那覇空港に到着した幹也・松岡ペア。 早速、公衆電話を探し、おばあちゃんの家へ電話をかける。 おばあちゃんは古喜屋(こきや)なえさん。 おばあちゃんに空港から家までの行き方を聞いてみるが、聞き取ってメモを取るだけで精一杯の松岡。
松岡のメモ
バスターミナルカラ バスデカッチン ヘンナバスティチオリンバイ ンマカラデンワシーベ | 分からないながらも、まずは最初の「バスターミナルカラ バスデ」
の部分を頼りに空港から那覇バスターミナルへ移動。 一方、響介、太一ペアも公衆電話から、 おばあちゃんの仁田(にた)八千代さんに電話する。
こちらも、メモを取るだけで一苦労。 太一のメモ
でけぇけどいっぺぇあるいてきしゃい うらはまがわまんしょんがみえっがら そこみぎのほうさあるいてくっど すかっぱさでるから |
『でけぇけどいっぺぇあるいてきしゃい』を「距離があるけど、いっぱい歩いてきなさい」 と判断した太一。とりあえず歩き出し、さらにその先のくだりにある
『うらはまがわまんしょん』を探す。 しかし、マンションのような高い建物は見つからない。 すると、太一が発見「あれだ!」と指差した先には「浦浜川〜」の文字が。
なんと「浦浜川マンション」2階建てのアパートだった! その頃、那覇バスターミナルに到着した幹也、松岡ペアは、 次の行き先を探すべく、路線図を見てみるが、ズラリと並ぶバス路線に圧倒される。
鉄道のない沖縄は、バスが市民の足となっているので路線の数も100を越える。
とりあえず、先ほどメモったものをもう一度見直してみる。 すると松岡が、メモりきれなかった言葉の中に『パパイヤ』と聞こえたくだりがあったのを思い出した。「おみやげにパパイヤ買ってきてって事?」と判断した松岡は、
とりあえず国際通りへと向い、パパイヤを購入。 そこで松岡、幹也君と仲良くなる為に自腹でマンゴージュースを購入。 「美味しい!」と喜ぶ幹也君。そこで松岡、
「オレにも一口飲ませてくれよ。」しかし… 「イヤ」と冷たくあしらわれてしまった。 「じゃあいいよ。もう一本買うから…」まだまだ2人の間には距離があるようである…。 傷心の松岡、観光案内所で「カッチン」が「勝連」という地名である事を聞き、
バスで勝連町へ向かう。 バスの車内で「でも『ヘンナバスティ』って何だろう?『変なバス停』?そんな訳…」 などと言っていると行き先案内のアナウンスが…
「次はヘンナ、ヘンナでございます」 「えっ、えっ!?ヘンナ?じゃあ降りなきゃ!」と急いで下車する松岡と幹也君。 バス停を確認してみると、確かにそこには「平安名(へんな)」の文字が。 ここまでで、ほぼ松岡のメモは理解する事ができた。
那覇バスターミナルから バスで 勝連の バスターミナルカラ バスデカッチン 平安名 バス停で 降りなさい から 電話しなさい
ヘンナバスティチオリンバイ ンマカラデンワシーベ | そこで、周辺で電話を探し、おばあちゃんにこれから先の行き方を聞いてみる事に。 その頃、響介、太一ペアは「すかっぱ」の意味を考えていた。
すると前方に見えてきたのは「鹿」。 「すか…、すぃか…、しぃか…、しか…?『鹿が出る』って事かな?」 ここで太一もメモした内容を理解する事ができた。
距離があるけど いっぱい歩いてきなさい 浦浜川マンションが 見えるから でけぇけどいっぺぇあるいてきしゃい うらはまがわまんしょんがみえっがら そこ 右の方に 歩いていくと 鹿に 出るから
そこみぎのほうさあるいてくっど すかっぱさでるから | 周辺で公衆電話を探し、八千代おばあちゃんに電話し、これからの行き先を聞く。 太一メモ
みぎさまがってさかおりるど すかっぱさでるがら すぃたけのっこりあるどごこえて みぎさまがってでんわしてください |
八千代おばあちゃんの話では「すかっぱ」は「鹿」ではないらしい。 今いる場所から、言われた通りの道を行けば「すかっぱ」に出るというが… すると…「あー!『すかっぱ』って砂浜の事だったんだ!」
ようやく軌道修正する事ができた響介・太一ペア。さらにおばあちゃんの家へと急ぐ。 平安名バス停で降りた幹也・松岡ペア。近くの公衆電話からナヘおばあちゃんへ電話。何度も聞き直しながらメモる松岡。
ちなみに… ナヘさん「ここからは『オマイリサン』を…」 松岡 「はい、『おまえださん』…」 ナヘさん「オマワリ」 松岡 「おまえり」
ナヘさん「オマワリサン」 松岡 「おまえびさん」 ナヘさん「…」 松岡のメモ
オマイリサンガイルクトゥンマカラ マガッテショウガッコウピザイシ スグアルウージバタケ ケーテデンワシーベ |
幹也君とお揃いのサングラスをかけ、気合を入れる松岡。 するとその成果か「オマイリサン=おまわりさんの立て看板」を理解。
さらにそこを曲がると小学校を発見。 かなり、順調な2人。このまま一気にナヘおばあちゃんの家までの距離を縮められるか? その頃、こちらも順調な様子。
「すいたけ…、すぃたけ…、しいたけ!?」と閃いた響介君。 とすぐ近くでしいたけ栽培している方と遭遇。そこで太一、
太一 「これってすいたけですか?」
オジサン「そうです」 太一 「のっこりしてます?」 オジサン「のっこりしてるよー!」 そのオジサンの近くにはたくさんのしいたけが、という事は…
「分かった!『のっこり』って『たくさん』って事だ!」 すぐさま理解した太一と響介君。すぐに公衆電話を探す 太一のメモ
みぎに 曲がって 坂下りると 砂浜に 出るから みぎさまがってさかおりるど すかっぱさでるがら しいたけ いっぱい あるところ越えて 右に 曲がって 電話して下さい
すぃたけのっこりあるどごこえて みぎさまがってでんわしてください | その頃… 「『ウージ』ってあの事じゃない?『島唄』の中のウージでしょ?♪ウ〜ジの下で〜
あっ、サトウキビだ!ノッて来たゼ!ヘイ!!」 幹也「…。」 またも傷心の松岡、さとうきび畑へと向かう。 しかし、何とか幹也君の心を開こうと努力する松岡。 松岡「何か、『菊次郎の夏』みたいな風景だよね。『おじちゃーん、名前なんていうの
〜?』『菊次郎だよ!バカヤロー!(ビートたけしさん風で)』 幹也「…」 松岡の孤独な戦いは続く…。 こちらは、本当の兄弟のように仲が良い響介・太一ペアは仲良くお昼ご飯。
「いだだきまーす」と響介君がオニギリをパクリ。そして太一も久々のDASHオニギリをガブリ。 手前の商店の電話で、八千代おばあちゃんにこの先の行き方を聞いていた。
太一メモ
ろくじぞがあるから ひだりさまがってずっといって ふるさとセンターさいって かぜもらってきてけらい |
2人が昼ご飯を食べていたのが、「ろくじぞ」の側。 実はこの「ろくじぞ」は「6体のお地蔵様がまつられている所」だった。
食事を済ませた2人は「かぜ」を貰いにふるさとセンターを目指し、歩き出した。 到着したふるさとセンターには、たくさんの海産物が売られていた。
そこで響介君、売り場の人に「すいません!『かぜ』って何ですか?」と聞いてみた。 すると出してくれたのは、なんと「ウニ」。 この辺りではウニの事を「かぜ」と呼ぶらしい。
そろそろ夕暮れも近い、早速購入しおばあちゃんの家へと急ぐ。 太一のメモ
六地蔵が あるから 左に 曲がって ずっと行って ろくじぞがあるから ひだりさまがってずっといって ふるさとセンター に行って ウニを もらってきて下さい
ふるさとセンターさいって かぜもらってきてけらい | その頃、広大なサトウキビ畑を何とか越えた幹也、松岡ペア。
疲れた幹也君をおんぶしながら、商店で見つけた公衆電話から電話する。 松岡のメモ
オノマママッスグサカオリナ ミギシイケネートクヤマショウテンガ アッテンピザイシイケネー ンマカラチカークデゥ |
またも出てきた「ピザイシ」。先ほどのメモを見ながら松岡が理解したのは「左」。 実際に前回の「ピザイシ」の部分で「左」に曲がっていた。 すると幹也君が「この道で大丈夫。だって見た事あるもん。」
ナへおばあちゃんの家まであともう少しか? こちらも、おばあちゃんの口から「あともう少し」という言葉が聞けた響介・太一ペア 太一のメモ
べーご いっぺぇ いっどご ひだりさまがって あげとりみえだら もうぺっこでばあちゃんの うちだから |
「♪テレビもねぇ、ラジオもねぇ、車もそれ程走ってねぇ」ってこんな歌あったよね? 『べーご』って歌詞もあったでしょ?…あっ!『牛』だ!」 吉幾三さんの「俺ら東京さ行ぐだ」から導き出した太一。
しばらく歩くと、牛のたくさんいる牧場を発見。 しかし、その先の「あげとり」が分からない。 辺りが夕闇を包み始めた。日が落ちてしまうとこの辺りは街灯も無いので
家を探すのは非常に困難。果して、間に合うのか? その頃、道をずっと下っていた幹也・松岡ペアは海に辿りついていた。 ここから先は、幹也君の記憶を頼りにナへおばあちゃんの家を探す。
すると、曲がり角をひとつ曲がったところで、急に幹也君の足取りが早くなった。
その先には、家の前で待っていたナへおばあちゃんの姿があった!
海老原幹也君・松岡ペア 10時間40分で到着! 最後の松岡のメモ
このまま まっすぐ 坂下りて 右 行くと 徳山商店が オノマママッスグサカオリナ ミギシイケネートクヤマショウテンガ あって 左 いくと そこから ちかくですよ
アッテンピザイシイケネー ンマカラチカークデゥ | こちらはまだ、「あげとり」を探している響介・太一ペア。
とにかく「鳥居」ではないかと推理した太一、とりあえず鳥居を探すがなかなか見つからない。元気だった響介の顔にも疲労の色が見えてきた。 すると坂を登り終えた先に見えたのは「あっ!これだ!でっけぇー!」
遂に発見!「あげとり」とは「赤い鳥居」の事だった。 鳥居をくぐると急に走り出した響介君。「あと、ちょっと!」と太一の前を走る。 「おばあちゃん!」と叫ぶ響介君。そこには八千代おばあちゃんの姿が! 松山響介君・太一ペア 11時間30分で到着!
買ってきたウニなどに舌鼓を打つ太一。 しかし、それは同時に響介君との別れの知らせでもあった。 「じゃあな、響介。」という太一に、涙でまともにしゃべれない響介君。 夏の終わりの小さな大冒険は、こうして幕を閉じた…。 |