DASH愛犬教習! ダメ犬克服大作戦!!


 家族の大切な一員として、また盲導犬や介助犬として多くの場で活躍する犬たち。だが、世の中すべての犬が優秀なわけではなかった! 中にはこんな飼い犬たちも「人をバカにした態度をとる」「何でも噛んで離さない」、そんな家族を悩ます「ダメ犬」も多いハズ!

 そこで「お宅のダメ犬」を募集したところ、寄せられた手紙は5日間で「1200通」を越えた! その中にはこんな犬たちが「女性のスカートの中に顔を突っ込むのが大好きなんです」「家のブロック塀から外を覗き、その度に首が抜けなくなるんです」等々、飼い主たちの苦労は絶えない。

ならば、こんなダメ犬たちを立派にしてみよう!
DASH愛犬教習 ダメ犬克服大作戦!!

 今回参加するのは城島と達也。寄せられた手紙の中から2匹のダメ犬を選び、問題点の克服を目指して訓練に挑む!

 まず手紙をもとに達也が向かったのは、東京都東久留米市の葛馬さん宅。そこにいたのは2匹の雑種犬! 兄弟の「ルイス」と「サンタ」(共にオス・1歳9ヶ月)の問題は極端に違う性格にあった。ルイスの問題点はすぐ吠える「攻撃的」な性格、サンタの問題点は何より臆病で「人を怖がる」こと。

 一方、城島は埼玉県春日部市の橋本さん宅へと向かう。今回のダメ犬はなんとドーベルマン! 番犬としておなじみのドーベルマンは不審者を見たらとことん追うたくましい犬。そこで城島はコソドロ姿で訪問! そっと門を開けると、ドーベルマンがすかさず近づいてきたが、吠えない? さらに、ドアを勝手に開けて侵入するが、ドーベルマンは知らんぷり。このように、まったく番犬の役目を果たさない橋本家の「かれん」(メス・1歳)。かれんの問題点は「番犬にならない」こと。

 そんなダメ犬たちの問題点を克服するべく、訓練士指導のもと特訓がはじまる! 果たして、家族の期待通り立派な犬に生まれ変ることができるのか?


 

 まずは問題点をチェックするため、達也はルイス&サンタを、城島はかれんを連れて散歩へ出ることに。

 達也はルイスとサンタそれぞれに手綱をつけて出発! すると、家を出るなり2匹がひっぱりはじめた! 問題行動(1)「ひっぱる」。達也そっちのけで思いのまま突進! その様子を車から見守るのは、飼い主の葛馬幸子さんと訓練士の堀内寿子さん。堀内さんといえば以前「動物vsハイテク機械 コソドロ城島を捕まえろ!!」で城島を警察犬で追い詰めた人物。33年のキャリアを誇り、国内女性訓練士の第一人者でもある。優秀な警察犬を育て上げたプロの目が光る!

 そして達也はさらに引っ張られ、しまいに両手がクロスしてしまった! そこへ前方から車がやってきた! するとルイスとサンタは自ら壁に寄り、車に至っては静かに通過待ち。しかし歩けばまた暴れだし、2本の手綱が絡まった挙句、達也は後ろ向きで歩かされるハメに。問題点(2)「2匹でからまる」。その様子をはじめて客観的に見た葛馬さん、ショックを隠しきれない様子。

 一方、かれんと城島も表へ出ると、いきなり路面の付着物を舐めだして動こうとしない。さらに、家の脇に生えた雑草を食べはじめた! 城島が手綱を引いても一向に動かない。
問題行動(1)「草を食べる」
。その様子を車から見守るのは、飼い主の橋本浩美さんとキャリア7年目の訓練士・石川祐喜子さん。続いて日陰に入ると、かれんが寝転んでしまった! 勢い良く手綱を引くが、全身横たわって動かず、引きずられようが意地でも動かない!
 問題行動(2)「寝転がって動かない」。それを見た橋本さん、顔を伏せて「またやってる」。

 その頃、ルイスとサンタが勢い良く歩きだすと、遠くで見つめる葛馬さん「あの子供大丈夫かなぁ?」前方には子供の姿。すると、2匹が子供を追いかけた! 気づいた子供は猛ダッシュで避難! 謝る達也を尻目にとにかく走り続ける。2匹は遊んでいるつもりらしく、遠くで必死に謝る葛馬さん。こんな行動もダメポイント!

 一方、相変わらずのかれんは寝転んだまま15分が経過。すると、かれんが一瞬顔を起こし、城島が引っ張るとようやく立ち上がった! そして歩きはじめるが、またも倒れ込んでしまった! 出発してからまだ150mしか進んでおらず、これでは教習にならない。城島、ここは心を鬼にして手綱を一気に引くと、ようやく歩きだした!

 その頃、ルイス&サンタと達也は2kmほど歩き、公園の森で一休み。すると、気性の荒いルイスがスタッフのマイクに飛びついた! 注意する達也「それは高いんだからダメだよ!」。続いて自転車が近づくと、ルイスがまたも飛びついた! 事無きを得たがここでも出たダメポイント問題行動(3)「興味あるものに飛びつく」。さらに2匹に異変が。いきなり土を掘りはじめ、一向に止めようとしない! 土の中に何かあるのか? 呪われたかのように掘り続け、その深さは20cmに到達! 問題行動(4)「穴を掘り続ける」。穴掘りは犬の本能とは言うが、場所を選ばないうえ、深く掘りすぎてしまう。これに葛馬さんも困っていた。飽きるまで掘らせてみる達也、やがて疲れが見えようやく手を止めた。2匹の顔は土で真っ黒! これでひとまず家へ帰ることに。

 一方、かれんはまたも休憩中。ここで城島が水筒を取り出すといきなり立ち上がった! 城島の「待て」の合図を振り切り、容器に注ぐ最中も無我夢中で顔を突っ込む! 問題行動(3)「待てができない」。水を飲む時だけはやたら元気だった! 再び歩き出すと、今度は空の牛乳ビンに飛びついた! 城島が空であることを見せて元へ戻すが、またも飛びつく。 問題行動(4)「牛乳ビンで遊ぶ」。遊び疲れたらまたも日陰で休憩。強引に手綱を引いて立ったかと思えば、またもビン遊び。そんな繰り返しの末にようやく出発! そしてお家へ近づくと、かれんがいきなり右往左往。前方で水撒きはしているがなんと水が嫌いだった! 問題行動(5)「水を怖がる」。飲むのは好きだが触るのは苦手。濡れた地面は見向きもせず、小さな水たまりも避けて通る。

 その頃、ルイス&サンタと達也はお散歩チェック終了! ここで2匹の問題点を堀内訓練士が分析。すると、サンタとルイスには葛馬さん一家という認識はなく、兄弟の絆で結ばれた2匹だけの群れを形成しているという。

 それにはこんな理由があった平成10年12月のこと、相模川の河川敷で野良犬が2匹の小犬を生んだ。それがサンタとルイスである。エサは近所の会社に務める人が面倒をみてくれてはいたが、ほとんど野良犬同様の生活。2匹は行動を共にすることで身を守り、兄弟の絆をいっそう深めた。そして半年後、友人から事情を聞いた幸子さんが2匹の犬を引き取ることに。しかし、葛馬家では犬を飼うのが初めて! 葛馬家は父・母・幸子さんの3人家族で、お父さんは犬が苦手。そこでお母さんがしつけを担当したが中々うまくいかず、いつしかキチンとしたしつけをされないまま育ってしまった。それが、家族という群れの一員である自覚を形成せず、2匹だけの群れという認識になった。

 さらに堀内さんの一言「総領の甚六」。だが、誰も意味が分からず。総領の甚六とは、長男・長女は大事に育てられたため、その弟・妹よりもお人好しだということ。つまり甚六にあたる兄がサンタ、活発なルイスが弟と判断。これらを踏まえ、兄サンタと弟ルイスには「家族の一員であることと兄弟の上下関係を認識させる」ことが必要との結論に至った!

 一方、かれんと城島もお散歩チェック終了! 石川訓練士によると、かれんは「わざと人間を困らせようとしている」と分析。

 それにはこんな理由があった橋本さん一家は父・母の浩美さん・娘の3人家族。以前、アパート暮らしだった橋本家は、いつか家の中で小型犬を飼うのが夢だった。そして去年、一戸建てへの引越しを機に念願の犬を飼うことに。しかし防犯のことも考え、小型犬ではなく頼れる番犬にしようとの結論に至った。たまたま近所に住んでいた犬の訓練士に相談すると、ドーベルマンの子供を紹介された。何かあればすぐ訓練士に相談できる心強さもあり、その小犬を引き取ることに。小さいうちは家の中で飼い、やがて外に出すというアドバイスをもらう。ところが、その訓練士は引っ越してしまった! やむなく本を買い込み独学で育てていく。こうして不安を抱えながらもかれんは生後7ヶ月となり、外に出して飼う時期を迎えた。

 そもそもドーベルマンとは、主人のために働くことに生きがいを持つワーキングドッグ。そのため主人から指示を受けないでいると、本来の能力が薄れストレスも溜まってしまう。ところが浩美さんも家族も、かれんを可愛がるあまり指示を与えず家の中で飼い続けてしまい、やがてかれんには自分が周囲と同じく人間だという意識が芽生えていた。そのため、外に出された時には元来の番犬としての能力は薄れ、雨に濡れるという現象を怖がるようになってしまった。これにより、今まで通り人間として扱って欲しいとのアピールから、人を困らせて自分に興味を引かせようとする行動に出ていたのだ。

 すなわち、かれんに数々の問題点を克服させるには、「自分はドーベルマンであると自覚させる」ことが必要。

 こうして、問題点の克服を目指してダメ犬たちの訓練がはじまった!

 兄サンタ&弟ルイスへの家族認識訓練(1)「食事の順番」。まずは食事の順番を分からせることにより、飼い主の主従関係、兄弟の上下関係を認識させる。まずは公園で食事タイム。達也・幸子さん・お母さん・堀内訓練士でお弁当をいただくが、サンタとルイスはまだお預け。達也の背後からおかずを狙うサンタだが、まだお預け。だが、達也がよそ見をした隙に、サンタは我慢できず達也の唐揚げに食いついてしまった! 続いてサンタとルイスの食事だが、兄弟の上下関係も認識させるため、与えるのは兄のサンタが先。すると、弟のルイスが兄のエサに食いついてしまった! ここで厳しく注意し、食事の度にその順番を徹底していく。

 かれんのドーベルマン自覚訓練(1)「ボールを取ってくる」。ボールを取りに行かせることにより、ワーキングドッグ本来の能力を引き出す。まずは石川訓練士のお手本、近い距離にボールを放つと、かれんは口にくわえて石川さんに届ける。見事な誘導でドーベルマンとしての能力がすぐに現われた! 次に飼い主の橋本さん、ボールを放つとすぐに飛びつき、ゆっくりながらも戻ってきた。ポイントは首輪に少しショックを与え、これを合図に持ってこさせる。さらに褒めてからボールを取り上げること。すぐに取り上げてしまうと「取られる」という意識がついてしまう。続いて城島、ボールを放つとすぐ飛びつくが、合図で引き寄せるとかれんは寝転んでしまった。城島ナメられる!

 サンタ&ルイスの家族認識訓練(2)「人について歩く」。人を引っ張ったりしないよう、まずは堀内訓練士が主従関係を教え込む。横について歩かせ、勝手な行動をとったら首輪にショックを与える。ポイントは何度でも続けること。続いて飼い主の葛馬さんがチャレンジ。すると堀内さん、葛馬さんの不自然な歩き方を注意! 堀内さんは飼い主にも厳しかった。首輪へのショックは飼い主の意思を伝える有効な合図、手綱を引くときは両手で瞬時に強く引く。今度は達也がチャレンジ。首輪にショックを与えると、ルイスが達也に注目した! これは飼い主の命令を受け入れる体勢なのだ。そして葛馬さんが再チャレンジ。しかしルイスが足元にまとわり着き、中々うまくは行かない。

 かれんのドーベルマン自覚訓練(2)「人について歩く」。基本訓練によりドーベルマンが持つ従順さを引き出す。まずは石川訓練士のお手本、横について歩かせ、時折首輪にショックを与えながら進む。さらにお座りの指導をすると、かれんは次々と命令に従う。続いて橋本さん、かれんはきちんと横を歩き、ショックを与えてお座りの合図にも従った! ポイントは出来たら必ず褒めること。そして城島も挑戦するが、かれんがいきなり引っ張りだし、城島スッ転ぶ!

 サンタ&ルイス、ここで兄サンタの臆病克服訓練「子供に馴れる」。見知らぬ人を怖がるサンタに、子供とのコミュニケーションをとらせる。しかし子供が近づくと、サンタは後ずさりをはじめた。ポイントは、エサを使ってサンタの方から近づけるよう仕向けること。子供がエサを差し出すと、少し経ってサンタの方から近づいてエサを食べた。これを繰り返すと、次第に子供が撫でても怖がらなくなった!

  続いて「穴掘り」について。穴を掘るのは犬の本能、夏の時期は冷たい土でお腹を冷やすために掘り、冬の時期はお腹を温めるために掘る。また、昔は縁の下で穴を掘り、犬がお産をするといった光景も度々見られた。堀内訓練士いわく、土があれば穴を掘るのは当たり前のこと。よって、夏のとても暑い日には水浴びをさせてあげれば、穴を掘りすぎる行動も和らぐという。穴掘りについてはあまり厳しくとがめないことに。

 かれんのドーベルマン自覚訓練(3)「水に慣れる」。まずは石川訓練士、濡れたタオルで体を拭くことにより水に慣れさせる。さらに声をかけながらコミュニケーションをとることで信頼関係を築く。続いて橋本さんがチャレンジ。ポイントは大げさに褒めないこと。褒めすぎると犬が興奮してしまうのだ。さらに城島もやってみるが、かれんが体をすり寄せてくるため拭くことができない。石川さんいわく、女の子のかれんは城島を異性として意識しているらしい。

 これらのアドバイスを踏まえ、ダメ犬と飼い主の2週間に渡る訓練がはじまった!

 サンタ&ルイスと葛馬さんの1日目、幸子さんとお母さんが1匹ずつ引いて歩くと、最初はひっぱりグセを見せるが、次第に横について歩きだす。続いて公園へ行くと、兄サンタが穴を掘りはじめ、そこへ弟ルイスがチョッカイをだす。まだ兄弟の上下関係は出来ていない。訓練5日目、ひっぱりグセは直らず、豪快な穴掘りも変わらず。そして1週間が経過、ひっぱりグセを厳しく正し、自転車に飛びつくルイスを何度も引き戻す。じゃれ合うクセは相変わらずでサンタがルイスを押さえつけた! そしてサンタが穴掘りをはじめると、幸子さんが引き離して土を埋め戻す。そこへまたも掘りはじめると、幸子さんは足を置いて阻止! 静かな戦いは続く。訓練10日目、ルイスは相変わらずのひっぱりグセだが、サンタは人について歩けるようになった! ここで2匹一緒に歩かせてみると、やっぱりジャレはじめた! やがて操縦不能となり、幸子さんも巻き込まれた。

 一方、ドーベルマンかれんと橋本さんの1日目。番犬かれん、来客にも知らんぷり。公園でボールを投げて見るが、ボールには行かず草をむさぼる。訓練5日目、来客がきてもソッポを向いたまま。それでもボールへの反応は変わってきた。すぐにくわえて戻ってくるが、離そうとはしない。そして1週間が経過、来客の姿に反応を示すが、吠えはしない。そしてボールを投げると、そのまま走り去ってしまう。訓練13日目、来客を見つめるかれん、そしてついに吠えた! だが、ボールへの成果は変わらず。

 こうしてダメ犬たちの訓練はひとまず終了!

 そして2週間後、橋本さん宅を再び訪れたコソドロ城島! そっと門を開けるが、庭に番犬かれんの姿はないやはりダメなままか? さらに家の様子をうかがっていたその時、家の脇からかれんが飛び出してきた! そしてコソドロ城島を見て吠えた! これで「番犬」としての役割は合格! そこへ出てきた飼い主の橋本さん、迷彩色のシャツに皮のグローブとワイルドに変身! ドーベルマンの飼い主といった自覚が芽生えたらしく、これにかれんも触発されたか? ここで城島が手綱を預かり、2週間前と同じ散歩コースで訓練の成果をチェック。

  一方、達也も葛馬さん宅を再び訪ね、サンタとルイスの訓練の成果 をチェック。2本の手綱を預かりお家を出発! ちなみに、2匹の犬を引いて歩く時は「2頭用リード」が便利。1本の手綱が2手に分かれており、犬にとっても歩きやすい。

 果たして、ダメ犬たちの汚名返上なるか!?

 サンタ&ルイスと達也、お家を出ると多少引っ張る傾向はあるが、2週間前に比べると見違えるほどの落ち着き様! すると、弟ルイスが電柱にオシッコ我慢していたようだ。スッキリしたところでお散歩再開! すると、引っ張らないどころか達也の歩きやすい位置をキープして歩き、「ひっぱる」はクリア!

 そして公園に入ると、兄サンタの動きがおかしい必死に右から左へ寄ろうとしている。実は訓練中、2匹は左について歩く訓練を受けていたため、達也の左側を歩こうとしていたのだ! ここで達也は2本の手綱を片手に持ちかえることに。その間も2匹は落ちついたままお座り。依然は片側に並ぶと決まってじゃれ合い散歩どころではなかったが、兄のサンタに弟のルイスがついて行く形がとれ、まったくからまない! これで「からまる」もクリア!

 一方、かれんと城島もお家を出発! 2週間前は表へ出るなり草を食べまくっていたが、その場所は難なく通過と思ったら、やっぱり立ち止まってしまった! 草を見つめ葛藤するかれんだが、再び歩き出した! 時折振り返って未練をみせるが、見事振りきって「草を食べる」はクリア! さらに次なる難関牛乳ビンが待ち受けていた! かれんはまたも立ち止まり、耳を立ててジッと見つめる。以前はいても立ってもいられないほど好きだった牛乳ビン。だが、この未練も振り切って「牛乳ビン」もクリア!

 その頃、サンタとルイスの前方から2人の子供がやってきた! 実はこの2人、2週間前にサンタが怖がっていた小学生。2人に近づいてもらうと、2匹とも臆することなく、撫でられても堂々としている! 特に心配なサンタだったが、コミュニケーションもとれて「人間を怖がる」もクリア!

 一方、かれんと城島はしばらく歩き、ひとまず休憩をとることに。ここで城島が取り出したのは水筒。2週間前は合図も聞かずとにかくがっついたがそんな心配をよそに、容器に注ぐ最中も、「待て」「お座り」に従い行儀良く待っている! そして「よしっ!」の合図に反応して水を飲みだした! その変わり様に城島もビックリ! これで「待て」も文句なしのクリア! そして休憩を終えるが、かれんは立ち上がらずそのまま寝転んでしまった。2週間前は寝転んだら決して動かずに城島を困らせていたが。しかし城島が呼ぶと、スクッと立ち上がった! 寝そべってもすぐ指示に従い「動かない」の問題もクリア!

 その頃、公園のサンタとルイスが何かに注目。興味あるものにはすぐに飛びつく弟ルイス、目の前にはマイクが! 2週間前はマイクが気に入りスタッフを困らせた。そこでマイクを近づけてみるが、待ての合図を守り決して飛びつこうとはしない。これも問題なし! さらに、前方から自転車が近づいてきた! 以前は自転車と見れば飛びかかっていたが。訓練後は自転車が来ても目で追うだけ! かつて達也を困らせたその気配すら感じさせず「飛びつく」もクリア!

 一方、かれんと城島はゴールのお家へと近づく。だが、前方に最大の難関「水たまり」が待っていた! 以前は怖がって小さな水たまりさえも避けていたが、果たして。濡れた地面の手前で止まり、避けるようにさまようかれんここまで来て断念か? とその時、さらに嫌いな雨が降り出し、かれんに追い討ちをかける! 城島も必死に応援を送る! すると、片足だけ水たまりに踏み込んだ。そして城島がゆっくり手綱を引くと、水たまりの中を歩いた! 雨に濡れながら「水を怖がる」もクリアし、後は家族が待つお家へ。

 その頃、サンタとルイスはいつもの穴掘り場所へとやってきた。1度掘ったら止まらない、犬の本能を超えた穴掘りグセ果たして直っているのか? 興味を示さないサンタの横でルイスが掘りはじめたが、少し掘ってすぐに止めた! しかも達也の「もういいの?」の呼びかけに反応し、その場から離れた。穴掘りへの執着もいつしか薄れ、「穴を掘る」もクリア! そしてお家へ戻り、すべての問題クリアで克服訓練終了!

 一方、かれんと城島もお家に到着。最後は門に「猛犬に注意」のプレートを貼り、訓練は無事終了!

 人に従う自覚、家族という群れの一員である認識、ダメ犬は私たちとのコミュニケーションで克服される!

 ドーベルマンのかれん、実は彼女には牛乳ビン以外にも心惹かれている物があった。最初の散歩チェックでのこと、城島とかれんが保育園の前を通りがかると、いきなりかれんが立ち止まった。保育園の入り口には「凛々しく座ったドーベルマンの置物」が置かれ、かれんはそれが大好き! そして城島の制止を振り切って中へ進入! 置物に近づいてニオイを嗅きだした。城島が引いて出ようとするが、かれんは駄々をこねて寝転んでしまった! そこへ、保育園の子供たちが城島に近づいて一言「おじさん何やってるの?」。城島は怒るに怒れず、ただ笑顔で応えていた。

 一方、最初の散歩チェックで自動車を恐れていたサンタとルイス、実は車以外にも2匹をおとなしくさせる難敵が存在した。達也が2匹を連れていると、民家の塀からこちらを見つめる影ダルメシアンがジャンプして覗き込んでいた! サンタとルイスはこのダルメシアンが大の苦手。家の前をおとなしく通り過ぎ、これまでにない強さで達也を引っ張り足早に去っていった!

 そして葛馬家では、今まで2匹を引いて散歩することができず、幸子さんとお母さんが1匹ずつ連れて歩いていたが、訓練後は1人で2匹を連れて歩けるようになり、毎日優雅で楽しいお散歩をして過ごしているとのこと。