だん吉を持ち上げて、点検のため裏を見てみる。
2年もの間、砂浜や泥の上をも走行してきただん吉は泥や錆で一杯。
山口「表面だけだから錆を落としてやれば大丈夫だよ。」
城島「ドロドロや、これは洗ってやらんとあかんなぁ。」

共に進んできた相棒を気遣うように言葉をかけながら、裏面のメンテナンスを始める。

先ずは洗浄。長旅でついた泥を落としてやる。
見た目よりも汚れは凄まじく、流した後の水は泥水となり下にたまる。
見えないところ、細かなところまで洗い流してやる。
人間がシャワーを浴びるように、隅々まで汚れを落としてもらい、だん吉もどこか気持ちよさそうだ。

続いては錆落とし。
ブラシで丹念にこすり、表面についた錆を少しずつ落としていく。
始めは山口の作業を見守っていた城島だったが、
徐々に参加し2人で協力して錆落とし作業を遂行していく。
城島が磨いていた部分もなかなかきれいになってきたなぁ、と
思いふと横を見てみるとそれは、だん吉を持ち上げていた機械の部品だった。
熱中しすぎてやらなくていいところまでみがいてしまったが、
見違えるほどにきれいになった。