一本釣り長瀬巨大マグロは釣れるか!?

本マグロ――――
時には1本2000万円の値がつくこともあるという、まさに海のダイヤ。
津軽海峡でマグロを狙う漁師はうねる波に立ち向かい、
五感の全てを釣り糸に集中させる。
その漁法とは「一本釣り」。
捕らえるための唯一の武器、釣り糸は太さわずか2ミリ。
糸を断たれるか、はたまた豪快に釣り上げるのか・・・
わずかな変化も見逃せない、攻防が繰り返される。
太陽が水面を赤く染め始める明け方、
生死をかけた死闘が繰り返されているのだ。

白波を見つめる一人の男がいた。
その男とは長瀬智也。
これまでヤマメなど、小さな川魚を釣ってきた長瀬だが、
本マグロは何百キロという大物。
これまでとは相手が違う。
そしてついに、最高の大物を夢見て荒れる海に誓いを立てるのだった。
「本マグロ、釣ってみたいですね」
巨大な本マグロを釣りあげるという果てしない挑戦が今、始まる。

本マグロを釣り上げるという険しい道のり、それには3つの条件が必要となる。

『自分の船を持つこと』
海の上では唯一の足場になるとともに、船の死は自らの死を意味する。
いわば一心同体の相棒。

『船舶免許を取得すること』
小型操縦士船舶免許。
車と同じように、船を操るためにはクリアしなければならない資格。

『技術を身に付けること』
一本釣りの漁法は針と糸だけで釣り上げるというシンプルなもの。
しかし、その道具に集約された仕掛けは漁師個人個人の秘伝のもの。

これらの条件を満たさないことには夢の本マグロは釣ることは出来ないのだ。

「船っていくらくらいするのかな〜?」
長瀬は車を走らせ、まず相棒となる船を探しに行くことから始めた。
海沿いには陸に上げられた新しい船が。
改めて漁船を見てみるとその大きさに興奮!
思わず吸い寄せられるように歩み寄る。
「これいくらくらいするんですか?」
そばにいたおじさんに質問してみたのだが・・・
おじさん「1000万ちょっとかなー。」
長瀬「1000万!?」
車とは大きさが違えば値段もが違う。

驚きを隠せない長瀬だが、まだ知りたいことはたくさんあった。
船に乗り込んでみる。
そこには見たことのない機材がそろい、興味をそそる。
長瀬「エンジンだけでいくらくらいするんですか?」
おじさん「1300万くらいかな」
合計2300万円!!これではさすがに手が出ない。

早くも本マグロを釣る夢、断念か?
しかし、この船は新品。安い船も探せばきっとあるはず。
長瀬「一番安いのでいくらくらいするんですか?」
おじさん「タダだよ。廃船だね。」

キーワードとなりそうな『廃船』。
今から約30年前、船の素材は木からFRPに移行した。
FRPとは繊維強化プラスチックのこと。
頑丈で軽い素材は重宝され、あっという間にほとんどの船が
FRP船になっていった。
しかし、そのFRPの寿命は30年くらいで、
ちょうど今、初期に作られたFRP船が限界に来ているという。
ということは、今は廃船を探しやすい時期であるということ。

その廃船は思わぬところにあった。
長瀬「これ廃船ですよね。」
新品の船の目の前に転がる、朽ちた小さな船。
これに乗ることが出来るのなら・・・、と
長瀬「これでマグロ釣れないですかね?」
おじさん「何寝ぼけたこと言ってんだ?」
船にもいろいろなタイプが存在し、穏やかな波の海なら小さくても良いが、
マグロ漁のような荒波の海ではしっかりした船でないといけない。
そのために最低限必要な大きさは5t。
長瀬「金も技術もないけど、気持ちだけはあるんですよ。」
とは言ってみたものの、5tクラスの廃船はあるのだろうか?

再び車を走らせ、廃船探しに出る。
だが、使ってそうな船や、5tに満たない小さな船しか見当たらない。
難航する廃船探し。
と、珍しい物を発見!
長瀬「あ、びっくりマークだ!」
偶然見つけた警戒標識。
何かいいことありそうな予感・・・。

そんな警戒標識近くの場所で港を見つけた長瀬。
漁協の方に話を聞いてみることに。
長瀬「あの、使われなくなってしまった廃船を探しているんですけど・・・」
職員「ちょっと見てみますか?」
この港に廃船があるのか?
淡い期待を胸に、港を見てまわる。
マグロを釣るにふさわしい大きさの船が見つかればいいが・・・。

漁港の片隅、古い小屋の奥に転がる汚れた船があった。
一目でしばらく誰も乗っていなさそうな気配を感じ取れるほど朽ちた印象の船。
大きさは十分ありそうなのだが、この船は使い物になるのだろうか・・・。

船体の横の部分はかけてしまい、エンジンもついていない。
船を操る操縦席も壊れている。
主を失い、誰も気にとめなくなってしまった船だが、長瀬は目を輝かせた。
長瀬「名前は何だろう・・・。」
泥まみれで見えなくなった名前。
長瀬「『つ』『れ』『た』『か』・・・。『つれたか丸』?!どういう意味だろ・・・。」

少しの間長瀬は考え込んだ。
この船でマグロを釣りあげる、そんな自分を想像したのだろうか。
長瀬「名前見てグッと来るものあるね。」
しかもこの船、これからも放置されているだけだろうから、
タダでいただけるらしい。
長瀬「見た瞬間ぴんと来たもんなー。でも、直せば走るんだったら直しがいがありそうだよね。」
本マグロを釣るための一つ目の条件、船を手に入れることが出来た。
しかし、これから壊れてしまった部分を自らの手で直してゆかねばならない。

船を手に入れたものの、修理をする技術がない長瀬。
漁協の方にいい人がいる、とを紹介してもらった。
しばらくして港に駆けつけてくれた青いつなぎを着た男性、安藤政孝さん。
安藤さんはこれまで船大工として数千隻の船を甦らせてきた修理の達人。
安藤さん「修理するの?」
と、おもむろにつれたか丸のある部分に目をつけた。
ある場所とは船底の中央に伸びる背骨の部分。
船が甦るか、使えないか、ここにかかっているらしい。

この部分はキールと呼ばれ、船の強度を保つ最も重要な部分。
ここがダメなら、荒波の中で船が真っ二つに折れてしまう危険性があり、
船としては使えない。

小屋の横に置かれた状態では直せない。
数メートル先の上架場までクレーンで吊り上げることにした。
長瀬も作業着に腕を通し、いよいよ船を甦らせる作業が始まる。
黄色い帯を船底に通し、船を丸ごと吊り上げる。
しかし、ここでハプニングが発生!
何かがきしむような、大きな音がする。
長瀬「かわいそう、痛そう・・・」
黄色い帯で巻いた船体の下にある出っ張りが、
重さに耐え切れず破損してしまったのだ。
それでも、上架場まで船を運び、船を固定。
修理をするための準備が整った。

一段落した作業、船の横でにぎりめしを食べながら、
安藤さんからアドバイスを受ける。
安藤さん「一人で海に出るんでしょ。海じゃぁ誰も助けてくれない。ちゃんと直して置けばよかったなって後悔しても遅いんだよ。」
命をかけたマグロ漁。
船の修理の段階から、自分との戦いは始まっているということを肝に銘じた。

まずは水圧で船体の泥を落とすことから始めた。
こうしただけでも汚れが落ち、見る見るうちに白さを取り戻してきた。
船体についたフジツボ。これもきれいに取り除かなければならない。
船体にこびりついたフジツボは海の上を走る時抵抗になり、
船のスピードを落とす原因になる。
まだまだ数時間の作業なのだが、
長瀬「愛着湧いてきた。」
と、少しずつだが手ごたえを感じているようだ。

さて、問題のキールなのだが生きているのだろうか?
安藤さん、念入りに打診し、使えるかどうかを判断するようだ。
その結果・・・
安藤さん「しっかりしているから。ラッキーだったね。」
まだまだ、修理しても十分走れる船のようだ。
嬉しい安藤さんの返答に長瀬、胸をなでおろす。

しかし、もう一箇所気になるのは、先程クレーンで吊った時の割れたところ。
ここはビルジキールと呼ばれ、船の横揺れを緩和するための出っ張り。
ビルジキールがないと、船の横揺れが激しくなり、転覆の恐れも考えられる。
この部分も船には欠かせないところだ。

割れてしまったビルジキールは一度きれいに取り外し、
新たに付け直すことにした。
まるで歯医者で歯を削るように、激しい音をたて、一旦きれいに削りとる。
削ったFRPの粉塵を浴び、粉まみれになりながらも作業は続いた。
時間を忘れ、修理に没頭する。
しかし、そんな時間はあっという間に過ぎ、すっかり日が暮れてしまった。

長瀬は誓う。
「ちょっとボロっちいけど直しますか。」
その顔は少し海の男になっていた。
本マグロを釣るための長い挑戦は、今始まったばかり。

船を修理する船大工、安藤さん。
番組が鉄腕DASHだと知ると、
第一声で「あ〜、犬若食堂のやつ??」という返答。
今年の春に放送された「流れ板松岡・定番メニューは作れるか?」で
舞台になったあの犬若食堂だ。
よく番組を見てくれているんですね、とスタッフが感心していると、
実は犬若食堂には船を直した帰りよく立ち寄り、
おかみさんとも顔見知りだという。
全くの偶然にスタッフも安藤さんもビックリ。
広い海を見つめながら、「世間は狭いな〜」と感じる一日でした。
恐竜を発掘できるか!?

この石は、一体いつどこから来たのだろうか?
たった一つの石を手がかりに、何千万年の時を超えたロマンが今、
再びこの時代に恐竜の姿を呼び覚ます。
そして、新種の恐竜を発掘し名前をつけることを目標とする。
この秋から送る壮大な長期企画。

〈太一チーム〉
化石を見つけるための目印となる黒い地層を探しに出発する。

地層を探しながら車を走らせているととある民家の裏山に大きな地層がみえた。

車を降りて許可を取りに行くとおばあちゃんが快く承諾してくれた。

いざ、崖を登ってみると植物の破片の炭化物(植物が長い年月地層の中で圧力などにより炭になったもの)が、
地層の表面にあらわれた。

これは、なにやら期待できる。

とそこで、今までにないレキが多くみられる地層を発見。
レキが多くみられるところには大きな動物の化石など残りやすい。

しかも、植物があるということは昔その植物を食べていた恐竜がいる可能性がある。

ここで、下の地層が古いということで、下の地層を見てみると黒っぽくてあやしい。
掘ってみるとノジュールがでてきた。


ノジュールとは、骨や貝などの炭酸カルシウムと砂や泥などに含まれている炭酸カルシウムとが結びつきやすい石。

ということは、動物化石が入っている可能性も高い。
このノジュールの近辺を見てみると巨大ノジュールを太一が発見した。

いざ、掘ってみるが二人では掘り出せない。

そこで、スタッフ総出でロープと網を使い鈴木先生の指示に従い掘り出すことに。

すると、巨大ノジュールが真っ二つに割れて中から植物の化石が多くみられた。

この巨大ノジュールを庭先に持っていき5kgハンマーで割ってみる。
中から、木の化石とともに生痕化石がみつかった。
生痕化石があったということは、昔この近辺は水場であったと考えられる。

〈城島チーム〉
前回来た海の地層を探してみると粒のあらいレキ(小石)が入っている。
発掘しようと思ったその時波が足にあたって城島「長靴の意味ねぇ〜じゃん」とぼやく。

ここで、先生がにらんだ大きな崖にいって発掘作業を行う。
すると、小石から大きな石まで様々足元に転がっている。

これは、目の前の崖から崩れ落ちたものだと考えられる。

ならば、崖に登らなくても落ちているものに化石があれば・・
落ちている石を見ると葉っぱの化石が見つかった。
ということは、昔この海は陸であったのだろうか?
しかし、次に見つけた化石は、なんと貝化石。
さらに見つけた化石はカニの化石。しかも葉っぱが一緒にくっついている。
このことから、陸と海の境目であるということが推理できる。
次回、恐竜の地層はみつけられるか?

一チームで巨大ノジュールが出た場所の上の崖を
太一と鈴木先生が発掘中に、スタッフの一人がさらに
上の崖からロープを使って発掘しようと降りてくる
とき足を滑らせてしまった。驚く太一と鈴木先生。
そんなことも知らず崖から落ちたスタッフは
何事もなかったごとく立ち上がり発掘を始めた。