DASH村 〜秋野菜は作れるか?〜

秋一色に染まったDASH村。
稲刈りも終わり、喜びに包まれるこの村に、またひとつ嬉しい報せが届いた。

DASH村に新しい仲間が加わったのである。
彼女の名前は「マサヨ」。お年頃の八木橋の為に、
清が連れてきたお嫁さんである。
しかし、相性が合わなければ、せっかくの楽しい結婚生活も
楽しく送る事などできないはず。

八木橋の熱烈な恋のアピールにも、マサヨの態度はそっけない。
仲良く草を食べる姿も見られたようだが、食事が済むとまたそっぽを向いてしまうマサヨ。
夏の太陽のようにギラギラと燃えるような恋心を一方的に寄せている八木橋だが、
この恋、実るのでしょうか?

新たな喜びに包まれていたDASH村。季節もすっかり秋色に様変わりし、
一年で一番色濃い季節となった。

振りかえれば8月の夏野菜。色彩豊かな野菜が収穫できた。
季節は変わって秋、男たちが次に挑むのは「秋野菜作り」。
秋野菜は夏野菜に比べて、味が濃厚で美味しいといわれている。
夏に大収穫を迎えた男たちは、さらなる大収穫に向けて動き出したのである。

「これもうお店で売ってるよね。」と声を弾ませながら、眺めているのは
サツマイモ。びっしりと張ったツルの下にはエンジ色の美味しそうなサツマイモが顔を出していた。
しかし、収穫まではもう少し。

「じゃあ、ナガイモも見てみようよ」
見ると三角形に組んだ竹に絡まる長いツル。
その準備は6月まで遡る。

竹をナガイモが育ちやすいように筒状に編んでいる太一と朝美さん。
その筒は「ムカゴ」といい、長くて衝撃に弱いナガイモを折らずに育てる為のもの。
明雄さんに教わりながら、慣れない手つきで編んでいく。

できたムカゴを村の一角へ運び、土に埋める。
そのムカゴに種イモを埋め、準備は完了。

数週間後、ナガイモの様子を見にいくと、ツルがだいぶ伸びている。
そのツルを巻き付ける支柱を立てる為、周りの雑草を刈る。
しかし、その作業中に事件は起きた!
「あっ!」「やっだなぁー」
苦笑いの達也が手にしている先には、切れてしまったツルが!
すると!「あっ!!」何と明雄さんもツルを切ってしまったのである。
「明雄っちー。」「こりゃ、だぁめだぁ…。」と面目丸つぶれの明雄さんだった…。

気を取りなおし、支柱を斜めにクロスするように立て、ツルを巻き付ける。
こうする事で、よりナガイモたちが成長を遂げるのである。

時を同じくして、清が植えているのはサツマイモ。
一つ一つ丁寧に植えている清。
「できたら落ち葉で焼きイモに…」など想いにふけっているのだろうか、
1人で黙々と作業を続ける清であった…。


実は順調に育っているようだが、葉っぱは何やら紫色に変色しているものも
目立つ。「霜があたったんだな。」

そう、昨年襲われた「霜」。またこの季節がやってきたのである。
全体的にくぼ地になっているDASH村。
風が通りぬけにくく、風がよどんでしまうため、霜が降りやすいのである。
しかし、昨年と同じ過ちを繰り返す男たちではない、しっかりと対策を用意していたのである。

「これって、ここ切っていいの?」
続々と収穫前のナスの葉だけを残して、枝を切り詰める城島と達也。
実はこれ「わけ芽取り」といって、余分な枝を切っておくと、
また秋になってから実がなるというもの。

男たちが準備しているのは秋ナス。

しかし、秋野菜作りは夏に比べ、昨年やられた「霜」に始まる冷害など、
困難が多い。そこで男たちが用意したものは…?

「何か畑っぽいよね」「これあるだけで全然違うよ、ベテラン畑の仲間入りだね」と
仕上がり具合に満足そうなのは太一と城島。

そう、彼らが用意したのは「ビニールハウス」。
ビニールで覆う事により、高い温度で育てる事ができるので、
霜にやられる心配も少ない。ナスに続いて、とうがらし畑もビニールで覆う。

さらに小松菜、春菊、カブ、ほうれん草、チンゲン草などの
秋野菜の代名詞も植える。
男たちも「この野菜はこうやって食べよう」など夢は膨らみ、
種を蒔く手も軽やか。

数日後、芽が出てきた所で早速、ビニールで覆う。
これで秋野菜の冬対策もバッチリである。


しかし、ある日のかなり冷え込んだDASH村。気温は何と3度!
周りは霜が降りている…。心配して秋野菜の様子を見に行く清。
しかし、ナス、トウガラシを始め、全て無事だった!
「大丈夫、生きてる…。」とほっと肩を撫で下ろす清であった。

しかし、そんなDASH村に新たな問題が発生!

その問題とは昨年もやってきたあの「招かざる客」…。
北登は吠え、アイガモは慌てふためき、マサヨも怯える恐ろしい敵…。
そう、イノシシである。

しかも秋野菜のサツマイモはイノシシの大好物でもある。
果して、大丈夫か!?

春菊やほうれん草などの秋野菜の種を植えていた時の事でした。
突然、「種足らないよ」という声が男たちから挙がりました。
もちろん、ADはドッキドキです。「種の量が間違っていたのかも…」
と冷や汗タラタラです。しかし、あれだけ確認したんです。
そんな間違いを起すはずがありません。

実は、その原因はこの男にあったのです。
「えっ、ワシ?」
そう、リーダーが種の蒔く量を間違えて、たくさん蒔き過ぎた為に
種が足らなくなってしまったのです。

ホッとするAD。
しかし、責められるのはこの男…
「リーダー、ちゃんとやってよ!」など非難轟々。
種を深く埋めすぎて、野菜の成長を遅らせた事がある城島。

今日も「だぁめだぁ〜」という明雄さんの声がこだましていました…。

ゴミを出さずに生活できるか?

私たちが生活していく上でどうしても出てしまう「ゴミ」。
燃える、燃えないを分別する、という意識が高まってはいるものの・・・
人間の消費行動の結果、ゴミを出してしまう事はどうしても避けられない。

しかし、日本のゴミの量は今も増え続けているのが現状。
日本はゴミの処理能力の限界を超えようとしている。

そこで現在、企業を中心にゴミを減らす工夫がされ始めている。
その取り組みの結果、ゴミの量は確実に減少してきているのだが、
それでも少し減ったという程度。

ならば、こうした取り組みの数々を家庭でも実践、
ゴミを出さないようにして生活する事はできないものか?

番組でこの実験に参加する家族を募集したところ、246通もの応募が。
その中から参加することになったのは
横浜市に住む田淵さん一家と、大阪府に住む岩井さん一家。

達也「こんにちは〜。早速ちらかってますね〜」
田淵さん一家は応募してくれた妻・由紀子さん夫婦に、工作が大好きなあきやくん4歳と、まだお母さんの手が離せない匠くん1歳の4人家族。
子どもたちが遊んで散らかした紙ごみが目に付く。

太一「あ、お父さん。お姉さんも、おばあちゃんも、こんにちは。」
大阪の岩井さん一家は、応募してくれた三女・里江さんに姉2人とご両親、おばあちゃんの6人大家族。
一家団欒で食事をすれば、どうしても生ゴミが大量に出てしまう。

果たしてゴミはどれくらい減らせるのか?
まずは作戦を練るために、それぞれのゴミの内容を分析することに。

一体どんなゴミがるのか?
2階にある里江さんの部屋に入る太一、
そこで見た事のある顔に遭遇する・・・。
太一「リーダー!」
部屋に飾られていたのは城島のポスター、さらにうちわなど続々。
里江さんは城島ファンらしい。
そんな部屋のゴミ箱からはダイレクトメールなどのビニール袋が多い。

田淵家でも一週間のゴミチェック。
袋の中から出てきたのは子どものお絵描きや工作、
ティッシュペーパーなどの紙類が多い。
由紀子さん「口をふいたり、下の子は特に食べこぼしが多いので何かとティッシュを使ってしまうんです。」
さらに、まだ幼い匠くんは紙おむつ。
何かと育児に関わるゴミが多い。

ゴミチェック続行中の太一はあるビニール袋が気になった。
太一「これ何の袋ですか?」
母・直美さん「・・・下着が入ってた袋です。」
太一「下着の入ってた袋?!お父さん、見ました?」
父・良男さん、ただただ照れ笑い・・・。
そんなやり取りの中、やはり岩井家で問題なのは生ゴミ。
台所に行くと、出てくるのは納豆の容器、果物の皮など量も多く、種類も様々。

事前に1週間、ゴミを貯めてもらった結果、岩井家のゴミは
 ・燃えるゴミ   4502g
 ・燃えないゴミ  6568g
 ・生ゴミ     5412g
  合計     16482g
やはり大量の生ゴミが悩みの種。

田淵家でも、1週間のゴミを貯めてもらった結果
 ・燃えるゴミ   6322g
 ・燃えないゴミ   962g
 ・生ゴミ     1626g
  合計      8910g
子どもが遊んでできた紙のゴミや、お菓子の袋など燃えるゴミが目に付く。

達也は田淵家の夕飯の仕度のため、近くのスーパーに。
買い物かごの中に次々と食品を入れていく由紀子さん。
子ども達が良く飲むポカリスエットを入れたところで、
達也「お母さん、これどうです?」
達也が勧めるのは水に溶かして飲む、粉タイプのポカリスエット。
ペットボトルよりも小さな袋のゴミしか出ず、減量になる。
さらに、達也ある事に気がついた。
達也「お母さん、ちょっと待って!」
かごの中には6本に袋詰にされたきゅうりが。
達也「これ全部食べられます?」
小さな子ども2人を含めた4人家族なら、確かに2本で十分。
達也「こっち、バラ売りしてますよ。」
と、指差すのは袋詰されてないきゅうりの山。
こちらを買う事で無駄な買い物もせず、ビニール袋のゴミを出さずに済んだ。

太一は悩んでいた。
「生ゴミどうやって減らそうか。」
5kgを越える生ゴミはちょっとやそっとでは減りそうもない。
まず、太一が取った作戦とは・・・。
太一「燃えるかな〜?」
新聞紙に火をつけ、一気に燃やしてしまう作戦!
大胆なアイデアに岩井家の人々も固唾を飲むが、
太一「おいしそうに焼けたけど、燃えるのは新聞紙だけだね・・・」
あえなく失敗。
思いつきだけでは太刀打ちできないと、頼ったのがインターネットからの情報。
そこには生ゴミを処理するためのヒントが。
太一「コンポスト・・・?!」
コンポストとは生ゴミを堆肥に変えるための専用の容器のこと。
自治体に設置されていたり、家電としても売られているが、目を引いたのが
"ダンボールコンポスト ミミズバージョン"。
なんでも、簡単に手に入るものだけでできてしまうらしい。
必要な物はダンボール、土、米ぬか、ミミズ。
作り方もいたって簡単で、ダンボールに土を敷き、生ゴミを投入。
上から米ぬかをかぶせ、ミミズの入った土で覆ってやれば完成。
手を加えることなく、約1週間で丸ごと肥料になるらしい。
しかし、生ゴミはある程度処理できるが岩井家の生ゴミは大量。
他に何か対策はないのか・・・?

買い物を終えた達也と由紀子さん。
達也「回収BOX?」
由紀子さん「わかってるんですけど、持ってくるの忘れちゃうんですよね・・・。」
スーパーなどの入り口では、食品トレイなどの"資源ゴミ"を回収、
リサイクルしている。
しかもビニール袋のゴミを減らすため、
買い物袋を持参すると値引きしてくれるサービスもおこなわれている。

太一は、家族総出でゴミを持って外出。
見えてきたのは達也たちも目にした『資源ゴミ回収BOX』。
しかし・・・
太一「お父さん!これダメみたいですよ!」
良男さんが手にしている、好物である納豆の容器は回収の対象外らしい。
資源ゴミといってもアルミ缶、牛乳パック、ペットボトルなど細かく分類され、
カップ麺の容器など、リサイクルできないゴミもある。

田淵家の中から威勢のいい声がする。
達也「よいしょ〜!」
子どもたちと手作りのボールやペットボトルでボーリング。
実はこれもゴミを減らす作戦。
いらなくなった衣類を丸め、達也がボールを作っていたのだ。
その傍らで由紀子さんは余った布で雑巾作り。
これで、子どもが汚してもティッシュを使わずに済む。

太一「ビンも回収してるよ」
回収BOXの横には『ビン買い取り表』と書いてある。
これは"デポジット制"と呼ばれ、
リサイクルできるビンや卵のパックは買い取ってくれる。

田淵家では夕飯の準備が。
そして、テーブルの上にはろうそくつきのケーキ。
実は・・・
達也「匠くん、誕生日おめでとう!3歳になったんだから、今日からお母さんを手伝ってゴミを出さないようにするんだよ」
と、男の約束をかわす。

その頃太一は岩井家の夕飯を手伝っていた。
太一が気になったのは大根の皮。
太一「皮も捨てちゃうんですか?なんかつくろっかな・・・」
流れ板・太一参上!
本日の食材は余った野菜の皮。キンピラに挑戦するらしい。
太一「うま〜い♪」
意外とゴミになる食材でもおいしく調理できることがわかった。
太一「それじゃ、1週間がんばってゴミを減らしてくださいね!」

これから一週間、田淵家と岩井家のゴミ減らし生活が始まった・・・


岩井家
大量の生ゴミ対策はスイカの皮のヌカ漬、ブロッコリーのスープ、
残り野菜のカレーと、徹底した料理作戦。
コンポストに入りきらない生ゴミも胃におさめ解決。

庭ではおばあちゃんが何か作っている。
プリンのから容器に何か流し込んでいるが・・・
実はこれ、廃油石鹸。
使わなくなった廃油に苛性ソーダを入れ、固める。
石鹸を買わなくてすむ上、油の再利用も同時にできた。

その日の食卓では、一家でなにやら相談事。
議題は「カボチャの種を再利用できないか?」
どうやら、フライパンで煎れば香ばしく食べられるらしいが、
誰も食べた事はない。
ものは試し、煎りあがった種を良男さんが味見!
良男さん「う〜ん、香ばしい!」
何とカボチャの種まで食べられるとは・・・
だが岩井家の生ゴミ作戦は、この後思わぬ展開になる。
「こんばんは〜」
と、訪ねてきたのはお隣りさん。
どうやら、メロンと桃を頂いたのでおすそ分けしてくれるようだ。
ありがたくメロンを頂くが、生ゴミが気になる。
あくる日・・・
食卓の上には野菜の煮物、と思ったらロンの皮を煮たものだった。

空の一升瓶片手に良男さんが向かったのは酒屋。
お酒の一升瓶を持参していくと、中身だけ量り売りしてくれるらしい。


田淵家
買い物に出かけた由紀子さん。
今日もきゅうりを買うが、もちろんバラ売りのものを選択。
しかし、子どもがどうしても欲しがるお菓子、このゴミに対策はないか?
由紀子「よし、お母さんが作るわ。」
サツマイモチップスなら、スライスしてあげるだけで簡単。
家で作るのなら無駄なゴミを減らせる。

トイレットペーパーにもゴミを減らせるチャンスが。
芯がないトイレットペーパーが販売されている。
小さな事だが、こつこつとゴミを減らし続ける。

誕生日を迎えた匠くんも努力。
トイレのしつけも兼ねて、オムツを外す時がきたようだ。
匠くんがトイレで用を足す事によって、悩みの種だった紙オムツがなくなる。
由紀子さん「お〜、よくできた〜、カッコイイな〜」
おまるに乗り込む匠くんの姿に由紀子さん、懸命な応援。

ゴミを出さない買い物も、食品だけとは限らない。
あきやくんの靴を買う時も、
由紀子さん「箱とってもらえますか?」
靴の中の詰め物もお店で引き取ってもらう徹底ぶり。

そして、シャンプーの購入も空の容器を持参。
岩井家がお酒を量り売りしてもらったように、
容器を持っていけばシャンプーの液体だけをつめて売ってくれるのだ。


それぞれの1週間が過ぎた。
各家庭の事情によるゴミを見つめなおし、
最小限のゴミになるよう、工夫を重ねた結果・・・

岩井家
 16411g⇒5284g

田淵家
 8910g⇒3404g

何気なく捨てていたゴミ。
少しの気配りと、工夫で最小限のゴミに留めた結果、
田淵家では半分以下、岩井家では約3分の1にまで減らすことができた。

岩井家の庭には畑が広がっている。
生ゴミが肥料になった後、畑にまくことができたのだが、
実はもう一つ肥料になるゴミがあった。
それはアサリの貝殻。
細かく砕く、それだけで土に撒けばいい。
ある地域では分別の種類が非常に細かく設定され、
"アサリの貝殻"の日があるほど。
そんなゴミだからなるべく自然に帰してあげたいですね。