家庭料理技能検定は取れるか!?

 

 家庭料理…栄養を考え、愛情込めて作られた温かい味。さらに、毎日の食卓においては「手際良さ」や「見た目」など、あらゆる技が盛り込まれる。あるデータによると、結婚相手に求める条件の第一位は「料理上手」となっている。

 そんな中、こんな試験がある…「家庭料理技能検定」。これは文部省認定のれっきとした資格検定! 試験は実技と筆記からなり、毎年1回、全国77ヶ所で行なわれる。英語検定と同様1級から4級に分かれ、主な出題範囲は…4級はりんごの皮むき(制限時間2分)、他に目玉焼き・みそ汁など基本的なレベルが求められ、3級は玉ねぎのみじん切り(1/2個・条件は大きさが3mm以下・制限時間8分)、他にハンバーグ・オムレツなど、下処理を要するやや複雑なものとなる。2級は魚の3枚おろし(制限時間8分)、グラタン・ムニエル・酢豚など作る過程で高度な技術を必要とされ、1級は大根のかつらむき(径6cm長さ8cm・条件は連続50cm以上・制限時間8分)、かぶら蒸し・吹き寄せなど、和洋中の様式別で高度な専門的技術が求められる。

 今回番組で「料理が苦手でそれを克服したい人」を募集したところ「100通以上」の応募があった! そこには料理に関する様々な悩みが…34歳の主婦は「オクラを切ったら糸が引いていたので、腐っていると思って捨ててしまいました」、23歳のOLは「ご飯を2合炊こうとして、水を入れる2の目盛りまでお米を入れてしまいました」、28歳の男性会社員は「鍋のフタをしたままスパゲティを茹でてしまったら、ダンゴ状になってしまいました」。

 そこで、応募者の中から2名の方に参加してもらい、苦手な課題を克服すると共に、先に行なわれる検定の合格を目指す!

 文部省認定 家庭料理技能検定は取れるか!?

 9月23日、街頭に立つエプロン城島、そこへ現れたのは番組に応募してくれた大中寛子さん(22歳)、来春に結婚を控えた彼女にはこんな情けない体験が…カボチャを料理しようとしたところ、なんと包丁がカボチャに刺さって抜けなくなってしまった! こんな調子では旦那さんに美味しい料理を作ってあげられないと悩んでいる。そしてもう1人、米村千冬さん(25歳)、彼女の場合は恋人を料理上手の女性に取られてしまった! 普段ほとんど料理をしない米村さん、彼に手料理が食べたいと言われ天ぷらに挑んだところ、手順がわからず揚げる前に火にかけていた油が炎上! その姿に彼が幻滅したという…。

 そんな料理のまったくダメな2人が、今決意のキッチンに立つ!



 まず3人が向かった先は、3分クッキングでおなじみ料理研究家である牧 弘美先生のお宅。 先生は事前に見ていた資料から、2人にそれぞれ課題を出した。米村さんへの課題は、炒め物の定番「回鍋肉」。検定では平成10年度11年度と実技に中華の炒め物が出題され、今年も出題される可能性が高い!

 制限時間は本番と同じ「25分」。まずはキャベツ、葉の部分は大きく切り、芯に近いところは細かく切る。続いてピーマンは乱切りし、ここまでは順調か? と思ったら、1つの種を取って切ると、また1つ手にして新たに一から繰り返す…この手順では効率が悪い。本番は手際良さの勝負でもある! 続いて炒めの作業、野菜の置かれた流しからコンロまでは少し離れているが、米村さんは勢いで手移し! ムダのある動きに見えるが…。そして軽く火が通ったところで皿へ移す。今度は豚肉を小さく切り、フライパンの上に一枚ずつ丁寧に乗せ、弱火でじっくり炒める。調理工程の半分を終え、ここまでの目安は10分だが、既に20分が経過! 残り5分で今度は合わせ調味料づくりに取りかかった。

 そして米村さん作の回鍋肉が完成! 出来栄えは、弱火で時間をかけて炒めたため汁気が多く野菜はしんなり…。費やした時間はリミットの2倍となる50分もかかってしまった!

 回鍋肉の正しい作り方は…まずはすべての材料を切り、合わせ調味料も予め準備。そして使う材料はコンロの近くに置き、強火で炒めるのが鉄則! これで、15分ほどで作ることが出来る。ちなみに、牧先生が作った回鍋肉は野菜に香ばしい焦げ目、シャッキリして水気もほとんど無い。

 米村さんが料理を苦手とする理由は、親子関係にあった。お母さんは栄養士で料理の腕はプロ並み! お母さんが台所に立てば娘の出る幕はない。よって毎日の食事はお母さん任せとなり、料理から遠ざかってしまったのだ。

 続いて回鍋肉を試食…先生は「みそ汁を飲んでいる感じ」と厳しいコメント。城島は調理方法に触れ、強火のところを弱火にしたり、「恋愛も料理も臆病な部分があるかも」と米村さんにとって鋭い指摘! そして、先生からの最も重要なアドバイスは…料理の全体像を頭で覚えること! 段取りを良くすれば、一層おいしい料理が出来るという。

 続いて大中さんの料理、先生からの課題は「ドライカレー」。実は、この課題には大事なテーマが隠されていた…料理の際に欠かせない「皮むき」と「みじん切り」、これらは実技試験に多く出題されている。

 こちらも制限時間は25分。まずはジャガイモの皮むき、包丁の手つきが危なっかしく、今にもケガしそう。包丁を上に向けて切ったり、ジャガイモを立てて削るように切ったり、見守る面々も冷や汗もの…。皮は分厚く、その厚みは8mmに達し、ジャガイモがなくなりそう。ジャガイモの皮の近くには多くの栄養分(デンプン)が含まれ、栄養をしっかり摂るには出来るだけ薄くむくことが大切! 既に6分が経過し、次は小さいショウガの皮むき。依然スリリングな手つき、もし誤って手が滑ったら、間違いなく指に。その時!…間一髪セーフだった。続いて玉ねぎのみじん切りだが、包丁が真っ直ぐに入らないため、バラバラになってしまった!

 材料を切る時間の目安は18分だが、大中さんは制限時間を越えて35分が経過! すると彼女の動きが急に機敏になり、コンロ・流し・カウンターと慌しく動きまわる! そして炒めの作業、ここからは軽快にフライパンさばきだが、ケチャップを慌てて出そうとしたあまり…勢いあまって手に飛び散った!

 ここで牧先生が米村さんに解く…「男は口で釣れ」という言葉があり、美味しい料理を作ってあげると男性は絶対に離れないという。そこには言葉だけじゃない、真実があるからだという。その言葉が胸に染みる米村さん、そして感心する城島であった。

 そして大中さん作のドライカレーが完成! 時間は「57分」で2倍以上もかかったが、遅さを除けばみじん切りはしっかり、カレーも程よくしっとりして煮詰め具合も十分! これを味わう牧先生…味はOKだが、やはり問題は分厚すぎたジャガイモの皮、アドバイスはリンゴなど丸いものの皮むき練習をしたほうが良いとのこと。

普段の大中さん、料理はほとんどしないうえ、皮むきはピーラーなどの便利な道具を使うため、それが包丁への恐怖心を大きくしていた!

 そして牧先生、今度は城島を指名! その課題は「炒飯」、城島は驚くばかりか炒飯を作るのも初めて。これも2人が見て学ぶ勉強のため。実は、平成10年度11年度にはご飯を炒める実技が出題されている。流れ板との勝負で幾多にも及ぶ料理を披露してきたエプロン城島、ここは意地の見せどころ!

 制限時間は15分、チャーシューのみじん切り、長ネギのスライスと順調にこなし、次に生タマゴを片手で割り、溶いて塩をふる。そしてタマゴを炒めると、城島は時間を考えて別のフライパンも同時に温める。続いて強火でチャーシュー、ネギを炒め、そこにコショウを加える。ここまでかかった時間は8分、最後にご飯を入れ、慣れた手つきでフライパンをまわす。

 残り5分、最後の味付けも手際良く塩、コショウ、仕上げは香りと色付けにしょう油。ここで味見をするが、どうも薄いらしい。城島がさらに味付けすると、先生はやや不安げ。そして再び味見…やはり薄いらしいが、15分となり制限時間ピッタリで終了!

 城島作の炒飯が完成! 日頃作るのはパスタ中心らしいが、さすがに長い1人暮らし、手際の良さは先生も太鼓判! そして味見…すると食べるなり水を飲む先生、さらに米村さん大中さんも水を飲みはじめた! 全員辛かったらしい…。明らかに入れすぎた塩・コショウ・しょう油、実は、1人暮らしの男性の料理は濃い味付けになりがち。それに慣れた城島の舌は「薄い」と判断したのだ。思えば、これまでの弁当対決でも、濃い味付けが随所に見られた…。城島は先生から塩加減の塩梅を覚えるよう指摘を受けた。レシピに書かれている「塩少々」とは、人差し指と親指で塩をつまんでふる量、小さじで1/8、分量で0.6gに相当するという。

 続いて米村さんと大中さん、先生からリンゴの皮むきの手ほどきを受ける。

皮をむく時の包丁の使い方」…包丁の刃と親指で厚さを調整しながら、人さし指へ近づけるように包丁を走らせる。同時に片方の手で材料のほうを回すと楽に切れる。

 ヒザが自由に曲がるよう楽な姿勢をとり、アドバイスを踏まえて挑む! すると早くもコツを掴んた米村さん、ゆっくりだが皮の薄さは程よく、リンゴもしっかり回し、途中で皮が切れることなく上手にむけるようになった! 一方、大中さんは依然おぼつかない手つき…。

そして、それぞれ自宅にて約2週間に渡る練習がはじまった!

 結婚を控えた大中さん、1日目はリンゴと包丁代わりに、ボールと定規で感触を掴む。3日目には実際にリンゴをむいてみるが、親指をあてがうポイントを忘れ、依然スリリングな手つき…。5日目、検定には筆記試験もあるため、ボールを回しながらの勉強。7日目、再びリンゴの皮むきに挑むと、皮は途切れがちだが薄さと親指の使い方はかなりの進歩! そして10日目を迎えると、皮むきの技術は大きく向上! 12日目には、はじめてポテトサラダを作った!

 一方の米村さん、1日目は栄養士であるお母さんの料理をチェック。そこには、今まで見過ごしていた知恵と手際の良さがある。続いて料理の作り方を自分の言葉に置き換えて頭に叩き込む! 5日目はキュウリの輪切りにも積極的に挑戦! その熱意にお母さんも応え、切り方のコツを丁寧に指導。7日目には台所を任され、教わった通りにキュウリの輪切りをこなす。そして12日目、包丁さばきにも自信がつき、輪切りも次第に素早くなった!

 こうして2週間が過ぎ、城島と共に再び牧先生を訪ね、練習の成果を見てもらう。まずは、検定試験の中にある「リンゴの皮の丸むき」に挑戦!

 平成9年度、実際に出された4級実技試験の出題…りんご1個を丸むきにし、皮とともに提出しなさい(制限時間2分)。条件は皮幅1.5cm、なるべく1本につなげること。

 黙々と皮むきをこなす米村さん、大中さんはリンゴを持つ角度がおかしいと指摘を受ける。そしてタイムアップとなり共に間に合ったが、大中さんは皮が途切れてしまった。一方、米村さんは見事1本につながり、皮幅もちょうど良く、先生から合格のお墨付きが出た。

 続いては料理、大中さんへの課題は「肉じゃが」。調理のあらゆる要素が盛り込まれる肉じゃが、制限時間は40分。2週間前はジャガイモの皮がむけなかった大中さんだが、今回は薄さも良く格段の進歩! 続くニンジンの乱切り、玉ねぎのくし切りもクリア。材料を切り終え、牛肉の炒めに入ったところで15分が経過、これは目安どおり。表情も2週間前とはまったく違った落ち着きぶり。材料をすべて入れ、ジャガイモが柔らかくなるまでじっくりと煮込む。そして焦げ付かないように鍋を動かしていると…終了のアラームが鳴った。結局、煮込み時間延長で5分オーバーの45分で完成!

 大中さんがはじめて作った「肉じゃが」、皮むきは鮮やかにこなし、手順もミスはなかったが、1つ1つの作業がやや遅かった。そして試食…ジャガイモの煮崩れ具合もほど良く、城島が意見を聞こうとしたら、先生は既に平らげていた。味は申し分なし。これには大中さん、ホッとした様子。

 続いて米村さんへの課題は「麻婆豆腐」。手早さが命の中華、制限時間は25分。まずは鍋を火にかけ、その間にすべての材料を切る。スピーディーになった包丁使い、長ネギ・小さいニンニクのみじん切りもムダがない。そして沸騰した鍋に豆腐を湯どうしし、ここまで5分。その間にタレとなる合わせ調味料を作ると、手順のよさに先生も目を見張る。そして炒めの作業、材料はコンロの周りへ運び、強火の鉄則を忘れずに挽き肉を炒める。そこへ合わせ調味料、さらに豆腐を入れる。準備の大切さは火を使っている時に物を言う…もしここで合わせ調味料を作りはじめていたら、肉に火が通り過ぎてポロポロになっていた。ここまで12分、残り時間で豆腐を煮込む。そして仕上げ、とろみを出すため水で溶いた片栗粉を加える。

 米村さん作「麻婆豆腐」、たっぷり時間を残し17分で完成。手際良さと強火をこころがけ、豆腐も崩さず程よいとろみ。そして試食…先生の「美味しい」のひと言に、米村さんも一安心。 城島も感心しながら味わい、先生を横目で見ると…またもとっくに平らげていた! 米村さんはすべての面で誉められ、試験合格も充分に可能性があると高い評価をもらった。 さらに先生のひと言、「こんなおいしい麻婆豆腐作ってたら、彼に逃げられる事なかったのにね」、これには米村さん…硬直。

 そして試験まで残り3日となり、各自本番へ向けてラストスパート! 米村さんと大中さん、牧先生から教わったことを何度も繰り返し、試験前日になってもリンゴの皮むきの練習は特に念入りに繰り返された。果たして、本番では練習通りにうまくいくのか?



 そして10月8日、ついに試験当日を迎えた。米村さんは筆記の問題集を見ながら、大中さんはボールを握りながらの会場入り。飲食業を目指す人・学生・主婦など男女様々な受験者に交じり緊張気味の2人。リンゴ対策は万全だが、果たしてどんな問題が出るのか?

 いよいよ4級実技試験が始まった。2人の前に置かれた実技の1問目、それはリンゴではなく…キュウリだった。大中さんはキュウリの練習をほとんどしていない…。一方、みっちり練習していた米村さん…余裕か?

 出題内容は…きゅうり1本を薄く輪切りにしなさい。条件は厚さが3mm以下で揃っていること(制限時間2分)。

 実技開始! 時間を有効にゆっくりこなす大中さん、米村さんはテンポ良くスムーズにこなす。そして2分が経過し、実技の1問目終了。2人とも時間内に間に合い、切ったキュウリは係員によって運ばれていく。

 続いて実技の2問目…かきたま汁を作りなさい(制限時間8分)。

 短い時間、手際良さが第一のかきたま汁、米村さんはとろみ用の片栗粉を溶き、まずはすべての材料を並べる。一方、大中さんもタマゴを必死に溶く。そして仕上げに穴あきオタマでタマゴを落とす。これも時間内には終わったようだが…不安な中、完成したかきたま汁を提出。

 これで4級の実技は終わり、続いて4級筆記試験! 出題内容は、例えば…「Q.計量スプーンの正しい使用法はどれか?」。A.すり切りを垂直に立ててすり切り、表面を平らにする。B.スプーンを揺すって表面を平らにする。C.すり切りで押さえ入れて表面を平らにする。正解は…A。「すり切り」とは、カップ・さじなどで、縁すれすれにならすこと。

 今度は3級実技試験、4級に続けて受けることが出来る。1問目は、きゅうり1本を斜めのせん切りにしなさい(制限時間6分)。 米村さん、はじめての斜めせん切り、6分という時間を慎重に使う。大中さんもはじめてだが、こちらはスピーディーにこなしていた! 続く2問目…豚肉のソテーを作り、提出しなさい(制限時間15分)。今年は炒め物の出題はなかった。これも2人にとってはじめての料理。肉が縮まないよう筋を切り、手早くフライパンで焼く。まさかの豚肉ソテーだったが、15分間懸命の料理が続いた…。

 これですべての試験終了! 運命の合格発表は、12月25日!

 2週間に及ぶ特訓を経て、試験を無事?終えた米村さんと大中さん。試験直後の感想をスタッフが尋ねたところ、米村さんは少し自信なさげ・・・。豚肉のソテーで肉の筋切りを忘れ、炒めたときに肉が縮まってしまった。また、筆記試験では初めて見る問題が出て戸惑ったという。牧先生から「合格の可能性大」とお墨付きをもらった米村さんだが、その結果やいかに?

 一方、大中さんの自己評価は、豚肉のソテーは上々の出来だったらしく、これを持ち帰り婚約相手の彼に食べさせた。これまで彼に手料理をせがまれても断っていた大中さん、彼から「俺の為には作らないで、試験の為なら頑張るのかー!」と、冗談で皮肉を言われたとか・・・。

DASH村 未知なる山を探検!!

 

 ある秋の日のDASH村。収穫を迎えた一方で、村の山々には季節の様々な風物詩、密かに実った自然の命が息づいている。しかし、そのすべてを確かめるには至っていない…。実は、村全体の8割にあたる約1万坪の土地にはDASH村の山々が広がり、そのほとんどは長年誰も足を踏み入れていなかった場所。もしや、そこに数多くの山の幸が実っているのでは…?

そこで山の南側と北側に分かれ、秋の味覚の探索がはじまる!

 2000年10月17日、山へ向かった一行は途中で2手に分かれ探索開始! 北ルートは畑の先生・三瓶明雄さんを筆頭に、城島・達也・松岡が続く。行く手にはアカマツ林が広がり、もしやマツタケが採れるのでは? 収穫に胸ふくらむ!

 南ルートのメンバーは炭焼きの三瓶金光さん、太一・長瀬・清。山へ分け入ると、沢の近くでいきなり「アケビ」を発見! 木々にたくさん実り、その多くは鳥がついばんでしまったが、きれいな状態の実も残っていた! ここで金光さん、「そねのマツタケ何見て育つ 沢のアケビを見て育つ」、この古くからある詩に従い、南ルートもアケビに続いてマツタケ狙い!

アケビ」…アケビ科アケビ属、山野に生え、熟すとパックリと割れ甘い実が美味しい。

 一方、北ルートはキノコを発見! 両手に余るほどの「オリミキ」をゲットした松岡、「キノコ汁が出来るよ!」と期待がふくらむ。そこへ近づく明雄さんだが…斜面に足を滑らせた! 幸い尻もちをついただけで大事には至らず。さらに達也まで…。

 「オリミキ(ナラタケ)」…キシメジ科、美味で広く食用にされるが、生食すると中毒する。

 その頃、南ルートもキノコを発見! 長瀬が見つけたキノコを金光さんに見てもらうと、食べられない種類だった! そこで長瀬が種類の見分け方を訊ねると、金光さんはそのまま歩き出してしまった…「教えてくれないの」と立場のない長瀬。

 一方、北ルートは「ホコリタケ」を発見! 押してみると、中央の穴から煙状の胞子が出てきた。松岡が食用かを訊ねると、明雄さんから「そんなの喰えねぇよ!」と厳しい返事が! これに松岡はスネてしまい、明雄さんは笑顔でフォロー。

ホコリタケ」…ホコリタケ科ホコリタケ属、無毒だが食用には向かない。

 その頃、南ルートは金光さんの説明を受けながら山を登る。マツタケをはじめキノコが良く生えるポイントは、「西日の当たる場所」「山の斜面」「砂地」といった条件が揃った場所。そして西日の射す山に着くと、この辺りにはシメジやマツタケが生えているかもしれないという。マツタケと聞き、長瀬の眼が光る! その時、金光さんが大声を立てた! マツタケか? 近づいてみると、「アミタケ」だった。金光さんいわく、最高に美味しいキノコだという。ようやく食用キノコを見つけて喜ぶ太一だが、長瀬はマツタケ以外まったく興味なし!

 「アミタケ」…イグチ科、風味がさっぱりしており、歯切れ舌ざわりが良い。

 続いてマツの木が密集するエリアへやってきた。マツタケの期待大か? ここで全員、枯れ葉などをどかすための棒を持って進む。そして太一がキノコを見つけるが、それは毒キノコだった。

  一方、北ルートは肝心な城島の姿がないことに気づいた。すると、草木をかき分けながら城島が降りてきた。その手にはたくさんのキノコが! そこにはアミタケもあるが、カサが開きすぎて既に食べられない状態だった。そして標高約700m地点に着くと、明雄さんが何やら発見!「ベコだ!」…牛か? そのベコとは「イノハナ」というキノコ。中々見つからない珍味、大きいカサが特徴で手にしたのは幅21.3cm、「これでご飯を炊いたら最高にうまい!」と明雄さん。

イノハナ(コウタケ)」…イボタケ科コウタケ属、幾分ほろ苦く歯切れのよい風味、生食すると中毒する。

 その頃、南ルートでは同じく珍味の「マツブドウ」を発見! 見た目はブドウのようでいかにも甘そう。太一が鼻を近づけてみると松やにの香り? そしてひと口…ブドウどころか、その強い渋みにしかめっ面!!

マツブドウ(マツブサ)」…モクレン科マツブサ属、山地に生え、松やにのような匂い。漢方薬でもある。

 続いて西日の射す斜面に着くと、そこは砂地でマツタケが生えやすい絶好のポイント! 重点的に探していると…「出ておったよ!マツタケ!!」と、ついに金光さんが見つけた! 棒で掘り起こしてみると、カサの幅13.4cm、高さ18.4cm、正真正銘の天然もの! その香りに太一歓喜の叫び…「ヤッホー!」。俄然燃える太一と長瀬、すると金光さんがまたもマツタケをゲット! やはりここは絶好のポイント! 負けじと目を凝らす太一、狙うは落ち葉の盛り上がったところ。すると、太一もついに発見! 求めていた香りに収穫の実感が湧く。

マツタケ」…キシメジ科、日本の代表的な食用菌、歯切れ、歯ごたえは格別! 特有の香りを持つ。

 一方、北ルートはアカマツ林で懸命に探す松岡、明雄さんも長年の経験と眼を利かせる。すると明雄さん、「あったぞ!」…マツタケか? 達也が近づくと、それは「シメジ」だった! マツタケが香りならシメジは味、天然ものは中々お目にかかれない。喜ぶ明雄さんと達也、しかし松岡の反応は今一つ…この男は何よりマツタケにこだわっていた!

ホンシメジ」…キシメジ科、昔から「におい松茸、味占地」といわれ美味。

 そして松岡は何やら見つけるが、マツタケ以外は採る気なし。達也はまたもシメジをゲット! そんな中、1つもキノコを採っていない男がいた…城島! のんきに枝を掴んでターザンごっこ…だが、ターザンどころかそのまま尻もち!

 マツタケをゲットした南ルート、一足先に村へ戻った。続いて北ルート、達也と松岡はマツタケが採れずに悔しそう。そして太一からマツタケ収穫の吉報を受けると、疑ってかかる2人だが、実物を見て仰天! ちょっと悔しそう…。それでも収穫量では北ルートも負けていなかった!

 こうして日が落ち、手に入れた山の幸で夕食づくりがはじまった!

 松岡はフキの葉を湧き水で湿らせ、これにマツタケを包む。そして素焼きの鉢に入れて火にかけた。香りも楽しめるよう蒸し焼きにするという。松岡がマツタケにこだわっていたワケは、これを作りたかったからだった。そんな松岡をよそに、城島はマツタケの香りを楽しむだけ…。

 そして松岡自慢の一品目「マツタケの蒸し焼き」が完成! 塩をふっただけの素朴な味付け、その味と香りに全員感激。だが、長瀬は食べない…実は長瀬、キノコを採るのは好きだが、食べるのは大嫌い! 続いて2品目は「キノコ汁」、具は大根の葉と色んな種類のキノコ。さらに、シンプルに「シイタケ焼き」、しょう油をかけ串に刺していただく。そんな中、長瀬は徐々に後ずさり…。すると、そんな長瀬に明雄さんがシイタケを差し出した! 明雄さんに渡されたら断るわけにもいかず、とりあえず手にとる。シイタケを手に立ち尽くす長瀬、観念するしかないのか?

 シイタケを育てたのは長瀬自身だった。明雄さんのアドバイスを受けながら精魂込めて育てた日々…。実りの喜びは味わってこそ! そして長瀬、ついに恐る恐るひと口…だが、考え込んだままコメントなし。すると表情変えずにまたひと口! 結局、無言のまま最後まで食べきった! そして呟くように一言…「うまいかも…」。苦手なキノコもこの場所だからこそ感じる旨さ! 続いてキノコ汁が食べ頃となり、全員体の芯から温まった!

 キノコづくしで堪能した秋の味覚! そして長瀬は改めて「シイタケうまかったなぁ」と呟くように語った。

 今回のロケでシイタケの美味しさを知った長瀬、その後のスタジオ収録では「DASH村のおかげでシイタケが好きになったんですよー!」「モチモチしててうまいっすよー!」と、その味にすっかりハマっていた。今では外食の際、自ら率先して注文するほどのシイタケ好きになったという。