折り畳んだ両脚は、クセをつけるために160℃の熱と5気圧のゴムの加硫釜に入れ、待つこと1時間半…
釜に充満した蒸気を抜きフタをあけて取り出す。
見ると、折り目もきちんとついている。

続いて達也は、この両脚とポンプをつなぐ腹部の製作に取り掛かる。
そこで相談に訪れたのは、同じく東京都葛飾区にある『亀戸ゴム』。
こちらで見つけたのが、しなやかで軽いゴム引布。
ゴム引布とは、ゴムとゴムの間に布を挟むことでゴムの伸縮を抑え、破れにくい素材。

このゴム引布を使って空気の分配装置となる腹部を作ることで、ポンプから送られてくる空気を吸収することなくバランス良く左右の脚に送り込むことができる。
重さは多少増すが、瞬間的に動力を活かすにはやむを得ない。
全体をわずかな空気も漏れぬように包み、完成。