきは「砂」。しかし、大都会のどこで砂が手に入るというのか?

 果たして、自らの手で一から風鈴を作ることは出来るのだろうか?

 車内で策を練る太一、砂のある場所といえば「海」「公園」「陸上競技場」「山」など様々。そこで、まずは砂浜に的を絞り、海浜公園を管理する東京都庁建設局公園課に問い合わせると、「砂浜や公園の砂は公共の財産であるためご勘弁頂きたい」という返答だった。いきなり出鼻をくじかれた太一だが、名案が浮かんだのか、砂を求めてある場所へと向かった。

  その頃、長瀬は海に近いお台場を目指していた。長瀬の狙いは砂浜ではなく、なんと空き地? 実は、探しているのは「ススキ」だった。ガラスの原料であるケイ砂は、ススキの葉のギザギザ部分にも含まれる。よって、ススキからもガラスを作れると判断したのだ。長瀬は東京のススキがありそうな場所で、できるだけたくさん集める作戦。

 一方、太一が向かったのは、なんと大田区の「大井競馬場」。競馬場のコースには、馬の足を守るため土の上に砂が敷かれており、特に大井競馬場では夜のトゥインクルレースが行なわれるため、照明に映える独自の白い砂を使用。早速、砂を分けてもらえないか交渉すると、砂を保管している場所があり、そこで少しなら分けてくれるという。保管場所へ行くと、そこには山積みの砂が置かれていた。この砂は、美しいことで知られる青森県六ヶ所村の海砂。太一は砂をバケツに盛り、競馬場の砂バケツ1杯分ゲット!

 しかし、この砂からガラスが作れるかは分からない。太一は専門家である千葉工業大学教授の岸井 貫先生に問い合わせ、砂の状態を説明すると、「分析した時の化学組成でもってガラスになるならないが決まるため、外観だけでは分からない」という。そこで、太一は様々な種類の砂を集め、その中からガラス作りに適したものを選ぶことに。

  その頃、ススキを探す長瀬はお台場に到着し、早速空き地を発見! 空き地には雑草が生い茂っているが、これはススキなのか? 図鑑と照らし合わせてみると確かに「オオアブラススキ」のようだ。延びきったススキはフェンスの網をくぐって歩道にはみ出している。長瀬はこのススキを刈ることに。と、そこへ現われたのは、長瀬をサポートすべくスタッフ4人で形成された「DASH草刈り隊」。長瀬の合図で一斉に草刈り開始! 働き者の草刈り隊と共に作業は続き、港区お台場でカゴ3杯のススキをゲット! このススキから本当にガラスは作れるのか…長瀬はさらにススキを求めて荒川方面へと向かった。

 一方、太一は世田谷区の東京農業大学へやってきた。どこに砂があるというのか? ある建物の中を覗くと、そこは相撲部の稽古場! 土俵には足の滑りを良くし、ケガを防止するため必ず砂がまかれる。ちなみに、砂は茨城県日立市の山砂を使用。ここでバケツに入った砂を分けてもらえることに。ところで、太一は付き添いの大柄な部員さんが気になって仕方ない。年配にも見えるが…年齢を聞くと、なんと19歳! 太一はそれに驚きながら、サラサラとキメの細かい土俵の砂、小さなバケツ1杯分ゲット! 続いてグラウンドへ向かい、陸上部が使う砂場の砂もいただくことに。これは海砂と川砂を交ぜたもの。バケツ2杯分盛って砂場の砂ゲット!

 その頃、長瀬は降りしきる雨の中、足立区の荒川へやってきた。河川敷一面に広がるススキ。長瀬はこの土地を管理する建設省に許可をもらうと、茂みの中へ入ろうとするが、「ヘビいない?」と逃げ腰…。そして気を取りなおし、草刈り隊と共にトラックに積める分だけ目一杯刈りこみ、荒川のススキ大収穫!

 一方、太一が次に向かったのは江東区のラジウム温泉保養センター。ここの名物は「砂風呂」。太一は「ここなら良い砂があるかも」と踏んでやってきたのだ。早速、所長の渡辺光弘さんにお願いしてみると、まず案内されたのは普通のお風呂。そして館内の説明がはじまり、次に博物館らしき一室へ通されると、そこにガラスの原料となる大きな「ケイ石」が飾られていた! これがあれば間違いなくガラスが作れる! 太一がケイ石をフトコロに忍ばせてみると、それを見た所長は…「次は4階に行きましょうか」と、太一まったく相手にされず。虚しい太一、仕方なく自分で元へ戻す。そして4階へ行くと、そこにもたくさんの石が飾られていた。これに感激する太一だが、砂風呂はいいのか?

 そして訪問から40分が経ち、ようやく砂風呂へ案内してくれた。その砂は様々な種類の鉱物が混ざり合ったもの。バケツによそってもらい、ようやく砂風呂の砂ゲット! 太一は貴重な砂を手に、お礼をいってここを後にしようとすると、「でね、石の成分はね…」と、所長の説明はまだまだ続いた…。

 その頃、荒川を後にした長瀬は次の作業にとりかかるため、江東区の東京国際ガラス学院へやってきた。ここはガラス造形のエキスパートを目指す人たちが学ぶ教育機関。この学院でガラス作りの手ほどきをしてもらう。長瀬は指導主任である内田 守さんに挨拶すると、本当にススキからガラスが作れるのかを質問。すると、理屈上は作れるはずだが実際にはわからないという。ここで通常使っているガラスの原料は「フェレット」と呼ばれる既にケイ砂とその他の原料を一定の比率で調合されたもの。よって、ススキからガラスを作ることは誰も試したことがないのだ。だが、やってみなけりゃわからない!

 長瀬のススキガラス作りがはじまった! 内田さん指導のもと、まずは湿ったススキの乾燥作業。布団乾燥機と窯の熱を利用し、大量のススキを一気に乾かす。刈ったばかりのススキは中々乾かないが、かなりカラカラになったところで次の工程「ススキを燃やして灰にする」。ドラム缶にススキを入れて燃やし、灰になったところでケイ砂だけを取り出す作業。すると、乾燥しきっていない状態で燃やしたため、煙が大量発生! バーナーを使ってもススキは一向に焼けず、ここで長瀬と内田さんはドラム缶にススキを詰めすぎたと判断し、量を減らすことに。空気を送りながら燃やしてみると、ようやく火がついた! しかし、立ちこめる煙の量はハンパではない。目の痛みをこらえ、てこずる長瀬。

 そこへ、太一も遅れて合流。先ほど電話でアドバイスを受けた岸井教授に集めた砂を見てもらうと、「競馬場」「陸上の砂場」「土俵」「砂風呂」4種類のうち、ケイ石の量が1番多いのは砂風呂の砂だという。

 太一、砂ガラス作り開始! まずは砂をフライパンで炒って乾燥させる。学院の皆さんにも協力してもらい、ガラスの原料となるケイ砂を集めるため、次の作業は「乾いた砂をふるいにかける」。余分な砂の粒をふるいにかけて取り除き、それをすり鉢に入れて粒の大きさを整える。ここで岸井教授のアドバイス。砂の中に鉄分が多いと、ガラスが青や緑になるという。そこで、透明にするため磁石で鉄分を取り除く。こうして4種類の砂の精製が完了! 続いて「砂の調合作業」。一般の工場でのガラス作り同様、ソーダ灰と石灰を加える。ソーダ灰(炭酸ナトリウム)には砂を溶かしやすくする成分が含まれ、石灰(炭酸カルシウム)はガラスに耐久性を与える。正しい割合により、窯の中で砂が溶け、ガラスができるという。太一は地道に調合作業を続ける。

 一方、ススキを燃やす長瀬だが、なかなか灰にならない。そこで、さらにペースを上げるため木炭を入れてみる。すると、次第に燃えて行く中で、ドラム缶の底である異変が起きた…。普通の灰はもっと真っ白になるはずだが、これはネチョッとしている。実はこれ、灰がガラス化した状態! てこずったススキだが、ガラス作りへの期待は一気に膨らむ。そして灰を取り出してみると、灰どうしがガラスの粘りでくっつき固まっている。続いて木炭とススキの灰を選り分け、集めた灰をすり鉢に入れて細かくすると、ようやくススキ灰の精製完了!

 ススキの灰が本当にガラスとなるのか、理学電機工業に持っていき、蛍光X線分析装置で灰を分析してもらうと、ガラスの主原料であるケイ砂、すなわち「二酸化ケイ素」が灰の大部分を占め、それを溶かす「五酸化リン」などの成分も含まれている。つまり、ススキは燃やしただけでガラス化するのだ!

 一方、調合を終えた太一はいよいよ窯入れ。まずは1200℃に熱した容器に調合した4種類の砂を移す。熱した容器に注意し、耐熱グローブをはめて慎重に移す。そして窯の中へ投入。すると、すぐに砂が溶けはじめた! いちからガラスを作っていく作業は誰もがはじめてのこと。生徒たちも興味津々。溶けた後にはガラスが出来ているのか?

 その頃、長瀬もいよいよ窯入れ作業に入り、まずは紙皿に入れたススキ灰を1200℃に熱した容器に移す。慎重に入れる長瀬だが、緊張のあまり貴重な灰がこぼれてしまった。そして窯の中へ投入すると、縁にこぼれた灰が溶けだした! さらに、太一と同様にソーダ灰と石灰をススキの灰に調合してみる。そして1200℃の容器に移すと、近づけすぎて紙皿が燃えてしまった! ようやく調合した灰を窯の中へ入れると、こちらも溶け出した! 果たして、容器の中にガラスは出来ているのか?

  こうして、窯に入れてから1時間半が経過した。まずは砂を調合した太一、竿(ガラス管)の先端を窯の中の容器につけてみると、くっついてきたのはまさしくガラスだ! 興奮する生徒と、信じられずに唖然とする太一。軽く叩いてみると確かにガラスの音がする。岸井教授も「安心しました」と笑顔を見せた。そして競馬場の砂でできたガラスをボール状に膨らましてもらい、太一が手にとり目を近づけて覗くと、生徒たちが注意を促す。厚みのあるガラスは徐々に冷やさないと割れてしまうというのだ。こうして、太一が集めた4種類の砂、そのすべてがガラスとなった。黒光りの「砂場」、濃い緑色の「土俵」、青色の「競馬場」、そして1番澄んだ色は「砂風呂」のガラス。そこで、風鈴作りには砂風呂の砂を使うことに決定!

 時刻は午後9時半をまわり、長瀬の窯も結果がでる頃。窯から容器を出し、内田さんが竿の先端をつけてみると、粘り気のあるものがくっついてきた! さらに空気を送って膨らましてみると、見事に濃い緑色のかたまりとなり、こちらも成功! 濃い緑は鉄分が多い証拠。そして長瀬も窯に入れたすべての灰がガラスとなった。だが、灰100%のものは脆く風鈴作りには不向き。ススキを中心に調合したものは、透明さも膨らみもまずまず。そこで風鈴作りは調合したものを使うことに決定!

 見事に完成した、太一作の「砂ガラス」と長瀬作の「ススキガラス」。この日の実験とまったく同じ分量の調合で、それぞれのガラスをさらに作り、いよいよ風鈴作りに挑む!

  太一と長瀬、各自の材料を手にやってきたのは、江戸川区の「篠原風鈴本舗」。篠原又平により大正四年創業、長崎から伝わったガラスで手作りの風鈴を売りだし、その技術と情緒は二代目・儀治さんに受け継がれている。それをさらに受け継ぎ、父の右腕として三代目・裕さんが支える。そして、風鈴の絵付けにはそれぞれの妻も携わり、伝統の職人一家として知られる。2人は早速二代目の儀治さんに各々のガラスを見てもらうと、どちらも風鈴は作れるが、膨らましにくいらしい。

  まずは二代目に風鈴作りのお手本を見せてもらう。「るつぼ」と呼ばれる窯の中の溶けたガラスを、竿(ガラス管)の先端にまきつけ、空気を送りこんで膨らます。小さく丸い膨らみができると、そこへもう1度ガラスをまき、そうっと空気を送ってさらに膨らます。続いて糸を吊るすための穴開け作業。竿に針金を通してガラスごと壁に軽く当てると、針金が貫通した。ここで強く吹いて一気に膨らます。太一と長瀬は匠の技に脱帽!

  こうして竿の先端にできた風鈴の原形、竿に軽く衝撃を与えると風鈴がはずれる。江戸風鈴の原形は本体となる大きな膨らみに、ひょうたんのように小さな膨らみがついている。その小さな膨らみを切り落として口を軽く磨き、ふり管(風鈴に触れて音を出すガラス棒)で切り落とした部分をなぞってみると、涼しげな音色を奏でた。実は、ここに江戸風鈴の音色の秘密が隠されていた。切り落とした口の部分をあえてギザギザにすることで、ふり管が触れただけで美しい音がでる仕組み。また、口の大きさやガラスの厚みを変えて、1つ1つ違う音色を作り出している。

 いよいよ、太一の砂ガラスと長瀬のススキガラスで江戸風鈴作りに挑む! まずは材料をるつぼに入れて溶かす。その間、2人は店内に併設された風鈴資料室で色んな風鈴を手にとり、好みの音色を探す。そこへ、二代目が持ってきたのはガラスで出来た赤いひょうたん。そこには宝船の絵と、横に松の絵が描かれている。すなわち、「宝船を待つ(松)」といった江戸職人の粋な作品。すると太一、青色の風鈴に大将の絵を描いて「青大将?」。これに二代目は大笑い! 負けじと長瀬、どじょうを描いて後ろに獅子を描いて「宍戸 錠(獅子どじょう)?」。これに太一は大爆笑だが、二代目は反応なし…。

 そして3時間が経過し、るつぼで溶けた砂のガラスを太一が膨らます。二代目直々の手ほどきを受けて挑戦!

 「正しい風鈴の作り方・1」まずは竿の先に溶けたガラスをまきつけ、静かに空気を入れて小さな球を作る。

 空気を吹き込む太一だが、慎重すぎてガラスが膨らまない。ガラスをつけなおして再挑戦。すると、砂ガラスが小さく膨らんだ! 冷えるにしたがって、真っ赤だったガラスが薄い緑に変わっていく。

 「正しい風鈴の作り方・2」小さく膨らませたガラスの上に、もう1度ガラスをまいてさらに吹く。

 太一が竿を回しながらそうっと吹くと、ガラスは丸くキレイに膨らみ、そこへ二代目が針金を通して糸を通すための穴を開ける。

 「正しい風鈴の作り方・3」さらに強く吹いて一気に膨らます。

 真剣な眼差しで空気を吹き込む太一だが、形が曲ってそのまま冷え固まってしまった。そこで火で熱して再び挑戦すると、今度は見事な形となって完成! はじめての挑戦にして見事な出来栄えに、二代目も「卒業だよ」と大絶賛! そして二代目が竿を手に取ったその時、先端のガラスが落っこちてしまった! 慌てる太一だが、ガラスは無キズ。二代目お墨付きの作品に続き、今度は三代目・裕さんの手ほどきで針金で穴を開ける練習。竿に針金を通そうとする太一だが、中々入らず、これではガラスが固まってしまう。

 「正しい風鈴の作り方・4」うまく針金を通すには、短く持って素早く通す。そして壁に軽く押し当て貫通させる。ガラスが固まるスピードとの勝負!

 太一はここまでの作業をすべて自力でやってみる。まずは慎重に膨らまして小さな球が完成。三代目いわく、普通ならこの作業が出来るまで3年はかかるという。さらにガラスをまいて膨らますと、次は問題の穴開け。だが、針金が入らずもたついている間にガラスが変形! 温めなおして一気に膨らますが、突起物のついた妙な形に仕上がった。これには長瀬と三代目もお笑い! 負けず嫌いの太一はいちからチャレンジ! すると、さっきよりもキレイな球が出来あがり、勢いにのる太一は「針金用意しとけ!」と長瀬を助手扱い。さらにガラスをまいて膨らますと、「吹いて!吹いて!…吸って!吸って!」と長瀬の横やりが入る。それにも動じず真剣な太一は、問題の穴開けに突入。針金を通すと、ここで三代目が助け船を出した。三代目が針金を入れた瞬間、勢いで球が飛んでしまった! ここまで順調だった太一、頭を抱えてへこむ!

 続いて長瀬がススキガラスで挑戦! ススキガラスを竿にまいて小さく膨らまし、ここまでは順調。さらにガラスをまいて膨らますと、難関である穴開けに突入。だが、長瀬は針金を長めに持ってしまい、もたついている間にガラスがイビツな形になってしまった!

 一方、中々作業が進まない太一、実は通常の風鈴作りは、風鈴と同質の竿を使う。そこで三代目は、砂ガラスで太一用の竿を作ってくれた。これで作りやすくなったはず。まずは順調に小さな球を作り、それをつるぼへ入れると、なんとガラス球がるつぼの縁にくっついてしまった! 身動きのとれない太一、ここまで順調だっただけに、今にもイジケそう…。そして失敗をバネにもう一度。三代目のサポートで穴開け作業までクリアすると、さらに吹いて一気に膨らます。これまで以上に、風鈴に熱い視線を注ぐ太一。ようやく納得のいく風鈴が出来あがると、太一はなおも作り続ける。

 ところが、ここで思わぬ落とし穴が…出来あがった風鈴が次々と割れてしまう! 見事な出来栄えと思いきや、触れただけで割れる脆さ。原因は何なのか? そこで、ガラスを薄く膨らまし、竿も変えて素早く吹いてみる。すると、「これは絶対割れない!」と三代目が太鼓判を押した! 一番の問題はガラスが分厚すぎたことらしい。ようやく波に乗った砂ガラス風鈴。これで太一の作業はひとまず終了!

 続いて長瀬のススキガラス風鈴、こちらも「薄く、素早く」を心がける。長瀬は順調に膨らまし、ここまでアドバイスいらず。そして三代目のサポートで穴を開け、さらに吹いて一気に膨らますと、大き目のキレイな原形が仕上がった! 長瀬はハイペースで作り続け、そして思った…「風鈴マニアになりそう」。その思いは風鈴にも現われ、作るごとに風鈴が大きくなっていく! ここで三代目は長瀬の技に気づいた。太一との違いは、膨らましながら竿を微妙に回してバランスを整えているところだという。すると、既に作り終えた太一、「早く言って下さいよ!」とチョット不愉快…。絶好調の長瀬は納得の行く形が出来あがったようだ!

  失敗と発見を繰り返し、砂とススキの江戸風鈴がいよいよ完成に近づく。続いて、それぞれが作ったひょうたん型の原形から小さな膨らみを切り落とし、切り口を磨いて形を整る。そして次の工程「絵付け」にとりかかる。絵付けに使うのは顔料(日本画などに使う絵具)、通常の江戸風鈴はガラスの内側から描くが、2人の作った風鈴は色が濃いため、外側に絵付けすることに。

 ガラスの材料探しからはじめた、砂とススキの完全手作り風鈴。果たして、どんな仕上げとなるのか? そして、その音は? 完成品はスタジオで披露!

 まずは、国分太一 作「砂風鈴」、小さめの可愛らしいサイズで、緑がかった透明のガラスに金魚の絵をあしらった。続いて、長瀬智也 作「すすき風鈴」、ダイナミックな大きい風鈴は濃い赤色のガラス。ひまわりが描かれ、根元をたどると、そこにはTOKIOの文字が刻まれている。

 そして全員浴衣に着替え、その音色を満喫することに。太一の砂風鈴は響きこそ少ないが、素朴で高い音。一方、長瀬のすすき風鈴は、響き具合も良く、メンバー大絶賛! 太一は複雑な表情…。

 その他にも「花火の絵柄」や「花の絵柄」など、太一と長瀬が作った様々な風鈴で、夏の風情を楽しんだ。

 砂風呂の砂を求めてラジウム温泉保養センターへ向かった太一、所長の渡辺さんから建物の説明を受け、お風呂場や博物館を案内してもらい、砂風呂はおあずけ状態となったが、実はそれだけに留まらなかった。ボイラー室や、さらに水槽室のタンクまで案内してもらい、内部のすべてを見てまわった。また、所長は石の専門家でもあり、博物館ではガラスの原料である「ケイ石」を見せてもらったが、実はそれ以外に珍しい石を見せてくれた。所長いわく「キューリー夫人が持っていた石」、さらに「世界で比重が最も重い石」。その時の太一はというと、所長の熱い語りに感銘し、ロケを忘れて石の魅力にはまっていた!

 一方、ススキ探しに挑んだ長瀬、川沿いで偶然見つけたゴルフ場へ行ってみると、刈った芝が山積みになっていた。それはススキと同じ「イネ科」の植物で、これもガラスの原料となることが判明。そこで分けてもらおうとしたところ、しばらく雨にさらされていた芝は既に発酵しており、肥料化していた。その強烈な悪臭に「くせー!何だこれ!」といいながら数袋いただいたが、結局使われることはなかった。さらに、ススキにこだわっていた長瀬だが、ゴルフ場のバンカーを見つけると、砂をこっそり分けてもらおうと企てる…が、結局断られた!

DASH村 インターネット投票結果発表!!

日本地図に載りたいとはじめた村作り実験。その条件はおよそ3つ…(1)村長を決めること。(2)土地を分けてもらうこと。(3)役場を置くこと。まず村長選挙ではアヒル隊長改め、アヒル村長が誕生した。そして次なる条件、土地の確保へ向け、7月2日放送の「3万円で広大な土地は探せるか?」で、城島・山口両副村長が土地探しに挑んだ。

 まず城島副村長一押しの物件は、広さ1万2000坪(約4万m2)、月々2万8000円。豊かな緑に涌き水、そして畑に適した土が自慢。だが、築50年の民家があるものの、壁は崩れて中はボロボロ。

 一方、山口副村長一押しの物件は広大な12万坪(約40万m2)、月々5万円。眺めは抜群、遊びにはもってこいだが、畑に不向きな石灰岩、また緑が少なく水がない。

 これら2つの候補地からDASH村を決めるべく、インターネット投票が行なわれた。そして、いよいよ結果を発表!!

 


城島副村長の一押し物件

36,059票

山口副村長の一押し物件
7,291票

 結果、城島副村長一押しの物件に決定した! 意見の多くはのんびりと暮らしやすそうとのこと。地図に載るための村作り、土地も決まりいよいよ本格始動! みんなで作るDASH村、果たしてこの先どんな作業が待つのか? そして、どんな村になるのか? …乞う御期待!